そろばん1級に小学生が合格したと聞くと、「すごい!」と思いつつ、「1級ってどのくらいのレベル感なのかな?」と考えたりはしないでしょうか。小さいころからそろばんを習っている子供には、十分現実的な目標となり得るそろばん1級。本記事では、資格の種類や問題について解説します。
もくじ
そろばんの1級には2種類ある
「そろばん1級」と一言で言ってしまいがちですが、現在日本には2種類の「1級」があります。これは通っている教室が所属している団体によっても変わります。どのような違いがあるのか解説します。
日本珠算連盟の1級
1つ目は「日本珠算連盟」の1級です。こちらは、正確には日本商工会議所の「日商珠算能力検定試験」なのですが、この試験の実施を日本珠算連盟が全面的に委託されているため、本記事では便宜的に日本珠算連盟の1級と呼びます。
ちなみに、日商珠算能力検定試験は1〜6級まであります。これに加えて、日本珠算連盟独自の級として、準1・2・3級と7〜10級があります。
参考
全国珠算教育連盟の1級
もう1つが、「全国珠算教育連盟」の1級です。こちらは日本商工会議所との関係性はなく、独自に作られた試験となります。
全国珠算教育連盟の試験は、かなり細かく級が分かれているのが特徴の1つです。そろばんの級数は1~15級まであり、その上には段位(準初段〜10段)があります。
参考
どんな問題が出るの?
全国珠算教育連盟の問題は公開されていませんが、日本珠算連盟は見本問題が公開されています。日本珠算連盟の方が難易度が高いという意見もありますので、日本珠算連盟の問題を見てみましょう。
日本珠算連盟の珠算能力検定の問題
1級試験 | 四則計算 | 内容 | 得点 | 試験時間 | 合格基準 |
みとり算(10題) | 10口 100字 | 100点 | 30分 | 300点満点で
240点以上 |
|
かけ算(20題) | 実法合わせて11けた | 100点 | |||
わり算(20題) | 法商合わせて10けた | 100点 |
(出典:珠算能力検定試験|日本珠算連盟 より筆者作成)
問題と点数配分は上記のとおりとなっています。みとり算は10桁・10行の足し算・引き算となっています。
みとり算については、実際の見本問題は以下のサイトで見ることができます。また、1級の試験ではありませんが、かけ算・わり算は段位認定試験の見本問題を見ることができるので、試験の雰囲気を把握するのには役に立つでしょう。
参考
日本珠算連盟の暗算検定の問題
1級試験 | 四則計算 | 内容 | 得点 | 試験時間 | 合格基準 |
みとり算(20題) | 3けた10口30字 | 500点 | 12分 | 500点満点で
400点以上 |
|
かけ算(30題) | 実法合わせて5けた | ||||
わり算(30題) | 法商合わせて5けた |
(出典:暗算能力検定試験|日本珠算連盟より筆者作成)
そろばんそのものの試験ではありませんが、そろばんの能力を生かした暗算能力検定試験もあります。こちらはより試験時間が短くなっています。こちらの試験問題見本も、上記でご紹介した日本珠算連盟のページより見ることができます。