■105番
(出典:バイエルピアノ教則本105番|千葉市美浜区マーチ音楽教室, Youtube)
半音の進行がスタイリッシュな曲。きびきびとした動きが新鮮です。雰囲気の変わる中間の展開部を経て、堂々としたコーダに続き、遊び心のある終わりを迎えます。
参考
「ブルグミュラー25の練習曲」の人気曲
次は、ピアノ小品としてさらに完成度の高い「ブルグミュラー25の練習曲」の中の人気曲。ピティナ(一般社団法人全日本ピアノ指導者協会)の一般参加による公開ステージ「ピアノステップ」で演奏された曲目ランキングを参考に、ピックアップしてみました。
■アラベスク
(出典:Friedrich Burgmuller, Arabesque|UIPianoPed, Youtube)
2003年から2005年のランキングで、3年連続で1位になった曲が「アラベスク」です。インパクトのある強い曲で、印象に残ります。出だしの和音の刻みの格好良さ、オクターブユニゾンの下降に続く最終和音の鋭さ。舞台映えのする曲と言えるでしょう。
■バラード
(出典:Friedrich Burgmuller, Ballade|UIPianoPed, Youtube)
3年連続で上位3位の中にランクインしている曲。速度標語はAllegro con brio(生き生きとして速く)、最後までゆるぎないスピード感で駆け抜けていきます。アクセントの付いたぶつかる音が印象的。デーモニッシュな危険な魅力のある曲です。
■つばめ
(出典:Burgmüller: The Swallow, Op. 100 No. 24 | Cory Hall, pianist-composer|BachScholar, Youtube)
「つばめ」は毎年人気ワースト1、2位を争う曲ですが、その理由は難易度にありそうです。右手と左手が常に交差し、左手は淡々とアルペジオを続ける右手を飛び越えて、跳躍が連続します。「ブルグミュラー25の練習曲」の中では、技術レベルの高い曲。ただ、挑戦のしがいはあるかもしれません。
参考
おすすめ練習曲:憧れのピアノ名曲からピックアップ!
次は教則本を離れて、ピアノの発表会などでもよく選ばれる名曲から、初級者でも弾きやすいものをご紹介していきます。
エリーゼのために
(出典:Beethoven – Für Elise|Brooklyn Classical, Youtube)
「エリーゼのために」は、ピアノを始めたばかりの人たちの多くが、いつかは弾きたいとあこがれている曲の代表格でしょう。それほど複雑な構成の曲ではないので、初級者でも弾きやすい曲です。主題と2つの異旋律部からなり、それぞれの対比がはっきりしているので、曲調も付けやすいでしょう。
メヌエットト長調
(出典:PTNA『ピアノ曲事典』、演奏者:赤松林太郎、Beethoven, Ludwig van: 6 Menuette No.2 G-dur WoO.10 Pf.赤松林太郎|ptna, Youtube)
ゆったりしたテンポの明るい曲です。ト長調のメヌエットは様々な作曲家が作曲していますが、こちらはベートーヴェンのもの。素直なつくりで指の運びも難しくないので、初心者でも取り組みやすいです。メヌエットは三拍子の踊りの曲なので、優雅な足運びをイメージしましょう。
紡ぎ歌
(出典:PTNA『ピアノ曲事典』、演奏者:中田雄一朗、エルメンライヒ:つむぎ歌 pf. 中田雄一朗:Yuichiro Nakada|ptna, Youtube)
発表会でもよく演奏される、初心者向けの定番曲です。右手も左手も、技術的にそれほど難しいところはありません。糸車が軽快に回る様子を表現するため、リズミカルにスピードを持って弾くことが必要です。まずは自分のテンポで練習し、弾けるようになったら徐々にスピードアップしてみましょう。
トルコ行進曲
(出典:Mozart – Rondo Alla Turca (Marnie Laird, piano)|Brooklyn Duo, Youtube)
一般の人たちにも広く知られた、モーツァルトのトルコ行進曲。初級者が取り組むには難易度は高めですが、初級者レベルもそろそろ卒業する時期なのであれば、挑戦しがいのある曲です。モーツァルトらしい軽やかで速いパッセージの部分と、オクターブ打鍵の連続の部分が交互に表れます。細部のテクニックを地道に練習し、徐々に速度を上げていきましょう。