解約は損かも?でも保険料が支払えないときはどうすれば?
学資保険は貯蓄性と返戻率の良さで人気のある保険ですが、そのメリットを十分に享受できるのは基本的に満期後であることがお分かりいただけたでしょうか。しかし、たとえ解約したら損だと分かっていても、保険料を払い続けることが難しい状況も起こりえます。そのような時はどうすればいいのでしょうか。
払込免除特約に該当する?
ほとんどの学資保険には、「払込免除特約」というものが付帯しています。契約者(親などの保護者)に万が一のことがあった場合に保険料を払い込む義務が免除されるというものです。
詳細は商品によって異なりますが、万が一の時というのは、死亡・高度障害などが該当します。該当した場合、保険料の払い込みが免除されるだけでなく、満期時には契約書の満額の保険金を受け取ることもできます。まずはこちらの要件に該当するかどうかを確認しましょう。
参考
アフラックの夢みるこどもの学資保険 特長:保険料払込免除|保険・生命保険はアフラック
自動振替貸付制度を利用する
一時的に保険料を払い込むのが難しいのであれば、「自動振替貸付制度」を利用するという方法もあります。これは、「その時点で保証されている解約返戻金」の中から保険料を建て替えるという制度です。
貯まっている解約返戻金は目減りしてしまいますが、不履行を発生させずに保険を継続することができます。こちらの制度は学資保険に限らず多くの保険商品で利用することが可能です。
ただし、自動的に適用されるかどうかは保険会社との契約によります。契約によっては数回の引き落としが不可能だった場合自動的に保険が解約になることもありえます。次回の保険料の払い込みが難しそう…。そう思ったらなるべく早急に保険会社の窓口に相談するといいでしょう。
保険料を減額(部分解約)する
保険の継続が困難になる理由の1つとして、受け取り保険金の設定が高額すぎたという場合がありえます。このようなときは、受け取り保険金の総額を減らすことで毎月の保険料を減額するという方法があります。
このような手続きは「部分解約」と呼ばれます。例えば総額500万円受け取りという契約だったものを300万円に減額した場合、差額の200万円分だけを解約したとみなします。それまでに貯まっている解約返戻金はそのまま継続されます。
払済保険に切り替える
すでに支払った分の保険料を使って「払済保険」に切り替えるという手段もあります。これは現段階で支払った分をもって保険料を全て支払ったということにしてしまうという制度です。
たとえば、もともと180万円を支払う予定だった保険があるとします。100万円まで支払った時点で払済保険に切り替えると、保険料の支払い総額が180万円から100万円に減額されます。
減額された分、満期に受け取れる保険金も減ってしまいますが、以後の経済的な負担をゼロにして保険を継続することができます。ただし、商品によって払済保険に切り替えることができる最低金額というものが決められています。詳しくは各保険会社に問い合わせてください。
参考
払済保険へ変更する場合の最低金額一覧について | 日本生命保険相互会社
まずは契約している保険会社に相談を
家庭の事情が様々に変化することを想定して、保険会社も多様な救済策を持っています。引き落としができないまま放置してしまうのは最悪の選択肢です。
まずは早めに保険会社に相談することを心がけてください。保険会社の連絡先が分からない時などは、一般社団法人生命保険協会等が総合的な窓口として機能してくれます。