モミジにはどのような種類がある?
植物としてのモミジ(カエデ科)には、どのような種類があるのでしょうか。カエデの一部を「モミジ」と呼ぶのは日本独特の文化なので、日本の植生にある3つのモミジをご紹介します。
イロハモミジ
(参照元:takuchanphoto|Instagram )
太平洋側では最もスタンダードなモミジです。葉は小ぶりで細い印象で、ふちのギザギザがはっきりしています。プロペラ状のタネは葉から見て上にまっすぐつくので、愛称として「タケコプター」と呼ぶ人もいるそうです。
一般家庭の庭木として使われているモミジは、ほとんどがこちらの園芸種になります。見た目や色づきを改良したさまざまな品種があり、盆栽などでも楽しまれています。多くのものは秋にオレンジ〜赤色に紅葉します。
オオモミジ
(参照元:ug3231|Instagram )
イロハモミジと同様に太平洋側に自生しているモミジです。葉はイロハモミジに比べると幅が広く大ぶりな印象を受けます。葉のギザギザが少ないのも特徴です。
タネは葉の下に垂れ下がるようにつき、逆Y字のような形をしています。これらの特徴から、イロハモミジとの見分けは比較的簡単につきます。
紅葉は黄色〜赤とバリエーションがあり、1つの木に緑・黄色・赤が点在していることもあります。
ヤマモミジ
(参照元:sakura.com2019 ) Instagram)
日本海側に自生するモミジです。葉はオオモミジと同様に大ぶりですが、ギザギザがイロハモミジと同様鋭いのが特徴です。タネのつきかたはオオモミジとよく似ています。最近の研究ではオオモミジと同じ種だとする説もあるそうです。
参考
もみじとかえでの違い | もみじかえで研究所(岐阜県多治見市)
日本の植生にはカエデもある
(参照元:mitsuru_iida|Instagram )
カエデといえばカナダの国旗。あまり日本のイメージがないかもしれませんが、日本にもカエデは生えています。複数に分かれている葉がカエデの仲間の特徴ですが、ヒトツバカエデのように分かれていないものもあります。
カエデもモミジと同様黄色〜赤色に紅葉します。見た目が非常にモミジに似ているものもありますが、上記で挙げた3種類のモミジ以外はカエデと呼ばれると考えていいでしょう。
ちなみに、カナダのカエデはメープルシロップを産出することで知られています。こちらはカエデの中でも「サトウカエデ(シュガーメープル)」と呼ばれる種類のもので、日本でも園芸種として苗を購入することができます。また、街中の街路樹に使われていたり、家具材になっていたりと、思わぬところで出会うことができます。
メープルシロップは春先に採取します。雪が降り、春先に氷点下〜10℃くらいまで寒暖差のある寒い地域なら、日本国内でもメープルシロップを採取することができるそうです。
メイプルシロップはシュガーメイプル(砂糖カエデ)という木の樹液を集めて煮詰めて作られます。イタヤカエデもその仲間なので樹液が甘いのです。
山を知っている人に聞いた話しでは、枝の折れたところからしみでた樹液を、小鳥たちが舐めているのをみたことがあるそうです。
(引用元:先日樹液を採取してメイプルシロップ体験したイタヤカエデの少し詳しいハナシ。 | 駿河屋 自然素材・天然素材を使った注文住宅・リフォーム・健康住宅なら東京都墨田区の駿河屋)
サトウカエデ以外からも採取できるという体験談もありました。寒い地域にお住まいであれば、子供の自由研究などとして挑戦してみるのも良い経験になりそうです。
参考
自家製メープルシロップも!?樹液採取の方法を教えるよ。 | FOREST PEOPLE