毎年7月4日にアメリカで祝われる独立記念日。独立記念日は、アメリカで祝日に設定されており、花火やパレード、コンサートなどのイベントが開催され、盛大に盛り上がります。そんなアメリカの独立記念日は、日本では浸透していないことも多く、実際にどんな日であるのか知らないというご家庭も多いのではないでしょうか? その歴史をひもとくことで、アメリカについて深く知ることができ、また、アメリカ独立記念日当日の過ごし方もとても興味深いものであると言えます。
今回は、そんなアメリカ独立記念日の歴史や当日の過ごし方についてご紹介していきます。この記事を参考に、アメリカの独立記念日について、家庭で理解を深めていきましょう。
もくじ
アメリカ独立記念日の歴史
ここからは、アメリカ独立記念日の歴史についてご紹介していきます。アメリカ独立記念日の歴史を「イギリスとの独立戦争」、独立戦争の英雄ジョージ・ワシントンの活躍、7月4日の独立宣言の日の大きく3つに分け、ご紹介していきます。
イギリスとの独立戦争
高まる独立機運
アメリカ独立記念日の歴史を語るのに欠かせないものが、イギリスとの独立戦争です。18世紀、北アメリカには、イギリス植民地が広がっていました。イギリス本国は、植民地に対し、次々に税を課そうとしましました。そんなイギリスに対し、植民地の住民たちは猛反発しました。
そして1773年、イギリスの東インド会社は、植民地に対し、茶の販売を独占するという「茶法」を定めました。そんなイギリスの動きに対し、植民地の住民は、茶葉が積まれている東インド会社の貿易船をボストン港に降ろさせないようにと、インディアンに変装。そして、貿易船に積まれていた茶を海に投棄します。これは、後に「ボストン茶会事件」と呼ばれるものであり、このボストン茶会事件をきっかけに、1775年の4月からアメリカの独立戦争は始まっていきます。
独立戦争の開戦当初は、植民地の多くの人々がイギリスとの和解を求めており、独立を求めてはいなかったと言われています。そんな中、トマス・ペインが書いた『コモン・センス』は、アメリカの独立の正当性を訴えたものであり、大きな反響を呼んで、植民地の人々の独立への機運が高まっていきました。
参考
近藤二郎 (監修), 瑞樹奈穂 (イラスト)(2016年2月)『学習まんが 8 アメリカ独立と南北戦争 (学研まんが NEW世界の歴史) 』学研プラス
独立宣言を起草
アメリカ大陸会議は、世界に向けて独立をアピールするため、1776年7月4日、『独立宣言』を採択します。『独立宣言』は、トマス・ジェファソンやベンジャミン・フランクリン、ジョン・アダムズらによって起草され、基本的人権や革命権、平等、自由、生命、幸福の追求などの独立の正当性を訴えたものでした。植民地だったアメリカは、これにより、自由で独立した国であることを世界に宣言しました。
この『独立宣言』により、ヨーロッパからも多くの支援者が現れ、フランス、スペインもアメリカを支援しようと独立戦争に参戦します。そして、1783年、イギリス軍は、ついに大陸軍に降伏し、パリ条約によってアメリカは正式に独立を認められ、アメリカの勝利となり、戦争は終結しました。
参考
近藤二郎 (監修), 瑞樹奈穂 (イラスト)(2016年2月)『学習まんが 8 アメリカ独立と南北戦争 (学研まんが NEW世界の歴史) 』学研プラス
独立戦争の英雄ジョージ・ワシントン
のちにアメリカの初代大統領となるジョージ・ワシントンは、独立戦争の英雄として称えらえ、多くの人々に尊敬されています。
ワシントンは、もともとヴァージニア大農場の経営者でありましたが、ヴァージニア植民地議会の議員となり、独立戦争の総司令官となりました。そして、ワシントンは、独立戦争をアメリカの勝利へと導きいていきました。
死去後200年以上経った今も、「アメリカ建国の父」とアメリカ国民に称えられ、ワシントンの戦争で見せたリーダシップあふれる行動の数々は、今も色あせることなく、語り継がれています。アメリカの永遠の指導者として名高い存在と言えるでしょう。
参考
近藤二郎 (監修), 瑞樹奈穂 (イラスト)(2016年2月)『学習まんが 8 アメリカ独立と南北戦争 (学研まんが NEW世界の歴史) 』学研プラス
独立記念日7月4日は「独立宣言」の日
独立記念日でもある7月4日は、アメリカ「独立宣言」の日です。7月4日をアメリカ独立戦争の終結した日であると思われた方も中にはいるかもしれませんが、独立記念日の7月4日は、フィラデルフィアで行われた「第2回大陸会議」により、アメリカの独立を世界に広めた「独立宣言」の日となっています。
当初、「独立宣言」の日を7月4日とすることはおかしいといった意見もあったそうですが、アメリカにとって「独立宣言」の日は、アメリカ始まりの日とも呼べる日でもあり、アメリカにとって、とても意味のある日。このような経緯で独立記念日として定められています。
参考
近藤二郎 (監修), 瑞樹奈穂 (イラスト)(2016年2月)『学習まんが 8 アメリカ独立と南北戦争 (学研まんが NEW世界の歴史) 』学研プラス
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