子供の腹痛にどう対処する?症状の特徴から腹痛の原因まで解説 - cocoiro(ココイロ) - Page 2

腹痛の原因となる病気

腹痛の症状や特徴

後述しますが、腹痛の原因はさまざまあります。ウイルスや細菌の感染が原因の場合は発熱や下痢、腹痛、嘔吐などの症状が見られます。

感染性胃腸炎

ウイルスや細菌の感染によって起こる病気です。症状は、吐き気や下痢、腹痛、発熱などが現れます。ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルス性は感染力が強く、子供の通う教育機関で集団感染しやすいです。基本的に薬での治療を行えないため、安静にして自然治癒を促します。

一方、細菌性は、カンピロバクターやサルモネラ菌、O157など、汚染された食品摂取により発症します。時期としては夏季に起こりやすいです。細菌性の治療は、抗生物質を投与して悪化を防ぎます。このように、ウイルス性と細菌性のどちらにかかっているかで治療法が変わるため、判断には細心の注意をしましょう。

便秘症

便秘とは、便がうまく体外に排出されない症状を言います。便秘が慢性的に続けば、便やガスが腸内にたまって、腹痛の原因になります。1週間に2回以下の便しか出なければ、便秘を疑いましょう。

便秘の原因は、体質や食事、生活習慣、ストレスなど多岐に渡ります。子供によっては、自ら便意を我慢することもあります。子供は、トイレ自体にプレッシャーや恥じらいを感じ、便意を我慢してしまうことがあるのです。また、食事や便秘で便が固くなり、排泄時に肛門が切れてしまうと、その痛みでトイレを余計に避けてしまいます。

急性胃粘膜病変

胃で炎症や軽い潰瘍が生じて、胃の粘膜に異常が起こる病気です。症状は、突発性の上腹部痛、吐血や下血など。小学生から中学生にかけて発症しやすいです。原因は、ストレスや薬剤、ピロリ菌などへの感染です。治療では、原因の除去や薬物治療を行うため、早めの処置が大切です。

腸重積

生後数ヶ月~3歳ころの乳幼児がかかりやすい病気です。体内で腸の一部が重なり、激痛が起こります。乳幼児のため痛みを表現できませんが、いつもと比べて激しく泣くことが多いです。症状では、イチゴゼリーのような血便が出ることがありますが、発症から時間が経過してから出てくることが多いです。48時間経過すると手術の可能性が高まりますが、発症から早めの段階で処置できれば高圧浣腸で治せます。

虫垂炎

大腸の虫垂が炎症する病気です。子供の虫垂炎は、幼児期以降に起こりやすいです。症状は、上腹部から右下腹部へ移動する持続的な痛みが起こります。症状の悪化により虫垂に穴が開くと、手術を行う必要も出てきます。