紅葉の花言葉とは?赤く染まる理由や紅葉狩りの歴史について - cocoiro(ココイロ)

秋に家族や友達と行く「紅葉狩り」。今回は、この「紅葉」の持つ花言葉や葉っぱが変色する理由、紅葉の歴史などについて解説していきます。今年の秋に家族や友達と紅葉狩りに出かける際の豆知識としていただければ幸いです。

楓=紅葉の花言葉は?

「紅葉(もみじ)」からイメージするのは、手のひらのような形の葉っぱでしょう。ですが、この葉っぱは「もみじ」ではありません。実は、自然界に「もみじ」という樹木は存在しません。一般にイメージされるもみじは、樹木の種類でいうと「楓(かえで)」です。

楓の花言葉は、「調和」「美しい変化」「遠慮」「隠栖」「約束」「自制」「謹慎」「隠退」「大切な思い出」「保存」など。日本人らしさを象徴するような花言葉が並んでいます。枯れていく葉っぱを見て、そこに芸術性や神秘性を感じられる日本人独特の感性があってこそ成り立つのが「紅葉狩り」といえるでしょう。そんな日本人の特性を表す言葉が、楓の花言葉になっているようです。

紅葉にまつわる知識

楓(かえで)の種類

楓は、世界で約160種類、日本には26種類も分布しています。特に江戸時代に楓の品種改良が行われました。その結果、多種多様な楓が生まれたといえます。具体的には、「イロハモミジ」や「イタヤカエデ」「オオモミジ」「ハウチハカエデ」「ヤマモミジ」などが有名。紅葉の中でも特に美しいといわれるのが「イロハモミジ」、山野で黄色に映えるのが「イタヤカエデ」です。

植物学上や園芸の世界では、モミジとカエデの定義も異なるようです。

モミジは特定の木を指す名称ではなく紅葉するものの総称でしたが、とくに美しいカエデ類の紅葉を指すようになったとされます。秋の葉色の美しさを表す言葉として紅葉と書いてモミジと読ませるほどで、カエデ、モミジと名称が違っていても植物学上は同じカエデ科の樹木です。ただ園芸の世界では、裂片の深くて多いものをモミジと称し、それ以外のものをカエデとして区別するそうです。

(引用元:~ 10月23日の花 モミジ(紅葉・楓) ~|魅る魅るガーデニング

なぜ赤く染まるのか

「もみじ」の語源は「もみいず」。葉っぱがもまれ、色が変わっていく様子を表しています。

樹木には常葉樹と落葉樹の2種類があります。紅葉するのは落葉樹です。秋や冬が訪れると、日光の照射時間が短くなり、光合成で作る栄養素より消費する量の方が多くなってしまいます。だんだんと養分が足りなくなり、落ち葉となってしまうのです。

変色のメカニズムは、気温低下による「葉緑素」の分解、そしてカロチノイドの黄色素の残留によるものです。黄色から紅色への変化は、栄養素や水分の消費をおさえるため、葉の根元のフタの役目を果たす「離層」ができることから起こります。葉に養分が残り、アントシアニン系色素に変色するため、葉っぱが赤く染まるのです。ただし、葉を赤くすることで外敵から身を守っているという説もあるため、一概に正しいとは言えません。

紅葉の見ごろは、離層のおかげで糖分が充足している時期です。8度以下の気温、十分な日光量といった条件を満たす時期が一番です。地形や気候にもよりますが、9月下旬~12月上旬が目安になるでしょう。紅葉を楽しむのであれば、秋に自然の豊かな田舎に行くことをおすすめします。