11歳は思春期の始まり？思春期の体の変化
11歳は、二次性徴が始まる時期とされています。女の子の方が早く体が変化し始めますが、男の子も遅れて体に変化が起こり始める時期です。
第二次性徴の始まりは身長も伸びる
人の身長が急激に伸びる時期は2回あると言われます。1回目は、産まれてから1歳になるまでの時期。生まれたときは50cmほどだった身長が、1年後には70～80cmにまで伸びます。
2回目が思春期と言われる時期で、身長だけでなく性的な成長が起きる時期でもあるため、「二次性徴」とも言われます。この時期は、1回目の成長以降、一番身長が伸びる時期で、これが終わると骨が固まり身長が決まってきます。
また、男女ともに表面的な変化が起こる二次性徴は、子供にとって初めてのこと。戸惑いは大きいでしょう。女の子は、乳房が発達することで思春期の始まりを知ることができますし、男の子は睾丸の肥大化や陰毛が生えることで思春期の始まりを知ることができます。
女の子は乳房の発育
女の子の二次性徴は、7歳7ヶ月から11歳11ヶ月の間に始まるとされます。その時期に身長も伸びることが多く、成長のピーク時期は11歳前後です。
段階的には、乳房の発達に始まり、陰毛の発生、初経となります。女の子は、初経を迎えると身長の伸びが低下していきます。思春期の間中に、女の子は約25cm身長が伸びます。乳房の発達が始まってから、初経が始まるまでの間で女の子の身長は決まってくることが多いようです。
男の子は睾丸の容量増大
女の子の卵巣の発達は表面的には分からないのに比べて、男の子は男性器が発達することで二次性徴かどうか、表面的に知ることができます。
睾丸が肥大し始めて、睾丸の容量が4mlに達するのが11歳6ヶ月前後とされています。また、睾丸の肥大と並行して、陰毛も濃く固くなっていきます。ただ、身長が伸びるピークはそれよりも少し後で、13歳ごろ（中学1、2年生）とされています。そのころには、1年間で身長が10cmほど伸びることもあります。成長期のピークを過ぎたころに声変わりが始まります。思春期の間に、男の子は平均して約30cmも身長が伸びます。
二次性徴期に親がサポートできること
肉体的にも精神的にも変化が激しい時期だからこそ、親のサポートが必要です。まずは、コミュニケーションを多く取り、いつでも相談ができるような環境作りが大切です。また、健全な体の発達を促すためには、「適切な睡眠」「バランスの取れた食事」「適度な運動」が大切です。
成長ホルモンは、体が起きている日中よりも、寝ている時間に多く文筆されます。寝る子は育つというのは、科学的にも正しいこと。体が大きく成長する二次性徴期は、内臓器官や性器も発達します。五大栄養素を中心にしたバランスのとれた食事が取れるように家庭での食生活を心がけましょう。そして、適度な運動をすることで、心肺機能や筋肉の発達が促され、疲労感でスムーズな睡眠に導かれます。
早寝早起き、1日3食などの生活習慣を確立することで、健全な体の成長をサポートすることができるでしょう。
まとめ
11歳の時期は、身長が伸びるだけでなく、性的な成長も始まる時期です。また、学校では最高学年になり、少しずつ子供たちだけで考え、行動する機会が増えていきます。自分の考えを持ちつつも、体の変化に気持ちがついていけず不安を感じることもあるでしょう。積極的なコミュニケーションと生活習慣を確立させ、子供の心と体の成長をサポートしてあげてください。
参考
思春期｜たなか成長クリニック
身長と二次性徴｜みらいクリニック
男児の身長ピークと低身長の原因 早熟過ぎも要注意｜日経デュアル
うちの子の身長高い？低い？｜高光製薬株式会社
身体状況調査｜国立健康・栄養研究所
SDスコアについて｜成長相談室
学校保健統計調査報告書｜文部科学省
