おうちでできるケアは？落ち着いて対応しよう
子供の病気は、なぜか夜中に起こることが多いです。病院もやっていないし、救急で診察してもらわなければいけないのかと不安に思うことがありますが、耳の痛みに関しては、おうちで親御さんにもできるケアがあります。子供の様子をよく観察して、できるケアをしてあげましょう。
痛がるところを冷やす
ホームケアを行う上で覚えておきたいことは、「痛みは温まると出やすくなる」ということです。夜間に急に耳を痛がるのは、入浴をしたり、寝るために布団へ入って体が温まったことがきっかけとなっていることがあります。
子供が耳の痛みを訴えたら、痛がる方の耳の後ろや耳の下を冷やしてあげましょう。保冷剤や氷は直接肌につけると非常に冷たく、かえって子供が驚いてしまうことがあります。タオルで包んだり氷嚢に入れたりして、刺激をおさえながら冷やしてあげてください。
解熱鎮痛剤を服用する
耳が痛いとき、小さな子供の場合はうまく表現ができないため、急にぐずったり泣きわめくことがあります。病院にかかれない時間帯の場合は、市販の解熱鎮痛剤を服用することで痛みを和らげることができます。その際には、薬を服用できる年齢や容量を必ず守るようにしましょう。中耳炎が治るわけではありませんが、とりあえず痛みを取ってあげることができるので、服用できる年齢の子供には解熱鎮痛剤をのませてあげてください。
頭を少し高くして横に寝かせる
中耳炎は、細菌に感染した鼻水が耳管を通って耳に流れ込むことが原因であるといわれています。そのため鼻水が出ている場合は、さらなる鼻水の流入を防ぐために、少し頭を高くして横にして寝かせてあげましょう。鼻水があまりにもひどく、苦しそうな様子であれば鼻水も取ってあげてください。冷やしながら頭を少し高くすることでだいぶ楽になります。
パパ・ママができる予防法はある？
子供が耳を痛がっているのは、見ていても本当に心配でかわいそうになります。できればそんな思いをさせたくないというのが親心でしょう。日ごろからできることを少しでもやってあげることで、中耳炎の予防法になります。
規則正しい生活を作る
中耳炎は、風邪を引くことで罹ることが多い病気です。規則正しい生活リズムを作って、免疫力を高めてあげるようにしましょう。
- 早寝・早起きをして睡眠をたっぷりとる
- 外遊びをする
- 3食きちんと食事をとる
- ヨーグルトなどの乳酸菌や昆布などの粘り気のあるものを積極的に食べる
など、特に難しいことはありません。親御さんも忙しいとは思いますが、できる限り子供の生活リズムを崩さないように注意してあげてください。
鼻水を溜めない
耳は喉や鼻とつながっています。黄色い鼻水が出るような症状は、なんらかの細菌やウイルスに感染している可能性がありますので、そんなときは鼻水を溜めないようにしましょう。本来は耳鼻咽喉科を受診し鼻水を取ってもらうのが一番良いのですが、「そんな時間がない！」という人も、ホームケアで十分対応できます。
自分で鼻がかめない年齢の子供の場合は、市販の鼻吸い器がおすすめです。嫌がる場合もありますが、できる限りこまめに取ってあげると子供も楽になります。
少々値段は高いですが、電動のタイプがおすすめです。口で取るタイプよりもスムーズに取れることが多いです。
ミルクは抱っこして飲ませる
ミルクを飲んでいる子供の場合、寝かせたままミルクを飲ませてしまうと、鼻腔までミルクが逆流してしまうことがあり、それが中耳炎の原因になるといわれています。
近年では自分で持って飲めるタイプの哺乳瓶やマグなども販売されていますが、できる限りミルクは抱っこして飲ませてあげましょう。頭を起こしてミルクを飲むことで、逆流を防ぐことができます。
まとめ
子供の体調の変化は、普段の様子を知っている親御さんが一番気づいてあげられるはずです。中耳炎は緊急性の高い病気ではないといわれていますが、ちょっと様子がおかしいと感じたら、医療機関の受診も検討してください。
ほとんどの場合は無治療で治るとされていますが、抗生物質を処方されたときに、自己判断で勝手にやめてしまうのは危険です。痛みが治まったとしても、次の日に受診して医師の判断を仰ぐようにしてください。繰り返し中耳炎を起こさないよう、おうちで注意してあげられることを日ごろから考えるようにするといいでしょう。
参考
白クマ先生の子ども診療所｜日本医師会
家庭で知っておきたい耳鼻咽喉科の救急 ｜一般社団法人広島県医師会
耳が痛い！熱が出た！子どもがかかりやすい中耳炎の対処と予防法｜CaSy
【耳鼻咽喉科院長監修】耳が痛い子供は急性中耳炎？原因と応急処置は｜ママテナ
夜中に子供の耳が痛くなったとき｜ふかざわ小児科
子どもの急な耳の痛み、もしかして急性中耳炎？｜学研おやこCAN
耳鼻咽喉科Q&A｜富山耳鼻咽喉科医院
病気と予防 風邪と中耳炎｜まなこどもクリニック
