子供の夜泣きというと、生後半年~2歳頃までの赤ちゃんの夜泣きというイメージがありますが、言葉を覚えてくるようになる3歳児でも夜泣きをすることがあります。乳児期は本能的な夜泣きがほとんどでしたが、3歳児の夜泣きの原因は何なのでしょうか。今回は3歳児の夜泣きの原因と対処法について紹介します。
もくじ
3歳児の夜泣きの原因
子供が3歳になっても夜泣きをするケースは多いと言われており、逆にそれまでは安定していた子供が3歳頃から夜泣きをよくするようになったということもあるようです。睡眠リズムが安定していたと思っていても、3歳や4歳から夜泣きが発生する場合は、3歳児ならではの夜泣きの原因が潜んでいるからかもしれません。それでは、3歳児の夜泣きの原因について、具体的に紹介します。
日中の運動不足
小さかった子供も3歳にもなると、元気いっぱいで活発に動き回るようになるため、底なしのスタミナに思わずびっくりさせられることもあるでしょう。3歳児はエネルギーが有り余っているため、日中にあまり遊べずにエネルギーの発散ができない場合は、夜中にしっかりと眠ることができず、目が覚めて夜泣きをしてしまうこともあるようです。
子供にとって、昼と夜の生活リズムのバランスを取ることは質の良い睡眠と大きく関係してくるといいます。運動不足が原因で眠りが浅くなり、夜泣きをしてしまうというのも3歳児の特徴の一つといえるでしょう。3歳児の場合は、1日に2~3時間を目安に身体を動かすことを心がけ、運動不足を解消するようにしましょう。
昼間の強い刺激
子供が昼間に強い刺激を受けた場合は、夜泣きにつながるといわれています。強い刺激とは、例えば遊園地で遊んだり、友達と一緒にいつも以上に遊ぶといったことが挙げられます。楽しい経験は、子供が思っている以上に興奮状態になってしまうため、夜になっても興奮がなかなか冷めずに浅い眠りになってしまうようです。
また、楽しい経験だけでなく、緊張したり不安なことがあるなどの精神的な負荷も、夜泣きの原因につながることがあるといいます。「それはダメ」と否定され続けたり、好きな遊びを我慢させられるなど、子供の情緒が不安定な状態が続くと、夜もその気持ちが忘れられずに夜泣きを誘発してしまうこともあるようです。
睡眠サイクルが短い
3歳~4歳の幼児期は、大人のようなしっかりとした睡眠サイクルができない状態にあるため、眠りが浅く、夜中にすぐに起きてしまうといいます。レム睡眠と呼ばれる浅い眠りと、ノンレム睡眠と呼ばれる深い眠りが交互に繰り返されるのが一般的ですが、子供がこのサイクルになるのは5歳頃といわれています。
新生児は睡眠時間の約50%が、レム睡眠(浅い眠り)。物音などで起きてしまうのはこのため。成長と共にレム睡眠の割合が少なくなってきます。6ヶ月で30%、3歳頃に約20%となり、成人の比率に近づきます。また、新生児の睡眠サイクルは40~60分、3~4歳で60~80分と小刻みに繰り返され、5~10歳で大人と同様の90分周期が完成します。
(引用元:大人と違う! 子どもの眠りのメカニズム | ライフスタイル | NHKらいふ)
夜中に目を覚ましてしまい、急に起きたことで泣き出してしまうのも、3歳児の夜泣きにつながる要因となっているようです。
環境による睡眠障害
子供がどんな環境で寝ているかも、夜泣きに影響するといいます。例えば、子供が寝ている寝室の照明が明るすぎたり、隣の部屋のテレビの音が響いている場合などは、覚醒状態になりやすく、すぐに起きてしまうでしょう。冬の寒さや熱の暑さといった部屋の温度調節も、子供の睡眠の質に影響してくるといいます。
また、スマホやパソコン、テレビなどのブルーライトの光も、脳を興奮させる作用があるといわれていることから、寝室にテレビがあったり、眠る直前まで家族が近くでスマホをいじっていた場合なども、夜泣きを誘発する原因となってしまいます。子供が眠る1時間前はテレビやスマホを控え、部屋を暗くして静かにするなど、子供が寝るための環境を整えるようにしましょう。
成長痛や体調不良
3歳になると、ある程度言葉を発するようになりますが、自分の伝えたいことを上手に伝えることは、なかなか難しいかもしれません。急激に成長する年齢にさしかかっていることから、膝やすねの痛みなどの成長痛に苦しむ子供もいますが、特に夜の静かな時間に痛みを感じやすく、夜泣きとして訴える場合もあるようです。
子供の泣き方がいつもと違うと感じる場合は、「どこか痛いの?」と聞いてみるようにしましょう。