子供の湿疹にどう対処する?症状の特徴から湿疹の原因まで解説

子供がまだ小さい頃は、さまざまな湿疹に悩まされます。原因も疾患も多岐にわたるため、症状の特徴も含めてまず親御さんが理解しましょう。子供がかかりやすい病気について1つ1つ解説します。

湿疹とは

湿疹とは、皮膚炎とも呼ばれており、皮膚の表層に起こる炎症の総称です。

疾患はさまざまな種類がある

湿疹の種類は多岐にわたります。手足口病、マイコプラズマ感染症、虫刺され、アトピー性皮膚炎、とびひ、水いぼ、じんましんなどがあります。外界に接する範囲が最も広い皮膚は、さまざまな病気にさらされる危険性を持っています。

症状から疾患を判断する

疾患によっては、見た目から判断しにくく、ほかの症状も合わせて総合的に判断していく必要があります。例えば、かゆみや水疱、発赤、発熱、下痢、腹痛など。家庭で分からない場合は、医療機関を受診して医師の判断を仰ぎましょう。

湿疹を伴う病気の特徴と対策

手足口病

夏に起こりやすい病気です。症状は、手のひらや足、口に水疱ができます。病気の原因は、コクサッキーウイルスA16型やエンテロウイルス71型など。潜伏期間は、3~6日といわれています。口の中に発疹ができると、痛みで食事ができません。刺激の少ない食事を心がけ、十分な水分補給を行いましょう。

溶連菌感染症

2~12歳までの小児で起こりやすい感染症です。四肢や体幹に発疹が出て、発熱や嘔吐などが起こります。頸部のリンパ節が腫れ、圧痛を伴うことも。

治療は、抗生剤を1~2週間服用します。基本的には、服用から1~2日で熱が下がり、頭痛が治まります。感染後には、腎炎を発症することもあるため、予防のために早めに処置しておくことが重要です。感染から約4週間後には、尿検査で血尿や蛋白尿の恐れがないことも大切です。

マイコプラズマ感染症

潜伏期間は、2~3週間ほど。発熱から1~2日後に咳が出て、徐々に悪化します。最初は乾いた咳ですが、徐々に痰のからむ湿った咳へと変わります。合併症として、肺炎や喘息の誘発、発疹、中耳炎、痙攣、下痢などを生じることもあります。

マイコプラズマは、細菌とウイルスの中間の性質を持ち、通常のセフェム系やペニシリン系の抗生剤が効きません。そこで、マクロライド系やニューキノロン系の抗生物質で治療します。8歳以上の子供にはテトラサイクリン系を用いることもあります。

虫刺され

夏の虫、蚊やブトなどに刺されることがほとんどです。成人と異なり、子供は虫刺されの反応が強く出やすいため、赤く腫れて水ぶくれになることも。刺された部分から細菌感染を起こして刺し口の化膿、かゆみでかき壊したことによるとびひ、発熱やリンパ腺の腫れを起こします。

治療は、ステロイド外用剤を用います。細菌感染が起こるようなら、抗生物質も内服します。治療期間中の入浴は可能ですが、プールなどを控える必要があります。予防策としては、屋外に行く際に虫よけスプレーや虫よけシールなどを使って、虫が近づいてくるのを防ぎましょう。

アトピー性皮膚炎

赤ちゃんや子供に限らず、さまざまな世代で見られます。かゆみや痛みを伴う湿疹が慢性的、長期的に現れる皮膚疾患です。乳児期では、頭や顔、体幹、四肢などに症状が広がります。幼・小児期は、首や肘、膝に現れます。

アトピー性皮膚炎は短期間での完治が難しいため、湿疹がない、もしくは軽度で日常生活に差し障りなく薬物療法を必要としない状態が治療のゴールに掲げられます。それほど、軽度と中度以上を慢性的に繰り返します。治療は、湿疹をおさえ、ウイルスや細菌感染症といった合併症の予防を主とします。

スキンケアや抗アレルギー剤内服なども合わせながら、必要に応じてステロイド外用剤を使用するのが、「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」に基づく治療です。食生活や睡眠、運動、生活環境、ストレスなど、さまざまな要因が症状に影響をもたらすため、良い状態に整えられるようにしていきましょう。

カンジダ皮膚炎

カンジダ菌が引き起こす皮膚炎です。起こりやすい部位は、おしりやわきの下、股のしわなど。膿を持つ赤い丘疹を伴い、乳幼児のおむつかぶれと併せて起きやすいです。免疫力が低下した際にも起きやすい症状です。

治療は、抗真菌剤を塗布します。カンジダ菌は、乾燥に弱く、お風呂やトイレの後にしっかりと拭いて乾燥させることで再発を防げます。

とびひ

正式名称は、伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)。子供の間ではやりやすい、細菌感染症です。時期は、夏に現れやすいです。症状は、湿疹、水疱やびらんなど。かいた手を経由して全身に症状が広がってしまいます。

治療は、軽症の場合に抗生物質入りの軟膏、中度以上に抗生物質の内服を行います。患部には直接触らず、ほかの部位への広がりを防ぎましょう。入浴時に石けんなどの使用は問題ありませんが、家族と一緒に入ることは避けてください。プールも同様です。子供間でうつりやすいため、ほかの子供との接触を断ちましょう。

水いぼ

正式名称は、伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)。ウイルス感染が原因です。いぼは、1~5mmで丸くやわらかく、中央部には凹みがあります。いぼは、ウイルスや皮膚の成分を持っています。いぼのできる場所は、手のひらや足の裏、わきの下、陰部など、さまざま。かいてしまうと、ほかの部位に広がるため注意が必要です。

水いぼは、免疫力が高まると発生しにくくなりますが、自然治癒には1,2年を要すことも。処置したくなくとも、早めに受診をした方が広がりを防げます。一度治療しても、抵抗力が低ければ、再感染する可能性もあります。

治療は、水いぼの芯をピンセットなどで取り出します。痛みを伴うため、基本的に痛み止め用のテープを貼ってから処置します。処置後は当日からお風呂に入れますが、プールは数日空けましょう。場合によっては、ヨクイニンという漢方薬で治療します。完治しておかないと再発や拡大の恐れもあるため、しっかりと治療しましょう。

汗疱(かんぽう)/異汗性湿疹

皮膚の汗が出る穴に、汗がたまってできる病気です。できる部位は、手のひらや指、足の裏など。水ぶくれができて、うすく皮がめくれます。パッと見は水虫のようですが、悪化すると指先の皮がめくれて、かゆみや痛みを伴うことも。

治療時には、通常なら尿素含有クリーム、中度以上で抗炎症性の軟膏やステロイド軟膏を使います。予防には、高温多湿を避ける、短時間の入浴やシャワーで済ます、低刺激の石けんで刺激をおさえる、乾燥状態を保つなどが挙げられます。足のケアは、通気と乾燥を心がけましょう。

じんましん

かゆみを伴う丘疹や発赤などが起こります。基本的には、24時間以内に治まります。症状は、6週間以上続く場合に「慢性じんましん」として扱います。原因は不明な場合が多く、甲状腺疾患や膠原病(こうげんびょう)などの病気の合併症として起こることも。長期間続く、重症の際には血液検査を受けましょう。原因を明らかにしている場合、原因物質へのアレルギー反応により呼吸困難や腹痛、下痢などの症状を起こします。

治療は、抗ヒスタミン剤の内服が一般的です。重症化した際にはステロイドの内服や点滴を行うことも。