親が理解しておきたい子供に落ち着きがない理由
最後に、子供に落ち着きがない理由をまとめてご紹介します。子供はその成長に応じてさまざまな感情を表現するようになり、時として親を困らせてしまうものです。しかし、その根底に子供の欲求があることを理解していれば、冷静に対処することができるようになるでしょう。
好奇心が旺盛で欲求が先行するから
子供は、自分の感情をコントロールできるようになるまでは興味のあるものに手を伸ばし、実際に行動を起こさなければその欲求を満たせない状態が続きます。しかし子供の欲求は、安心感を与えることで一旦おさえることができます。子供のもつ個性にもよりますが、あらかじめ説明しておく、興味の対象を目の届かない所に置いておくといった工夫で、過剰な欲求を芽生えさせずに落ち着かせることができます。
自己主張する年齢に差し掛かっているから
子供を育てる親が向き合わなければならないのが、子供がかんしゃくを起こす場面です。どうしてかんしゃくを起こしているのかを冷静に考えられないため、お手上げ状態になってしまう親御さんも珍しくはありません。しかし、子供がかんしゃくを起こすのは自我が芽生えている証拠ともいえます。無理にその欲求をおさえ込むと反動が大きくなることもあるため、アイテムなどを使ってうまく気を反らせるような工夫が必要となります。
子供にとって居心地の悪い環境だから
子供にとって居心地が悪い環境では、自身を守るために落ち着きをなくす場合があります。かんしゃくを起こすことと同様に、子供は居心地が悪いという意思を表現することが難しいため、親は、一度子供の目線に立って接してあげる必要があります。体に触れてあげる、抱きしめてあげる、しっかりと目を見てコミュニケーションを取るなどの行動をすることで、再び落ち着きを取り戻すことができるでしょう。
子供がADHDの可能性もある
子供がADHD(注意欠陥・多動性障害)であることも、落ち着きがない要因の1つとされています。ただし、赤ちゃんから小学校入学前くらいの段階では、成長過程の中でころころと性格が変わるため病院でもはっきりとした診断はされることがありません。
しかし、不注意や多動性、衝動性などの特徴がある子供に、ADHDの子が少なからずいることは事実です。発達段階の子供の特性と区別することが難しいものですが、気になる症状がある場合には医療機関や子育て支援センターなど、専門家への相談を検討してみることをおすすめします。
まとめ
落ち着きがない子供を必ず落ち着かせる、これさえしていれば大丈夫という対処法はありません。しかし、どうして落ち着きを失っているのか、そもそも子供にどのような特性があるのかを考えることには非常に重要な意味があります。
落ち着きがない子供には、「自我が芽生える年ごろである」「自分の感情をうまくコントロールできない年ごろである」などの理由があります。子供が外出先でかんしゃくを起こしてしまうと、その場で落ち着かせることばかりに意識がいってしまいがちですが、どうして落ち着きを失っているのかを考えることで、子供の感情をうまくコントロールする手掛かりが得られるかもしれません。
参考
3歳までは行動の7割が「気質」で決まる!あなたの子供は5タイプのどれ?│HugKum
性格なの?落ち着きのない子どもの原因と接し方|ベネッセ教育情報サイト
うちの子供はどうして落ち着きがないの?原因とおすすめ対処法5つ│MamaGyutte