校区がない
日本では公立学校の場合「校区」が設定されていますが、オランダにはそれがありません。オランダの学校はそれぞれに強い個性があり、学校側もその個性を強調しています。そのため、基本的には学校を選ぶのはそれぞれの保護者・家庭であるという考えが根本にあり、どの学校に行くかは個人の自由となっています。
加えて、オランダでは歩いて通える範囲に複数の学校が存在するため、あえて校区を定める必要がないというのも理由です。
ただし、学校の特色が強い分、どうしても通いたい学校が周りにない場合は、手続きを取った上で離れた学校に通うことも可能です。この場合、通学費の一部を政府が負担してくれることになっているようです。これは、学校選択の自由を保障するため、という考えに基づいているものです。
まとめ:オランダ教育から子育てのヒントを
オランダは、世界と比較しても教育に対する取り組みが実に熱心で、フレキシブルな制度を持つ国です。制度や憲法から見ても分かるとおり、オランダが重視しているのは、子供たち1人ひとりの個性であり、将来的に自立した大人として振る舞えるような教育を目指しているのが分かります。従来の画一的な教育とは違った手法は、学校などの教育機関関係者に限らず、日々子育てをするなかでも使えるヒントがありそうです。日本でも、オランダのようにオルタナティブ教育を展開している学校はあるので、もし興味があれば、子供たちの通う新たな選択肢としてぜひ調べてみましょう。