3歳の子供の身長を伸ばす具体的な方法は?
身長を伸ばすためには、
- 栄養を摂るための食事
- 成長ホルモンの分泌を促す睡眠
- 食欲と睡眠欲を促し成長ホルモンの分泌も助ける適度な運動
という3大原則が重要であることを説明してきました。
原則を踏まえて、3歳児と実際にどのように接すれば、身長を伸ばす対策になるのでしょうか。具体的な対策を見ていきましょう。
下記参考に、3歳児の身体の成長と心の発達の特徴が書かれていますのでご覧になってください。
参考
お母さんと子どものコミュニケーションのために|厚生労働科学研究(子ども家庭総合研究)
ここで注意していただきたいのは、子供が健康的に育っているかどうかは、一時的な観察では判断することができないということです。子供の発育の仕方は個人差がありますので、体が小さいから成長が遅れていると周囲と比較して不安になる必要はありません。
子供が小さいころは特に、子供が健康に育つことができる発育環境を整え、今後の発育過程を見守ることが肝要です。
参考
平成24年3月 乳幼児身体発育評価マニュアル|平成23年度厚生労働科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業),P7
【食育】マナーを覚えたりお箸の練習で食べられる喜びを
3歳児の食事の悩みについて、学びの応援をするBenesseの幼児の育児サイトであるしまじろうクラブで多く聞かれるのは
- 遊び食べ・ダラダラ食べ
- 手づかみ食べ
- 好き嫌いが多い
- 食が細い
というものです。子供の食事に対して、イライラしながらもきちんと食べさせようと試行錯誤する保護者の方々のコメントが多数寄せられています。
参考
イラッとくる食事どきの悩み、みんなどうしてる?|しまじろうクラブ
3歳児の食事について、ママと赤ちゃんの365日応援サイト・ベビータウンでは次のように説明しています。
3才は幼児期後半(3~5才)の入り口。心と脳が目覚しく発達して、食べる力は豊かに育ちます。
1~2才(幼児期前半)の頃は本能で食べていたけれど、「おなかがすいた」と空腹を自覚できるようになり、自分の意志と頭で考えて食べられるようになるのです。
(引用元:【3歳頃の食事】頭で考えて食べる時期|ベビータウン)
そんな3歳児に毎日3食の食事で栄養を摂ってもらうためには、食事のマナーを楽しんで教えてあげると良いでしょう。
相手の話を目を見て聞くことができるので、ダラダラ食べや遊び食べを防ぐ対策として、「いただきます」と「ごちそうさま」の食事の挨拶を習慣づけましょう。食事の時間は限られており、その間は座って食事を楽しむことを理解できるようになります。
また、このころからスプーンやフォークを自分で使って食事できる子が多くなります。そこで、新たにお箸の練習を初めても良いでしょう。
食が細い子には、会話を楽しみながら食事の時間が楽しいという意識づけをするのも効果的です。
食事マナーを教えるとはいえ、しつけにうるさくならないことを心がけましょう。第一は、食事で栄養をとることと覚えておきましょう。
参考
【2歳・3歳】遊び食べ、手づかみ、好き嫌い!食事のマナーや行儀をしつける方法|七田式教育公式サイト
子供の食事のマナーは幼児期からしつけることが大切|AllAbout暮らし
【眠育】昼寝を徐々に減らして夜型リズムを改善しよう
特例社団法人日本小児保健協会が実施した幼児健康度に関する継続的比較研究結果(平成23年3月時点)を見ると、2歳児では94.9%の子供が昼寝をしているのに対して、昼寝をしている3歳児は71.1%と減少しています。
アメリカの国立睡眠財団であるNATIONAL SLEEP FOUNDATIONが健康的な推奨睡眠時間を研究した結果によると、3歳の子供の理想的な睡眠時間は10~13時間ですので、たとえ昼寝の時間を取っていなくても、多くの3歳児が十分な睡眠時間を取っていることになります。
参考
幼児健康度に関する継続的比較研究 平成22年度総括・分担研究報告書(平成23年3月)|特例社団法人日本小児保健協会,P39(Q28・29)
How Much Sleep Do We Really Need?|NATIONAL SLEEP FOUNDATION
3歳児は2歳児に比べて体力がついてくるため、2歳のころと同じように昼寝をしてしまうと、夜寝る時間が遅くなってしまいます。しかし、就園している場合は起きなければならない時間が決まっているので、就寝時間が遅くなると夜の睡眠時間が減ってしまうのです。
昼寝は必要な子供もいますが、昼寝がなくても十分起きていられるようになったら、早寝早起きの習慣をつくるのがおすすめです。昼寝ではなく、夜しっかりと寝る時間をつくるために、
- 早めに夕飯をとり就寝準備をする。
- 午前中に夕食準備を済ませて子供が眠たい時間帯を一緒に遊んで過ごす。
などの工夫を心がけてみましょう。
参考
幼稚園から帰ったら昼寝させるべき?生活リズムをくずさないための工夫|マイナビウーマン子育て
3歳児は、夜時8までに寝かしつける|幼児期に頭と性格のいい子の土台を作るコツ
【体育】友達と一緒に全力で遊ぼう
3歳になると友達同士で遊ぶことを楽しめるようになります。3歳児に適した適度な運動としておすすめなのが、お友達と一緒に全力で遊ぶことです。
3歳になると子供は、コミュニケーションでおもちゃを貸し借りしたり、順番を守って遊ぶことを理解するのです。そして、生活経験を遊びに再現したごっこ遊びや、鬼ごっこなどのゲームもルールを覚えてできるまでに発達します。
参考
3歳児の体(身長・体重)の成長・発達・発育・特徴について|スクスクのっぽくん
厚生労働省の保育所保育指針解説序章では、子供が友達と遊ぶことで成長する様子が書かれています。
子どもが友達の様子を観察し模倣したり、一緒に遊ぶ喜びを味わうことは、社会性の発達を促し、ひいてはより豊かな人間理解へとつながっていきます。また、子ども同士で遊ぶ体験を重ねることにより、創造力を発揮しながら、長時間にわたって組織的な遊びを豊かに展開していくようになります。
(引用元:保育所保育指針解説 序章|厚生労働省)
現在子供の体力低下の原因の1つに、少子化や習い事によって一緒に遊ぶ仲間がいなくなったことが挙げられています。習い事を本格的に始めていない3歳児は友達と遊ぶ機会が豊富にある時期です。ぜひお友達と一緒に外遊びをする機会を保護者が準備してあげましょう。
参考
子供の体力向上ホームページ 子どもの体力低下の原因|日本レクリエーション協会
まとめ/おやつは「補食」を意識しよう
3歳の子供は体の成長や運動能力の発達が目覚ましく、1日に必要な推定エネルギー量が徐々に増えていきます。しかし、小さな体に入る1回の食事量は限られているので、1日3食の食事では摂取カロリーを補えない場合があります。
そんなときは、おやつを取り入れましょう。おやつはお菓子と考えている保護者が多くいますが、あくまでも3食で補いきれないエネルギーを摂るための食事です。そのため、「補食」という意識を持って、おにぎりやさつまいも、野菜や果物などをおやつとして取り入れることをおすすめします。
おやつの献立を考えるときに、子供の身長を伸ばすために必要な栄養素と避けたい栄養素でご紹介した食材を積極的に取り入れるのも良いでしょう。
子供が健康的な発育をするかどうかは、保護者の工夫した生活環境が大きく関わってくることを常に心に留めておきましょう。
参考
幼児期の食事についてー成長・発達に必要な栄養素とは?(2歳児、3歳児、4歳児、5歳児)|スクスクのっぽくん
平成24年3月 乳幼児身体発育評価マニュアル|平成23年度厚生労働科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業)