女の子に人気の習い事・バレエ。熊川哲也さん、西島数博さん（旧芸名：千博）などの活躍もあり、「息子にぜひ習わせたい！」とあこがれを抱く人もいるのではないでしょうか。しかし、バレエは「女の子の習い事」というイメージが強いのも事実。「男の子の習い事として変ではないか」と不安に思う人もいるかもしれません。
そこで今回は、男の子がバレエを習うメリットと気になるポイントをまとめました。
もくじ
男の子がバレエを習うメリット
男の子がバレエを習うことで得られるメリットとは何でしょうか。身体面、精神面の2つの側面からご紹介します。
身体能力全般が高くなる
体幹が鍛えられ、美しい姿勢になる
バレエの基本姿勢は「背筋をピンと伸ばし、上体を引き上げて、体をまっすぐ維持」。これは多くの人にとって、意識的に行わないとできない姿勢です。日ごろ姿勢にあまり意識を向けていない人は、ぜひ実際にやってみてください。その大変さが分かるはず。
バレエの基本姿勢は、繰り返し行うことで体幹が鍛えられ、無意識にできるようになります。美しい姿勢は一生ものの財産になるでしょう。
柔軟性が高まり、ケガをしにくい体になる
バレエの動きには、柔軟性が欠かせません。柔軟性は日々のストレッチを積み重ね、コツコツ続けることで身につくもの。体を柔らかくすることは、けがの防止にもつながります。成長するにつれて活発になる男の子は、早いうちから柔軟性を身につけておくとよいでしょう。
瞬発力と持久力が身につく
優雅な身のこなしに目を奪われがちですが、バレエの動きはとてもハードです。さまざまなダンスの基礎になるともいわれており、ステップやジャンプなどで全身をダイナミックに使います。回転技以外にも瞬発力が必要になる動きが多く、踊り続けることで持久力が身につきます。身体能力をバランスよく高められるでしょう。
精神面での成長
集中力や忍耐力がつく
これはバレエに限りませんが、1つのことに継続的に取り組むことは、集中力や忍耐力アップにつながると考えられています。バレエの場合は、あまりなじみのないポーズやテクニックを習得しなければならない分、生徒たちは熱心に取り組むでしょう。
バレエは同じ動きを繰り返し練習することも少なくありません。バレエは一朝一夕で上達するのではなく、コツコツ努力することで技の精度が上がり、ステップアップできるもの。楽しみながらレッスンするうちに、集中力や忍耐力がつくでしょう。
成功体験で自己肯定感を高める
「これまでできなかったことができるようになる」という経験は、子供を成長させます。バレエのレッスンは華やかなステージとは違い、地味な練習が大半。厳しいレッスンを通じて、「自分は努力ができる」「やればできる」、さらに「失敗してもリカバリーできる」ことを体感するでしょう。
小さな成功体験を積み重ねることで、子供は自信をつけます。自己肯定感を高める基盤になるでしょう。
表現力が身につく
同じ動きでも、どのように表現するかによって受け手の印象は大きく変わります。そのため、バレエでは曲調やテーマをどのように解釈するかという点も重要になり、芸術的な感性を磨く練習にもなります。
その上バレエは、「イメージを適切に第三者に伝えるにはどう表現すれば良いのか」を常に考えなければなりません。この思考が創造力を養うトレーニングになるでしょう。
社会性が学べ、紳士的に
一般的なバレエのレッスンは、少人数またはクラス制を導入し、複数の生徒が同時に指導を受けます。そして、たとえどんなにバレエが上手な子供であっても、1人ではバレエのステージは成り立ちません。仲間の動きを感じ、互いに気遣うことで、息の合った踊りが披露できるのです。
バレエを続けると姿勢が良くなり、所作が美しくなる子供が多いようです。それに加えて他人を思いやる気持ちが身につけば、その姿はまさに小さな紳士といえるでしょう。
男の子のダンサーは希少価値がある
昭和音楽大学 バレエ研究所が発表しているデータによると、男の子のバレエ学習者は女の子の約1/5ほど。バレエ公演に欠かせない存在の男性バレエダンサーを育成するために、男の子には月謝が半額になったり、発表会の参加費が安くなったりするなどの優遇措置を設ける教室もあります。
参考
日本のバレエ教育環境の実態分析『バレエ教育に関する全国調査』基本報告｜昭和音楽大学 バレエ研究所,p2「2．バレエ学習者の実態」推定結果）
将来的な話になりますが、バレエ人口の多い女性ダンサーに比べて、男性ダンサーの方が圧倒的に仕事が多いという意見もあります。ほかのバレエ団のサポートとして公演に出演する場合は謝礼が支払われます。ただし、いずれも実力があることが前提条件です。
参考
クラス｜相羽源氏･理佐クラシックバレエスクール G studio
「バレエ男子」増殖中…肉体美に憧れ 男子向けバレエ雑誌も｜iza産経デジタル
