泥遊びをする5つの効果
泥遊びをすることで得られる効果を5つに分けました。すべての子供に当てはまるわけではありませんが、一般的に言われている効果をご紹介します。
ストレス解消・リフレッシュ効果
暑い夏に、冷たい泥の中に裸足で入ると、ニュルニュルしていてとっても気持ちがいいです。泥は粒子が細かいので、足の指の間にも入ってきます。
これは、プールで泳ぐときに感じる気持ちよさや、お風呂や温泉に入っているときに感じる気持ちよさに近いです。大人でも、暑い夏に裸足になって田んぼの泥の中に足を入れたら気持ちいいと感じるはずです。そんな「気持ちいい」を体験することで、リフレッシュすることができます。
また、泥遊びは屋外ですることが多く、全身をフルに使って遊ぶことができます。外で思いっきり走り回ったりするのと同じように、全身を使うことでストレスを解消することができます。
感性を養う
泥遊びは、手や足の感覚を刺激するので、感性を養うことができます。愛知教育大学教授の竹井史さんは、泥土は感性を磨くための最強の素材になると勧めています。
泥だんごを例に挙げると、真ん丸ピカピカのキレイな泥だんごを作るには、どんな土を使い、水の量をどれくらいにして、泥の固さを調節しつつ、どうやってこねたらいいのか、手はどう動かしたらいいのかといったことを、子どもなりに理論的に考えます。だんごがうまくできると、次は泥だんごを使っておだんご屋さんごっこが始まる。すると、泥だんごが媒介となって、だんだんと集団の遊びになっていって、人間関係の遊びへとさらに発展します
(引用元:五感を磨き、生きる力の基礎となる泥&土遊び|日経DUAL)
泥遊びは、泥の気持ちよさを体験して終わりではありません。泥を使って創作をすれば、その広がりは無限大ですし、泥を使って友達や親と「ごっこ遊び」をすることもできます。つまり、人間関係の遊びもすることができるのです。
社会性を養う
1人で黙々と泥遊びをするのが好きな子供もいますし、その方が楽しい時期もあります。1人で遊んでいる場合でも、同じ泥遊びをする場所に他の子供がいれば、お互いの遊びの邪魔をしないようにすることを学ぶことができます。
また、協力して水路を作ったり、山を作ったり、ごっこ遊びをすれば、役割分担や意見交換をすることもあるでしょう。ただ、おしゃべりをしているだけでも社会性を養うことができます。
運動神経を養う
泥の中を歩くのは、普通に歩くのとは違って足を高く上げないと歩けませんし、その場で足踏みするだけでも体力を使います。
遊べるフィールドが広ければ、かなりの運動になるでしょう。また、バケツに入るだけの泥でも、水を含んだ泥は重いです。その泥をこねたり、バケツを運んだりしているだけでも指先の運動やバランスをとる運動になります。
免疫力をつける
泥の中には雑菌がいます。しかし、野生動物の中には泥浴びをする動物も数多くいます。サイやゾウなどが泥浴びをするのは、体についた寄生虫を除去したり、皮膚の乾燥を防ぐためと言われています。
雑菌に触れることで、人はそれに対抗する手段を作り出します。それが免疫力です。無菌状態で育つと、免疫力が育ちにくく、花粉症やアレルギーになりやすいと言われています。
ただ、泥に触れる手や足に傷口があると、雑菌が傷口から入り込んでしまいます。傷があるときに、泥遊びは避けるようにした方がいいでしょう。
泥遊びに適した服装と便利グッズ
泥遊びで得られる効果に納得できたとしても、やはり気になるのは汚れた服の後始末です! そこで、最後に心置きなく泥遊びをしてもらうために、泥遊びをするときの準備と洗濯方法をご紹介します。
服装と靴
服と靴は、汚れてもいいものを選びましょう。もう捨てるつもりのものや、お下がりでもらったもの、中古のものなどがおすすめです。
また、白や水色、ピンクなどの明るい系統の色は、洗濯してもなかなか元通りの色に戻りません。できるだけ黒や紺などのダーク系の色にしましょう。
靴は、夏場であればクロックスのように水ですぐに洗えて、簡単に干せるものがおすすめです。裸足で入ることも多いと思うので、行き帰りに履けるようなサンダルタイプがいいでしょう。
おすすめグッズ
泥遊びをするための適切な服がない場合は、以下に紹介するような泥遊び用スパッツやレインパンツがおすすめです。
プール用の水着としても使えるスパッツです。黒なので、泥の汚れが目立ちません。また、乾きやすい生地になっているので、洗濯も楽ちんです。幼稚園や保育園で使う場合に、他の子供のものと混同しないためのネームタグが付いているのも嬉しいです。
未就学児の子供中心に人気があるレインパンツもおすすめです。撥水加工がされているので、そもそも洗濯する必要がありません。泥が乾いたら拭き取ればまた使えます。また、レインウェアとしても使えるので、雨の日の水たまりも気にならなくなります。
汚れてもいい服と併せて、泥んこ遊びをするときの選択肢として検討してみてください。
汚れた服の洗濯方法
泥で汚れた服の洗濯方法は、3つのステップに分けられます。
まずは、泥が乾くまで干して乾燥させます。乾いた泥は、落ちやすくなります。手ではたいたり、ブラシでこすればより細かい泥を落とすことができます。
次に、撥水加工がされていない服の場合は、繊維の中に泥が入り込んでしまいます。そこで有効なのが、ぬるま湯に洗剤を薄めて入れて、そこに浸けておく方法です。汚れが一部分だけならつまみ洗いもおすすめです。
最後は、洗濯機で洗いましょう。乾燥させて泥を落とし、浸けおきするだけで、泥の落ち方が変わってきます。ぜひ試してみてください。