0歳児と一緒に製作する時の心構え
0歳児の子どもを持つ保護者の方は、まだはっきりと自我がなく一つのことに集中して取り組むことができない我が子と一緒に製作ができるのか、と疑問に思われるのではないでしょうか。
確かに0歳児は目的を持って、自分から製作をするわけではありません。しかし、保護者と一緒に過ごす時間の使い方の一つに製作を取り入れることで、遊びの幅が広がります。遊びは、体の成長や心の発達を促す良い機会ですので、できることはどんどん取り入れていきましょう。
そこで、0歳児と一緒に製作をするときに保護者が気をつけるべきことや心構えをお話しします。
心構え1:保護者が完成へと導くことが前提
0歳児は子供自身が目的を持って製作をすることはありません。そのため、0歳児の製作は子供の遊びを成長の記念品や思い出として形に残していくことを目的としましょう。
製作の全工程に0歳児の赤ちゃんを参加させる必要はありません。できることは一緒にしてあげ、できないことは保護者が行うというように柔軟に対応し、完成品を作り上げましょう。
心構え2:月齢が低い場合は感触で遊ぼう
思いっきり全身で感触遊びを味わえるように、汚れてもいい格好で、ブルーシートを敷いた上で製作をしましょう。0歳児との製作で大切なことを「あつみ先生の保育日誌」では次のように説いています。
無理に早くから絵具に触れされるよりも、新しい素材の感触、感覚を楽しむ方が先です。
感触遊びをいかにたのしむかで、今後の描画・製作活動に繋がってきます。
0歳児は、製作しなきゃ…描画しなきゃ…という考えに捕らわれるのではなく、
その表現したいという思いの、土台となる「感触あそび」をたくさん楽しむ事が大事です。
(引用元:0歳児の描画・製作活動って何をすればいいの?ねらいと指導案のポイント|あつみ先生の保育日誌)
つまり、感触遊びをたくさん楽しむことは子供の「表現したい」という思いを育てることにもつながるのです。
心構え3:立って両手が自由に使えると「製作」できる
立って両手が使えるようになってくると、これまでできなかった動作ができるようになり、表現の幅が広がってきます。また両手が使えるようになると、今度は指先を使った製作もできるようになります。
まとめ/子供の「楽しい」「嬉しい」を増やそう
脳科学者の茂木健一郎さんは、子供の脳を育てるために親が子供の邪魔をせずに笑顔でいることが大事だと説いています。
脳科学の研究で、子どもは親の膝の上に座らせて遊んだり、勉強したりするとドーパミンが分泌されやすく、かしこさが育つという結果が出ています。お父さんお母さんのぬくもりの中、笑顔で見守られていると感じることは、子どもにとって何よりも幸せで安心なことです。安心で安全でなければ、脳は楽しさやうれしさを感じることはできません。
(引用元:脳の8割が完成”5歳まで”にやるべきこと ドーパミン・サイクルを養う方法|RESIDENT Online)
0歳児との製作では、完成品が上手にできることは二の次です。赤ちゃんが自分で素材に関わりたい、思いを表現したいという気持ちの土台を作ることこそが、0歳児の製作の目的なのです。
ハロウィンの飾りつけは9月初めから10月末までの2ヶ月間、長く楽しむことができます。2ヶ月もあると、0歳児の赤ちゃんは著しく成長します。ぜひ子供の成長を見守りながら、親子で一緒に製作を楽しんでみましょう。
参考
脳の8割が完成”5歳まで”にやるべきこと ドーパミン・サイクルを養う方法|RESIDENT Online
遊び 0歳児|一般社団法人 日本保育者未来通信
保育所保育指針解説書(平成30年2月)| 厚生労働省
フィンガーペインティングは天才児教育にも取り入れられている、すごい方法だった。|生の画家生活。
0歳児の描画・製作活動って何をすればいいの?ねらいと指導案のポイント|あつみ先生の保育日誌