「どうせ無理……できっこない………」子供にこんなことを言われると、ついついイライラしてしまう人も多いのではないでしょうか。子供がこのような弱音を吐いてしまう裏には、自信のなさや自己肯定感の低さが隠れていることが少なくありません。
自信や自己肯定感があれば、初めてのことや誰もやりたがらないことであっても、自分の考えに自信を持って、継続して主体的に取り組むことができます。
当記事では、「どうせ無理………」と思っている子供に自信や自己肯定感を持たせるために、親はどう接すれば良いかについて解説します。
もくじ
子供に自信を持たせるための手順は?
子供に「自信を持ちなさい!」と言ったところで、すぐにできるはずもありません。子供に自信をつけさせたいときには、以下の手順をふむと効果的です。
- 安心感を与える
- 自分で決めさせる
- 継続・実現させる
それぞれの手順を子供に促す方法についてご紹介します。
子供に安心感を与える
ここで言う安心感とは、ビジネス現場における心理的安全性のことです。日本人は仕事に対する責任感や人への気遣いが大きすぎるあまり、心に余裕を持ちにくいと言われています。
日本人の多くは与えられた仕事に対する強い責任感と他者を気遣う心を持っています。この誠実で思いやりのある国民性は様々な場面でプラスの効果として発揮しますが、他者評価を気にするあまり心理的安全性が高まりにくいといったマイナス面も持ち合わせています。
(引用元:心理的安全性とは?googleが発見したチーム生産性を高める唯一の方法|BizHint)
大人も子供も、心に余裕がない状態では自信を持って行動することができません。上司や親など、他人からの承認が得られないと不安になったり、自分の言動に自信が持てなくなったりします。
子供の安心感(=心理的安全性)を高めるには、日常生活の中で以下のことを意識してみましょう。
子供の言動に理解を示す
誰しも自分のことを理解してくれたり、受け入れてくれたりする人や環境に対しては安心感を抱くものです。子供が何かわがままを言ったときは、頭ごなしに叱るのではなく、なぜそのようなことを言ったのか想像してみたり、子供に直接聞いてみるようにしましょう。
支配関係ではなく信頼関係を築く
子供が行動する動機は基本的に2つです。1つ目は叱られることを避け、ご褒美をもらうために行動する「支配」。2つ目は大好きな人、大切な人、そして自分の感情を尊重して行動する「信頼」。安心感を高めるためには、支配関係ではなく信頼関係を築くことが大切です。
子供とのスキンシップを大切にする
子供の目を見て、手を握り、言葉を交わすスキンシップの時間を大切にしましょう。視覚、触覚、聴覚など五感を使って共感・理解のスキンシップをはかることで子供は安心します。子供が幼いうちは特にこの時間を大切にしましょう。
参考
母親から離れない(安心感をまず与え、子供の理解…)|ベネッセ教育情報サイト
「叱らなくていい子育て」のコツを、保育士経験もある人気パパブロガーが教えます!|マナトピ
子供に自分で決めさせる
いつも親が決めていると、いつまでたっても子供に決断力がつきません。小さなことからで構いませんので、子供に自分で決断する習慣をつけさせましょう。
子供が興味のある分野であったり、目的や狙いを明確にしてあげたりすると、子供も決断しやすくなります。決断したら子供を褒め、習慣化できるようにしましょう。
参考
子供のやる気も成績も上げる人気家庭教師の秘密[やる気を引き出すコーチング]|ベネッセ教育情報サイト
子供に継続・実現させる
子供に継続してもらう上で忘れてはいけないのが「無理やり継続させても意味がない」ということです。無理やり継続させることは、前述した「支配」の関係になります。支配関係の中で継続させても、子供の自信にはつながりません。あくまで子供の意思で継続させることが大切です。
子供の意思で継続させるために、親ができることとしては以下が挙げられます。
継続することのメリットを明確にする
人間は、損得勘定の「得」であることが理解できれば行動しやすくなる性質があります。ですので、継続することで得られる「得(=メリット)」を子供に理解・賛同してもらえれば、子供の継続力は大きく高まります。
マイクロゴールを設定する
定期的に達成感を得たり、成功体験をしたり、成長を感じたりすることも重要です。これらのイベントは人間の脳に「快」の感情を与えます。
子供が定期的に快の感情を得られるようにマイクロゴールを設定してあげると、子供も「あと少しでゴールできるから頑張ってみよう」と思えるようになります。また、マイクロゴールにはルーチン化、習慣化しやすいという利点もあります。
参考
子供の「集中力」と「継続力」を育てる3つのポイント|ともえ
親たちが信じる「継続は力なり」に感じる疑念|ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?|東洋経済オンライン