体を温める
「泣いている赤ちゃんの足を握っていたら、しばらくすると泣き止んで眠ってしまった……」という話を耳にしたことがあるかもしれません。手や足元が温かくなると血行が良くなるため、自然と眠くなるといわれています。寝る前に冷たい水分を飲ませすぎないようにし、子供の体を冷やさないように長袖や長ズボンを着せるなどすることで、夜泣きしにくくなる効果が期待できます。夜泣きが始まったのであれば、汗など、体温調節ができているかを確認した上で、子供の体をさすって温めてみましょう。
音楽を聴かせてみる
子供は音楽を聴くとリズムに合わせて体を動かしたりします。夜泣きが始まったときに、子供の気をひくような音楽を聴かせることで、われに返って泣きやむこともあるようです。その際は音量は低めに設定し、ピアノなどの楽器の音を聴かせるのがいいでしょう。また、ママやパパが歌を歌ってあげることで、安心して眠る効果も期待できます。
夜泣きは自然現象の一つと理解する
赤ちゃんの夜泣きは、自然現象の一つです。睡眠は、深い眠りのノンレム睡眠と、浅い眠りのレム睡眠を繰り返していますが、大人のように睡眠サイクルが完成していない赤ちゃんは、寝ている間も浅い眠りが多いといわれています。乳幼児が1時間ごとに体を動かしたり、泣いたりするのは、自然のことですので、泣いてしまったからといって必ずしも何かを要求しているとは限りません。
夜泣きに反応して、浅い眠りの赤ちゃんを起こしてしまっている可能性もあるため、夜泣きが始まったら、まずは一度観察してみるのも一つの方法です。自然と眠るようになったら、「夜泣きするたびに何かしなければいけない」というプレッシャーからも解放され、精神的負担も和らぐでしょう。
ひどい夜泣きは「夜驚症」の可能性も
子供が夜中に突然泣き叫んだり、暴れたりするような症状がみられた場合は、睡眠障害の一つといわれている、夜驚症(やきょうしょう)の可能性があります。幼児から小学校の子供に見られる症状ですが、夜驚症を初めて目の当たりにすると、心配になってしまうかもしれません。それでは、夜泣きと夜驚症の違いや、特徴についてご紹介します。
夜泣きと夜驚症の違いについて
夜泣きの場合は、抱っこしたりミルクをあげたりすることで、だんだんと落ち着いていきます。しかし、夜驚症の場合は子供がひどく取り乱したように泣き叫んだり、暴れたりし、声をかけても周囲の音が耳に入らないという特徴があります。子供を落ち着かせようとしても手の施しようがないほどパニックになっている場合は、夜驚症の疑いがあります。
夜驚症は自然と治る?
夜驚症の原因については、はっきりとしたことが分かっていないとされていますが、多くの場合で健康上の心配はなく、自然に治るとされています。昼間の生活態度などで気になった様子がない場合は、特別な措置は必要ないようです。
泣き叫んだり、ひどいときは動悸が早くなったりすることから、「何か病気なのでは?」と心配されがちですが、子供の様子を見ながら見守ると、成長とともに落ち着いてくるようです。