他の国は終戦の日が異なる?
第二次世界大戦の終戦日は、国によって異なります。
日本での終戦記念日は8月15日
日本での終戦記念日は、8月15日とされています。ポツダム宣言を受諾したのは8月14日ですが、天皇が国民や軍人に向けて終戦を伝えた8月15日を終戦記念日としています。
毎年8月15日には、日本政府により日本武道館にて「全国戦没者追悼式」が行われています。追悼の対象は、第二次世界大戦での日本人犠牲者約310万人(旧日本軍軍人・軍属約230万人、空襲や原爆等で死亡した一般市民約80万人。
天皇・皇后両陛下、内閣総理大臣、衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、政党代表、地方公共団体代表、また各都道府県遺族代表、一般戦災死没者遺族代表、原爆死没者遺族代表などが参列しています。
他の国はいつ?
アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、ロシアでは9月2日を「対日勝戦記念日」としています。9月2日は降伏調印式が行われた日。東京湾に浮かぶ米艦隊ミズーリ号で、重光葵外相、梅津美治郎参謀総長、連合国最高司令官マッカーサー元帥が署名しました。この様子は全世界にラジオで実況中継されています。
その後当時のアメリカ合衆国大統領トルーマンが、9月2日を「V-J Day」と宣言しました。「V-J Day」とは、「Victory over Japan Day」(対日戦勝記念日)のことをいいます。
当時のソビエト連邦では、近年まで対日戦勝祝賀会が行われた9月3日を終戦記念日としていました。また中華民国(台湾)では9月2日の翌日から3日間を抗日戦争勝利記念休暇としたため、9月3日を対日勝戦記念日にしています。
中華人民共和国も2015年から9月3日を抗日戦争勝利の日にしています。
いま子供たちに伝えたいこと
戦後70年以上経ち、今の子供たちが第二次世界大戦について知る機会は少なくなってきました。一方で8月は6日の広島への原爆投下、9日の長崎への原爆投下、15日の終戦記念日と、第二次世界大戦にまつわる記念日が多く存在します。
一説ですが、第二次世界大戦の死者数は連合国で約4,360万人(ソ連2,060万人・中国1,321万人など)。枢軸国側が約1,323万人(ドイツ689 万人・日本310 万人など)といわれています。これほど多くの死者数を出した戦争が繰り返されることのないよう、子供たちには伝えたいものです。
終戦記念日には、第二次世界大戦について子供に話をしたり、本や漫画、テレビを見るのも良いでしょう。次世代が平和を考えるためにも、第二次世界大戦の文献を目にしたり、親子で話をする機会にしてみてください。
参考
「玉音放送」の原文と現代語訳|朝日新聞DIGITAL
第二次世界大戦|世界史の窓
【第二次世界大戦とは】簡単にわかりやすく解説!!開戦の原因や死者数【まとめ】|日本史辞典.com
日本人だけが8月15日を「終戦日」とする謎|東洋経済ONLINE