夜泣きの原因別対処法
生理的欲求・体調不良による夜泣きの対処法
赤ちゃんは、泣くことが大人に自分の欲求を伝える唯一の手段です。お腹がすいた、おむつが汚れて気持ち悪い、暑すぎたる、寝苦しいなどと、何でも泣いて伝えます。大人が赤ちゃんの泣き声に反応して世話を焼いてあげることは、赤ちゃんにとっては自分の生理的欲求が満たされるだけでなく、自分の思いが通じたことで心も満たされるため、非常に重要です。
赤ちゃんがいつも以上にぐずぐずと泣くと感じたら、どこか体調が悪くないか確認してください。ミルクで赤ちゃんのお腹が張るようなら、哺乳瓶の乳首を取り換えてみましょう。歯ぐずりの可能性があれば、赤ちゃんがかんでも安全に設計されている歯がためをあげましょう。離乳食に原因がありそうであれば、離乳食を1ステップ戻しましょう。発熱している場合は、脱水にならないようしっかりと水分を取らせましょう。
生活リズムの乱れによる夜泣きの対処法
生まれたばかりの赤ちゃんは、昼夜関係なく寝たり、起きたりを繰り返しています。生後3ヶ月くらいから、朝に明るい光を浴びることで少しずつ体内時計が整っていきます。毎朝決まった時間にカーテンを開けて起こし、午前中はお散歩に出かけましょう。寝る時間が近づいたら、部屋の明かりを落としましょう。テレビやスマートフォンの明かりは脳を覚醒させてしまうので、寝る前は避けるようにしましょう。昼間は活発に過ごし、寝る時間に合わせて徐々にクールダウンし、寝る前の30分は静かに過ごしましょう。光をうまく調整し、生活にメリハリをつけることで、朝は起きて夜には寝るものだと体に認識させていきます。
寝る環境の問題による夜泣きの対処法
赤ちゃんのベッドルームが、赤ちゃんにとってゆっくり寝られる環境が整っているか確認しましょう。明け方に泣く赤ちゃんの場合、外の薄明かりで目が覚めてしまうのかもしれません。遮光カーテンでしっかりと光をさえぎりましょう。空気清浄機の電源の光も、真っ暗な寝室の中ではまぶしく感じます。紙を貼るなどして、光をさえぎりましょう。寝る前におもちゃなどが目に入ると、赤ちゃんは遊びたくなってしまいます。おもちゃなどを片付け、部屋を寝るモードにしましょう。わずかな物音にも敏感に起きてしまう赤ちゃんの場合、あらゆる周波数を同程度に含む騒音「ホワイトノイズ」をかけっぱなしにすると、外の音をブロックしてくれます。
寝る習慣の問題による夜泣きの対処法
赤ちゃんは睡眠サイクルが短いため、夜中に何度も覚醒します。おっぱい依存の赤ちゃんは、覚醒するたびに泣き、再度眠りにつくためにおっぱいをほしがります。それでもお母さんがきちんと休めていれば問題ありませんが、赤ちゃんが頻繁に泣くために疲れ切ってしまうことの方が多いでしょう。このような場合、夜間のおっぱいは卒業し、赤ちゃんが1人で寝つけるようトレーニングをしてみてはいかがでしょうか。
まず、寝る前の30分間くらいの行動をルーティン化します。お風呂に入って着替えをしたら、ベッドルームの明かりを落としておっぱいやミルクを飲み、本を一冊読んでからベッドに寝かし、背中をトントンする、などが例です。毎日同じことを繰り返すことで、赤ちゃんにそろそろ寝る時間だと意識させます。
寝る前におっぱいをあげたり、背中をトントンしてあげるのはかまいませんが、赤ちゃんが眠くなった時点でやめ、赤ちゃんが1人で寝つくようにします。1人で寝つくことを覚えた赤ちゃんは、夜中に眠りが浅くなった際に親を求めて起きなくなります。
夜中に泣いた場合は、すぐに抱き上げたりおっぱいをあげたりせず、まずはしばらく様子を見ます。おっぱい依存が原因で夜中に何度も泣いていた赤ちゃんは、最初の数日こそ激しく泣きますが、その後はスムーズに寝られるようになります。赤ちゃん自身も、夜中に起きる必要がなくなり、しっかり休めるようになります。夜中の関わりを少なくする分、昼間にたっぷりとスキンシップを取りましょう。
昼間の刺激による夜泣きの対処法
脳は寝ている間に昼間のことをおさらいしています。そのため、昼間の刺激が強すぎると、情報量が多すぎて脳が消化しきれず、赤ちゃんが夜泣きすることがあります。赤ちゃんが興奮していると感じたら、夕方以降はなるべく静かにゆっくり過ごしましょう。
疲れたら寝るだろうと、寝る直前まで赤ちゃんに活発に過ごさせる人もいますが、脳がかえって覚醒してしまい、疲れているのにもかかわらず寝られなくなるので、おすすめできません。
心理的不安による夜泣きの対処法
保育園に行き始めた、妹弟ができたなど、子供が心理的に不安になる要素がある場合、今まで以上にスキンシップをたくさん取り、安心させてあげましょう。時間的な制約がある場合はなおのこと、子供と一緒にいられる時間はたっぷりと甘えさせてあげましょう。
寝言泣きによる夜泣きの対処法
寝言泣きをしている赤ちゃんは夢の中にいますから、何かを要求して泣いているわけではありません。赤ちゃんが寝言泣きしている時に下手にかまってしまうと、赤ちゃんは目を覚ましてしまい、自然にノンレム睡眠に戻っていくサイクルを止めてしまいます。よく寝ていた赤ちゃんが突然軽く泣く場合は、寝言泣きの可能性が大きいので、しばらくかまわずにいましょう。