子供が吐く原因は?受診の目安は?緊急医療についても事前に確認を - cocoiro(ココイロ) - Page 2

子供が吐いたら病院に行くべき?受診の目安

子供が吐いてしまう原因になる疾患などについて解説しました。しかし、知識はあってももしものときには不安になってしまうもの。親として一番知りたいのは受診の目安ではないでしょうか。どのようなときに受診するべきかの目安についてまとめました。

吐く回数

分かりやすい目安の1つは吐く回数です。1・2回吐いてその後すっきりした様子であるなら、そこまで心配しなくていいでしょう。しかし、繰り返し吐いてしまったり、水分をとってそのまま戻してしまったりするような場合は脱水が疑われますので受診しましょう。

また、ごくまれに胃や腸の別の病気が隠れていることもあります。吐く回数だけでなく、子供の様子に普段と違うところがないかどうかしっかり観察してあげてください。

下痢の様子

嘔吐だけでなく下痢を伴う場合は、下痢の様子も確認してください。1日に何回も下痢をしたり、水様便を繰り返したりする場合は脱水の恐れがあります。

また、血便にも注意が必要です。出血してから時間がたった血は黒っぽくなるので、いつもよりかなり黒い便が出ている場合は念のため受診しましょう。鮮血のような色の便が出るは、より肛門に近いところから出血している可能性があります。

肌や舌などの色

皮膚や舌が白っぽかったり、カサカサ乾燥している場合も脱水を疑います。泣いても涙が出ない、おしっこがずっと出ないなども脱水のサインです。このような場合も早めに受診するようにしましょう。

乳児の場合は高熱の有無

乳児は高熱も心配です。38〜39度以上の熱があるようでしたら、嘔吐や下痢の症状が軽めでも受診するようにしましょう。

心配になるのは夜中や休日。緊急医療について確認しておこう

子供づれでの受診はただでさえ大変です。できるだけ家で様子を見たいという人も少なくないでしょう。こういう場合に気をつけたいのが、病院が閉まった後の休日や夜間に症状が悪化することです。いざというときに慌てないために、何もないときに確認しておきましょう。

住んでいる地域の休日・夜間診療について知ろう

昼間に子供の具合が悪くなり、何回か吐いて片付けをしたりするうちに夜になってしまう……ということは少なくありません。診察終了間際に駆け込むかどうか迷って行くのをやめた経験はないでしょうか。しかし、そのまま夜になってもなかなか治まらずに親が心配になってきてしまうということもあります。

昼間「病院に行こうかな、どうしようかな」と悩んで行かず、結局夜間に当番医や救急対応病院を受診した経験のある人もいるでしょう。都市部に住んでいる場合は救急病院や当番医が充実していますが、自治体によっては夜間の当番医制度がなかったり、救急病院がある所がとても遠かったりします。

お住まいの地域の緊急医療については普段からしっかりチェックをしておきましょう。休日・夜間でも自力で病院に行けそうなのか、救急車を呼ばざるを得なくなりそうかは交通事情や家族構成によっても変わってきます。子供にも負担をできるだけかけずに病院に行くシミュレーションを普段からしておくといいでしょう。

東京都の場合

東京都の緊急医療対応病院は「東京都医療機関案内サービス ひまわり」で検索することができます。実際に検索してみると、23区内では各区に拠点が設置されていますが、都下の市町村では該当する病院がないという地域があることが分かります。こういう場合は近隣の市町村の医療機関まで足を延ばす必要があります。

大都市圏を離れた地域では、緊急対応病院の数はさらに少なくなります。当直医の専門によっては受け付けてもらえないこともあります。東京都以外に住んでいる人も、一度お住まいの地域の緊急医療について検索しておきましょう。いざというときに慌てないためには、家族にも分かる場所に連絡先や診療時間などを書いて貼り出しておくことをおすすめします。

参考
休日夜間当番医検索|茨城県救急医療情報システム

受診の目安は親・子ともに負担にならないように考えよう

1回の受診で済めば遠い病院でもいいですが、嘔吐や下痢が激しいという症状の場合は点滴をしながら1泊入院になってしまうことも少なくありません。こうなってしまうと親の負担は増えてしまいます。

症状に合わせて病院に行く・行かないを決めることももちろん大切なのですが、我慢した結果より大変になってしまっては元も子もありません。「このくらいで受診しない方がいいのかな……?」と迷うような場合でも、週末だったり、夜間に受診できる病院が近くになかったりする場合はかかりつけ医の診療時間内に病院に行っておいた方がいいかもしれません。

まとめ

子供が吐く原因や、病気の場合の対処法について解説しました。子供は大人と違い、症状を自分で説明することが不得手です。嘔吐・下痢の回数や熱といった客観的な物差しを使い、どんな体調なのか親の方で観察してあげてください。

参考
白クマ先生の子ども診療所|日本医師会
突然の嘔吐!|埼玉県・加須市|ともながこどもクリニック
吐いたら?下痢したら?|小児科 千葉県いすみ市 外房こどもクリニック
嘔吐|豊中市の小児科・アレルギー科かめさきこども・アレルギークリニック
「子供が急に吐き出した」|医療法人誠心会 大菅病院 
当番医を探す > 医科 > 今月|東京都医療機関案内サービス ひまわり

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akahoshitomoka

piggiesagogoクロシェター・ライター。 オリジナルの編み物作品の作り方を販売しながらライターもしています。守備範囲はハンドメイドから不動産まで。三浦半島が好きです。