子供の円形脱毛症 考えられる原因と治療について

ある日突然、地肌から髪が抜ける円形脱毛症。円形脱毛症は大人だけでなく、小さな子供にも起こるものです。子供の円形脱毛症の原因と治療についてみてみましょう。

円形脱毛症とは

円形脱毛症とは、突然髪がコインのような丸い形に抜ける症状です。乳児期ではまれですが、1歳を過ぎると発症の可能性が増え、患者の4分の1は15歳以下の子供です。

子供の円形脱毛症の症状

子供の円形脱毛症の症状は、次のようにさまざまです。

  • 「通常単発型」……脱毛部分が1~2か所
  • 「通常多発型」……脱毛部分が複数か所
  • 「全頭型」……頭髪が広く、またはすべて抜ける
  • 「蛇行型」……脱毛部分が細長くうねっている
  • 「汎発型」……頭髪だけでなく全身の毛が抜ける

比較的多いのは通常単発型です。単発型の多くは1年以内に完治するといわれていますが、多発型に移行するケースもあります。

抜毛症とは違う!

子供の円形脱毛症と似た症状に「抜毛症」があります。抜毛症は、自分で髪の毛を抜く病気。主に思春期の子供に見られます。途中で髪がちぎれていたら、脱毛症の可能性があります。円形脱毛症とは異なるので、注意しましょう。

考えられる原因は?

気になる円形脱毛症の原因ですが、実は明確には分かっていません。考えられる原因を4つほどみてみましょう。

自己免疫疾患

円形脱毛症の原因で有力といわれているのが「自己免疫疾患」です。自己免疫機能に何らかの異常が発生し、本来外敵や毒素から体を守るリンパ球が、毛根を異物と判断し攻撃するため脱毛すると考えられています。

アトピー性皮膚炎

円形脱毛症にはアトピー性皮膚炎も関係しているといわれています。日本皮膚科学会ガイドラインの「日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2010」で以下のように指摘しています。

患者 200 例のうち,患者本人や家族にアト ピー素因があるものが 108 例(54%),患者本人にアト ピー素因があるものが 82 例(41%),アトピー性皮膚 炎の合併は 46 例(23%)にみられた3).(文献 3)勝岡憲生:アトピー性疾患と円形脱毛症―アト ピー性円形脱毛症―,Derma 23, 9―12, 1999)

(引用元:日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2010| 日本皮膚科学会ガイドライン、P1845-1846

円形脱毛症の方の約4割がアトピー素因をもっているということは、アトピーが関連している可能性が高いといえるでしょう。ちなみにアトピー素因とは、「アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー性鼻炎」のいずれかをもっている人のことをいいます。子供や親などがアレルギー体質ではないか、アトピー素因をもっていないかも考えてみましょう。

ストレス

精神的なストレスが強いと、交感神経に異常をきたし血流が悪くなります。そのため毛根に十分な血液が行き渡らず、脱毛する可能性があるといわれています。また、ストレスは自己免疫性疾患を誘引するともいわれています。

特定の栄養素不足

亜鉛、ミネラル、鉄分などが不足すると、円形脱毛症が起こる場合があるといわれています。バランスの良い食事はもちろん、特に亜鉛を摂取するように心がけると良いでしょう。