DCモーター扇風機で快適に過ごそう!赤ちゃんがいる家庭におすすめな理由も - cocoiro(ココイロ)

扇風機の購入を検討する際、目に入る「DCモーター搭載」といううたい文句。きっと良い機能なのだろうとは思っても、実際どのようなメリットがあるのかご存じでしょうか? この記事では、DCモーターの構造と動力を生み出す仕組みを解説し、従来の扇風機に搭載されていたACモーターとの違いについてご説明します。DCモーター搭載の扇風機のメリットを正しく知りましょう。さらに、赤ちゃんがいるご家庭におすすめのDCモーター搭載扇風機を5台ご紹介します。

DCモーターとは?

モーターとは、電気エネルギーを動力に変える装置です。身近な物を使って言い換えると、「電気エネルギー」とは家庭のコンセントに流れている電気のことで、「動力」とは家電が動くことです。つまり扇風機のモーターは、コンセントから流れてきた電気をモーターに流し、羽根を回す力に変えて送風をしているわけです。

DCモーター(direct-current motor)とは、直流電力によって動くモーターのことをいいます。では、直流電気で動く、とはどういうことなのでしょうか。

DCモーターの構造

DCモーターが電気を作り出す仕組みについて説明されている動画がこちらです。

(参照元:直流モーターの仕組みとは?|YouTube)

動画でご紹介しているDCモーターは、モーター内部に「ブラシ」と呼ばれる電極が設置されているタイプで「ブラシ付きDCモーター」といいます。

ブラシ付きDCモーターが動力を作り出す構造について、モーターの研究開発・製造を行うオリエンタルモーター株式会社で次のように説明されています。

「ブラシ」と呼ばれる電極と、「コミュテータ」と呼ばれる整流子を設け、その二つを接触させ機械的に電流の切り替えをおこなってモーターを回転させている

(引用元:「ブラシレスモーターってどんなモーターですか?」|オリエンタルモーター株式会社

このため、ブラシ付きDCモーターは回転するにつれて、ブラシが摩耗してしまうという難点があります。この部品劣化の問題を解決するために開発されたのが、ブラシレスDCモーターです。

ブラシレスDCモーターが動力を作り出す構造について、オリエンタルモーター株式会社で次のように説明されています。

「ブラシ」「コミュテータ」のような機械的な接点ではなく、トランジスタなどのパワー素子で構成された駆動回路の電子回路(ドライバ回路)を使い、電気的に電流の切り替えをおこなってモーターを回転させている

(引用元:「ブラシレスモーターってどんなモーターですか?」|オリエンタルモーター株式会社

つまり、ブラシレスDCモーターは、ブラシの代わりに電子回路で電流を制御することから、摩耗による部品劣化がないため、メンテナンスの必要がありません。また、モーターの回転を電子回路によって制御させているので、回転速度を安定させることができます。

扇風機に搭載されているDCモーターがブラシ付きかブラシレスかは、メンテナンスに関わります。メーカーごとに異なりますので、ご購入を検討する際に確認されてみてください。

DCモーターとACモーターの違い

DCモーターの構造がご理解いただけたところで、従来の扇風機に搭載されているACモーターとの違いを見ていきましょう。

ACモーターが動力を生み出す仕組みと構造

ACモーター(alternating-current motor)とは、交流電力によって動くモーターのことをいい、DCモーターとは通電方法が違います。ACモーターの代表例である誘導電動機の仕組みについて説明されている動画がこちらです。

(参照元:誘導電動機の仕組みとは?|YouTube)

動画で説明されている通り、ACモーターは永久磁石・ブラシ・整流子・位置センサーなどの部品がないため、シンプルな構造をしています。

DCモーターとACモーターの違い

DCモーターとACモーターは、動力を生み出す仕組みと構造が異なるために、さまざまな違いが出てきます。

【DCモーターとACモーターの違い】

DCモーター ACモーター
動力を生み出す瞬間だけ電気を流す。 動力を生み出している間、常に電気を流している。
電圧に対して回転特性が安定している。 入力電力の周波数に応じて、一定の回転速度を容易に作り出すことができる。
部品が多く、高価。 部品が少ないので、安価。
構造が精密なので、メンテナンスが難しい。 構造がシンプルなので、頑丈で耐久性がある。

無整流子電動機|ウィキペディアDCモータとACモータの違い|大阪のフェックDCモーターってなに?|サーキュレーターの使い方ガイドより筆者作成)

つまり、頑丈で壊れにくく安いACモーターと比べると、DCモーターは電気性能が良いけれども値段が高くメンテナンスが難しいということになります。

では、なぜ最近の扇風機はDCモーターを搭載していることを売りにしているのでしょうか。