子供の足が痛いのは「成長痛」かも?成長痛の原因と親ができる対処法 - cocoiro(ココイロ) - Page 2

成長痛になった時に親ができる対処法

これといった治療法がないとはいえ、子供が痛がっているのをただ見ているだけというのは親としてももどかしいことでしょう。そこで、子供が「成長痛」と診断されたときに親ができる3つの対処法についてご紹介します。

マッサージやストレッチをする

子供が足が痛いというのなら、痛みを和らげる意味でマッサージやストレッチをしてあげてください。マッサージは強くもんだりせずに、患部を優しく何度もさすってあげるといいでしょう。これもメカニズムが解明されていない不思議なことですが、両親がマッサージをしてあげると痛みが消える、という子供もいるようです。

また、足のストレッチをすると痛みが和らいだという報告あります。子供が足の痛みを訴えたときは次のストレッチを試してみましょう。

1.ふくらはぎの筋肉のストレッチ
子供が仰向けになって寝ている状態で足をまっすぐ伸ばし、親が子供の足首を子供のお腹側にそり返しましょう。
2.ふくらはぎの筋肉のストレッチ
子供は仰向けに寝そべり、膝を90度に曲げたら足首を地面の側にそり返しましょう。
3.太ももの後ろのストレッチ
子供が仰向けになって寝ている状態で足をまっすぐ伸ばし、親が子供の足をそのままの状態で上に挙げます。この時、膝が折れないように気をつけましょう。
4.太ももと股関節前方の筋肉のストレッチ
子供は仰向けに寝そべり、膝を深く曲げ、曲げたままの状態で親が足を背中側に持ち上げます。

みんな成長痛って知ってる?|長野県立こども病院より筆者作成)

①〜④のストレッチは左右それぞれ10〜20回ずつ、痛みなどに負荷がかあらない程度にしてください。補助する親は、1回あたりのストレッチは15〜20秒ずつ力を入れ続けてください。親子で毎日することが大切です。

湿布を貼る

特別な治療法などはありませんが、ストレッチやマッサージでもあまり効果がないときは温湿布を貼ってみてください。痛みが和らぐかは分かりませんが、ストレッチやマッサージと同様に湿布を患部に貼ることを推奨しているクリニックがいくつかあります。

参考

こどもの足の痛み・成長痛|いしがみ整形外科クリニック

患部を温める

患部を温めて血流を良くすることを推奨している医師がいます。ホットタオルなどを用意して、患部に当てて包んであげると、子供はすやすやと眠れることもあるよう。夜間に急に痛みが出た時には試してみてください。

参考

“いわゆる成長痛”について|医療法人社団裕正会脇田整形外科

痛みが強い場合は病院へ

「成長痛みたいな症状だけど、なんだか痛みが辛そう」と思ったら、すぐに病院を受診するようにしてください。単純に「足の痛み」と言っても、成長痛以外にも原因がある可能性があります。単に筋肉痛などであれば大した問題ではないかもしれません。しかし、「足の痛み」の中には命の危険に関わるような重大な病気が潜んでいることもあります。

2〜3年間ずっと成長痛と診断を受けていた10歳の男の子が、血液検査で異常細胞が見つかり、最終的に「急性骨髄性白血病」と診断を受けた例もあります。一見すると成長痛のように見える子供の足の痛みが、神経芽細胞腫や若年性関節リウマチと診断されることもあります。

こうした病気は初期の診断では病気が表に出てきていないことが多く、時間が経過してから病院へ行ってみたら、そう診断されたという例が多いです。痛みを繰り返したり、長期間続いているようであれば、病院へ行って医師の診断を受けるのが望ましいでしょう。

終わりに

成長痛とはどんなものか、また成長痛が起こる原因と子供が成長痛になったときに親ができる対処法をご紹介しました。成長痛の原因は明らかになっていませんが、痛みを少しでも緩和するために親子でできることがあります。また、痛みが繰り返したり長期化している場合は病院を受診して、成長痛以外の痛みの原因が隠れていないか医師に確かめてもらいましょう。

参考

成長痛と成長期スポーツ障害 | 医療法人南谷継風会 南谷クリニック 岡町院
小児期の運動器障害―下肢障害―|The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
こどもの足の痛み・成長痛|いしがみ整形外科クリニック
みんな成長痛って知ってる?|長野県立こども病院
成長痛|はしもと小児科

この記事をかいた人

ニーガタのオーモリ