嘘をついた子供への接し方
最後は、子供が嘘をついたときの接し方をご紹介します。ポイントは、「嘘の背景を考える」「話を聞く」の2つです。「話を聞かずに叱る」こととは反対のことを心がけましょう。「嘘をついてはいけない」という正論を伝えることは大切ですが、安心して話ができる環境を作ることが先決です。
嘘をついた背景を考える
「嘘」は表面に出ている事象に過ぎません。大切なのは、嘘をついてしまった理由です。理由が分からなければ、根本的な解決には至らず、また嘘を繰り返してしまうでしょう。
例えば、学校で友達とけんかをしてけがをしたとします。親に心配をかけないために「転んだ」と嘘をつくかもしれません。その場合、もしかしたら学校で友達関係がうまくいっていないのかもしれませんし、何か嫌なことを言われたのかもしれません。どうして嘘をついてしまったのかを、普段の子供の様子の変化などから総合的に考えるようにしましょう。
子供の話を聞く
子供が何に困っているのかを知って解決するというスタンスで、話を聞くようにしましょう。間違っても「言い訳があるなら言いなさい!」というような威圧的な態度を取らないようにしましょう。そう言われてしまうと子供は、「話してもどうせ怒られるだけだ」「話を聞いてくれない」と考え、相手の話を聞こうとしなくなります。
解決したいのは、嘘をついてしまった原因です。それを突き止めて解決してあげれば、嘘をつく必要はなくなります。また、話を聞く姿勢を示すことで、嘘をつく必要はないのだと伝えることもできます。ただし子供が思春期になると、親とコミュニケーションを取る機会が減ってしまい、素直に話してくれない場合があるかもしれません。そう感じたら、日ごろから少しでも子供とのコミュニケーションの時間を作って、会話をするようにしていきましょう。
家庭で安心して話ができる環境を作ることは、子供の成長にとって確実にプラスになるはずです。
まとめ
子供が嘘をつくのは、自分を守ったり、嫌なことから回避するという自分本位な理由ばかりと思われがちです。しかし、困った問題を抱えているのに親に心配をかけないようにしたり、愛情が欲しいというSOSを出していたりする場合もあります。
嘘をつくのは良くないことですが、子供の話を聞かずに最初から否定してしまうのは嘘を助長させる原因になりかねません。まずは、子供が嘘をつかなければならない状況になっていることを認識して、その状況から抜け出せるようにサポートしてあげましょう。安心できる環境があれば、子供は嘘をつかずに生活することができます。
参考
親が寛容なら子どもはウソをつく必要がなくて正直になる | 親力|親野智可等
子どものウソに潜む「心のSOS」 4タイプでわかる本当の理由|AERA dot.
嘘をつく子供の心理…問題ある嘘と無い嘘の見分け方と親の対処法|All About
子どもの“嘘”を見抜く5つのポイント&してはいけない親のNG対応|ハピママ