子供の足が痛いのは「成長痛」かも?成長痛の原因と親ができる対処法

体を激しく動かしたわけではないのに、子供が急に「足が痛い」と言い出したことはありませんか?親としてはとても心配になってしまいますが、その足の痛みは「成長痛」である可能性もあります。この記事では「成長痛」とはどんなものかを説明し、成長痛が起こる原因と、子供が成長痛になったときに親ができる対処法をご紹介します

成長痛とは何か

小学生くらいの子供を持つ親なら聞いたことがある人もいるかもしれない「成長痛」は、いったいどのようなものを指すのでしょうか。

子供の成長期に起こる下肢の痛みのこと

成長痛とは「非炎症性疼痛(とうつう)症候群」の一種とされています。足で特に炎症などが起こっているわけではないのに、痛みが出るのが特徴です。3〜12歳くらいの子供に見られることが多いようですが、誰でも成長痛が起こるというわけではなく、成長痛を経験しないまま大人になる人もいるようです。

どのような症状?

主に膝を中心として、大腿(だいたい)骨という太ももの骨や、膝下から足首にかけての脛(けい)骨のあたりが痛くなることが多いようです。ずっと痛いということはあまりなく、月1、2回、週1、2回などのように不定期なペースで痛みが出ます。夜間にかけて痛みが強くなり、泣いて痛がってしまう子供もいるようです。ところが朝になると痛みが軽くなる、もしくは痛みがなくなるというのが成長痛の特徴です。

そのため、「足が痛い」という子供を連れて日中に病院に行っても、当の本人はそのときには痛がっていないことが多いです。スタスタと軽快に歩いて診察室へ入り、触診でも痛みを訴えないこともあります。レントゲン検査などを行っても異常がない場合に「成長痛」と診断されることが多いようです。

参考

こどもの足の痛み・成長痛|いしがみ整形外科クリニック

痛む期間は?

「子供の足は、いつまでこの痛みが続くのか」と心配になる親もいると思いますが、痛みがいつまで継続するかは個人によって違います。ただし、3〜12歳くらいの子供に多い症状で、13歳ごろになると成長痛による痛みはほとんどなくなるようです。成長痛は基本的には投薬や手術といった特別な治療も必要なく、痛みが自然と治るのを待つしかありません。

ただ、成長痛は子供の成長とともに痛みが少なくなっていき、将来的に特別な後遺症が残るような症状ではありません。子供が痛がっていても慌てずに、現時点で親と一緒にできることを考えてあげてください。

参考

子どもが下肢を痛いと言ってます。これって「成長痛」?|一般社団法人兵庫県医師会

成長痛が起こる原因

子供 足が痛い

子供が「足が痛い」と泣いてしまうほど痛くなる可能性もある成長痛ですが、なぜこんな痛みが小さな子供に出てしまうのでしょうか。

医学的な原因は解明されていない

実は成長痛は、医学的には特定の原因がいまだに明らかになっていません。「骨が成長しているのにともない痛むのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、医学的には骨の成長に伴って痛みが発生することはないとされています。さまざまな論文が出ているものの、どれも根拠に欠ける原因だとされており、「これが原因で成長痛が起こる」というメカニズムは明らかとされていません。

そのため、成長痛の原因については現在も医師たちが研究を続けています。その中で、次のような説が実際に診断をしている医師らから報告されています。

体が成長期で変化するための痛みの説

成長痛の原因とされている代表的な説が、「成長期で体が変化していくことに痛みがともなう」という説です。成長期の子供はまず骨が成長していき、それを追いかけるように筋肉が発達していくことで体が作られていきます。男子は高校1~2年生、女子は中学3年生ごろまでが成長期と言われています。

成長期の骨は両端が軟骨になっていて、骨端(こつたん)線と呼ばれる部分から骨が伸びていく仕組み。こうした、体で起こる成長のアンバランスなところが「成長痛」の原因になっているのではないかという議論もあります。

また、よく成長痛と混同される病気の1つに「オスグッド病」があります。10〜16歳ごろの子供の膝の下の骨が盛り上がることで痛みを感じる症状です。これは運動をすることで痛みが強くなり、炎症が強くなると運動もできなくなり、日常生活に支障が出てきます。しかし、オスグッド病は「成長期のスポーツ障害」の1つで、成長痛とは別物です。成長痛は原因が明らかとなっていませんが、オスグッド病をはじめとしたスポーツ障害は臨床所見や原因がはっきりとしており、それぞれ対処法・治療法が存在しています。

参考

成長痛と成長期スポーツ障害 | 医療法人南谷継風会 南谷クリニック 岡町院

ストレスが原因の説

成長痛の原因としてストレスがあると指摘している文献もあるようです。実際に診察している開業医の中には「長男だからなかなか母親が構ってくれない家庭環境にいる子供や、保育園から小学校まで友達が少なくひとりぼっちという学校環境の子供などが、成長痛であることが多い」という印象を持つ方もいます。実際、長男が成長痛となることが多いと感じている医師は複数いるようです。

大人であっても仕事などでストレスがたまってしまうと、頭痛や腹痛が起きてしまう方もいることでしょう。同様に、子供が成長の過程で年齢ごとに感じるストレスが「足の痛み(成長痛)」という形で現れてしまうというわけです。あくまでも「説」ではありますが、成長痛の原因が明らかとなっていない中「ストレスが原因かも?」と考えている医師はいるようです。

参考

成長痛と成長期スポーツ障害 | 医療法人南谷継風会 南谷クリニック 岡町院
子どもが下肢を痛いと言ってます。これって「成長痛」?|一般社団法人兵庫県医師会
こどもの足の痛み・成長痛|いしがみ整形外科クリニック