中学生の平均勉強時間と必要な勉強時間は?さらに伸ばす方法は? - cocoiro(ココイロ)

中学生になると、学校の授業だけでなく部活動も始まり、家庭での勉強時間を確保するのが難しくなります。忙しいのは分かっていても、家で勉強している姿を見ないと親心として不安になるものです。そこで、今回の記事では、中学生に必要な勉強時間と、各家庭の平均的な勉強時間をご紹介します。また、勉強時間を増やすためにできる工夫や親ができることをご紹介します。

中学生の平均勉強時間と必要な勉強時間は?

さっそくですが、中学生の平均的な勉強時間と必要な勉強時間、1日のスケジュールをご紹介します。お子さんの勉強時間を考える際の一つの指標にしてください。

中学生の平均的な勉強時間は、1時間程度

ベネッセ教育総合研究所が調査した「家での学習時間」では、2009年の中学生の平均学習時間は53.8分になっています。これは、小学生の58.9分よりも短い時間です。また、学校がない休日の平均学習時間は、65.2分です。

さらに調査結果を細かく見ていくと、下記のグラフのようになります。

学習位ついて|ベネッセ教育総合研究所より筆者作成)

「1時間」と「1時間半」学習していると選択した生徒が一番多いですが、「ほとんどしない」と「15分」「30分」「45分」を合わせると5割を超えます。また、2時間以上学習している中学生は約15%程度に止まっています。

また、同じくベネッセ教育総合研究所が調査したデータで、学習塾や予備校等も含めて学校以外で学習する時間の中学2年生の平均は87分となっています。

参考

1.家での学習時間 – 第1節 学習の実態 |ベネッセ教育総合研究所

生活時間~第1回~|ベネッセ教育総合研究所

中学生に必要な勉強時間はどのくらい?

小学校では、自分の学年を10倍して、その時間に10分を加えた時間を家庭学習に充てるべき、と言われます。6年生であれば、必要な勉強時間は70分です。ただし、必要な勉強時間は目的や子供によって異なります。

例えば、中学1年生で成績がオール5であれば、勉強する時間を無理に増やす必要はないでしょう。学校で学ぶべきことは学べています。ただ、学校で分からない部分があったり、受験生で合格したい高校があるのであれば話は別です。ここで考えるべきポイントは、目標を立ててそこから逆算してどのくらい勉強時間が必要なのかを計画することです。「中学生は家庭で2時間勉強する必要があります」と言われて2時間勉強するのと、「英語の成績と数学の成績を10ポイント上げたい」と思って2時間勉強をするのとでは、内容が全く違ってくるはずです。

必要な勉強時間をこなすのではなく、どのような目的があるから勉強するのかを考え、勉強時間を逆算することをおすすめします。

中学生の1日のスケジュール

部活をしている中学生にとって、自由な時間は2~3時間程度しかありません。下が一般的な中学生の平日のスケジュールです。

6:30 起床→朝食→身支度

8:00 通学

8:30 授業開始

16:00 授業終了→部活動

18:00 部活終了

18:30 帰宅→夕食

20:00 入浴

21:00 自由時間

23:30 就寝

中学生にとって、家で勉強できる時間は限られていることがよく分かります。

集中しながら勉強時間を延ばすためには?

限られた時間の中で集中して勉強するにはどうしたらいいのか、ご紹介します。集中力は一朝一夕で身につくものではありません。自分の生活や性格を理解して、自分に合った勉強スタイルを身につけるのがオススメです。

スマートフォンの電源を切る

まず、勉強中にスマートフォンは触れないようにしましょう。スマートフォンのアプリを使って勉強する場合は別ですが、InstagramやLINEなどのSNS、YouTubeなどの動画配信サイトは集中力が切れる要因になります。

勉強する時間はSNSや動画が気にならないように、電源を切るか通知音が鳴らないように設定しましょう。また、スマートフォンが視界に入らないようにするのもオススメです。

やるべきことをリスト化して塗りつぶしていく

何の目的もなく勉強していても、集中するのは難しいものです。時間に制限があるからこそ、集中して勉強できます。勉強する内容を具体的にリスト化して、そのリストを塗りつぶしていくようにしましょう。この方法は、京大生も実践しているとして注目されました。

参考

勉強嫌いの私が1年で3000時間勉強して京大に合格した「ぬり絵勉強法」|STUDY HACKER

とりあえず5分勉強する

勉強は、取り掛かるまでは大変ですが、一度取り掛かってみると続くものです。勉強に取り掛かりやすくなるように5分勉強してみましょう。勉強へのハードルを下げることで、勉強をすることが楽になります。

無駄な時間を削って、勉強時間を確保する

先に挙げた中学生の1日のスケジュールを見れば分かる通り、中学生にはあまり自由時間がありません。だからこそ、無駄な時間を削る必要があります。まずは、1日の中でいつに何をしているか詳細に記録してみましょう。そうすることで、自分が何にどれだけの時間を費やしているかが分かります。

その後で、動画をただボーっと見ている時間やSNSをチェックしている時間など、自分が無駄だと感じる時間を削るようにします。1日では10分程度の時間かもしれませんが、1週間で換算すると70分、1カ月で換算すると300分の時間を生み出すことができます。

実は勉強日数を増やすことが、一番簡単!

1日は24時間です。これを変えることはできません。しかし、勉強する日数を増やすことは可能です。平日に勉強していない場合や休日に勉強していない場合は、ぜひ1日勉強する日を増やしてみてください。確実に勉強時間を確保できます。

勉強時間を増やすためにしてはいけないこと

勉強時間を増やそうとして、ついついやってしまいがちな2つの「タブー」をご紹介します。

睡眠時間を削って勉強をする

睡眠時間を削ってしまうと、勉強効率を下げるばかりか、翌日の集中力も下げてしまうことになります。睡眠は、人生のうち3分の1の時間を費やすものです。すべての哺乳類は睡眠をとります。睡眠をとらないと、人間は身体や精神に異常をきたします。

また、睡眠中に脳はメンテナンス作業を行っていることが分かっています。記憶と睡眠には関係があることも分かっており、受験生でも睡眠を適切にとることは効率よく勉強するためには必要なことなのです。

学校の授業をおろそかにしてしまう

定期試験前や受験のシーズンになると、学校の授業をおろそかにしてしまう生徒もいるでしょう。ただ、学校の授業は、高校受験で大切な内申点に直接関係します。定期試験の結果だけではなく、普段の授業に取り組む姿勢も評価の対象になります。授業中に居眠りをしたり、全く関係ない勉強をするのはリスクが大きいでしょう。