バレエのシニヨンヘアの上手な作り方。気を付けるべきポイントとコツ - cocoiro(ココイロ)

バレエの定番ヘアスタイルは、ぴったりとまとめられたシニヨンヘアです。バレエを習う女の子の親の間では「シニヨンが上手に作れない……」という悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。ファッションとして楽しむまとめ髪とは違い、バレエのシニヨンヘアには、独自の意味やルールがあります。バレエのためのシニヨンヘア、そのポイントや上手に作るコツをおさらいしましょう。

なぜバレエではシニヨンヘアにするの?

なぜバレエではシニヨンヘアにするのでしょうか。まずはシニヨンヘアの意味と理由から押さえていきましょう。

理由①:踊りの邪魔にならないようにするため

1つ目の理由は「踊っている時に髪が邪魔にならないようにするため」です。首を動かしたり回転したり跳躍したり、髪を垂らしたままだと、バレエの動きにともない激しく振られてしまいます。自分ばかりか、一緒にレッスンを受ける周りの人たちの邪魔にもなりかねません。髪の毛が顔や体に触れると、気が散ってレッスンに集中できない原因にもなります。

理由②:頭を小さく首を長く縦のラインをきれいに見せるため

ではなぜ、ポニーテールやヘアバンドなどでまとめるのではなく、シニヨンでなければならないのか? それは、バレエで理想とされる「美しさ」にあります。

バレエで美しいとされる姿は「頭は小さく」「腰は高く」「手足は長く」というバランスとスタイル。頭をコンパクトに整え、首や体を長く、体の縦のラインをきれいに見せるため、シニヨンでタイトにまとめるのです。

また、バレエは体と動きで表現する芸術です。見た目はバレエダンサーとしてのプレゼンテーション、表現力につながる大事な要素。普段のレッスンから心がけていることが大事なのです。

参考

バレエの髪型について|瀬間亜理砂バレエ教室

バレエオーディション 髪の毛ヒント|ダンサーズ・ライフ・サポート

バレエならではのシニヨンの大事なポイント

バレエならではのシニヨンヘアを作る際には、いくつかの大事なポイントがあります。バレエの専門セラピスト・トレーナーとして世界各国のバレエ学校やバレエ団で活躍する、佐藤愛さんのアドバイスをご紹介します。

ポイント①:シニヨンは平たく潰して頭のラインに沿うように

バレエでもっとも一般的なシニヨンヘアは、高い位置でまとめる「High Bun」と呼ばれるものです。High Bunのシニヨンは、あごから耳の延長線上にシニヨンが位置するように作ります。ポイントは、平たく潰して頭と一体になるよう、コンパクトにまとめることです。

しっかりと潰し、ドアノブみたいにならないように気を付けましょう。
ただし、アンイーブンにつぶし過ぎると、甘食パンみたいに、真ん中が出っ張ったへんなお団子になるから気を付けて。

(引用元:バレエオーディション 髪の毛ヒント|ダンサーズ・ライフ・サポート

ポイント②:後れ毛ナシですっきりと

バレエのシニヨンヘアでは、後(おく)れ毛はNG。ジェルやワックスなどで、後れ毛が出ないようぴったりとなじませます。すっきりまとめたシニヨンヘアは、プロポーションを美しく見せるための役割もあるのだとか。

後れ毛がなければ、首がすっきり、長く見える。
自分がいつも美しく見えるように努力するのは舞台に立つ人のお約束です。

(引用元:バレエオーディション 髪の毛ヒント|ダンサーズ・ライフ・サポート

ポイント③:なるべくピンを表に出さず前髪も留めずに束ねて

後れ毛がないようにまとめるのであれば、ヘアピンをたくさん使えばいいのか? というと、そういうわけではありません。海外のバレエ学校に日本人の学生が留学した際、望ましくないこととして、よく指摘されるポイントなのだそうです。

ピンでたっぷり留める!というのもあまりよくないです。
なんでだか、具体的な理由は分かりません。
ただ、バレエ界では、というかバレエ学校ではそう言われます。

(引用元:バレエオーディション 髪の毛ヒント|ダンサーズ・ライフ・サポート

特にカットした前髪を上げ、おでこの上でピンで留めるスタイルは、日本人学生にありがちな現象なのだとか。美しさや優雅さといった観点で、ピンでたくさん留めるのは良くは見られないのかもしれません。