子供の視力低下の特徴や治療、対策について紹介! - cocoiro(ココイロ) - Page 2

視力低下の治療や対策について

目に負担をかけない生活を

昔の日本では、子供たちが外で遊ぶことが多かったです。しかし、最近の子供たちは、テレビゲームやスマートフォン、パソコン、ゲーム機器など、手元を見ることの多い遊びや勉強をする時間が多くなっています。場所も限定されず、室内だけでなく、公園や電車といった場所でも、携帯型ゲームに集中する頻度が増えています。視力低下は、手元を見続ける時間の長いことが原因の一つにあります。そこで、適宜目に休憩を取らせることが大切です。
読書や勉強は、1時間経ったら10分間体をほぐしたり、遠くを眺めたりしてリラックスしましょう。スマートフォンやテレビゲームなどをする場合には、30~40分ごとに3~5分目を休めます。また、目を休めるときには、2~3メートル先にあるカレンダーや時計の文字、ポスターなど、何を見るかを決めて10~30秒間見つめて、目の筋肉をリラックスさせましょう。まばたきは自然にやって構いません。また明るい部屋の方が効果的です。電気をつけて、明るさを調整しましょう。

メガネはいつかけるか

近視では、手元など周辺を見ることはできます。そのため、日常生活に支障の出ない限りは、すぐにメガネをかける必要はありません。しかし、黒板の字が見づらいと勉強に影響するため、視力0.7以下になるようならメガネの使用を検討してもいいでしょう。軽い近視であれば、遠くを見るときのみメガネをかけてもいいでしょう。ただ、メガネをかけ外しによって、近視が進行することはありません。

子供が視力低下に気づかない場合も

近視かどうかの判断は、学校の視力検査や家庭での子供の生活を見て、総合的に判断するのが望ましいです。学校の視力検査は、学校の先生が基本的に測るため、スクリーニング(選別)が目的です。視力検査でAの結果だとしても、視力がいいとは限りません。Aのなか、Bのなかにも数値に幅があり、視力低下に気づかないこともあります。また、人間は自分の視力低下に気づきにくいものです。大人であっても視力検査を受けるまで視力低下に気づかないこともあるでしょう。子供は、下がっても比べるものがないため、「視力が低下している」という事実に気づきません。メガネをかけ、視力のいい見え方が分かってはじめて、目が悪いと自覚します。年2回ほどの視力検査や、家庭での子供の様子を見て対応していきましょう。

参考
第5回 学校での視力検査|一般社団法人 大阪府眼科医学会

近視を手術で治せる?

手術による近視の治療では、角膜周辺を切る「放射状角膜切開術」、エキシマレーザーを使って角膜の中心を削る「レーシック手術」などが主です。しかし、強い近視では効果をあまり臨めず、安定した視力予後を得られない可能性もあります。また、強い近視であれば、がん軸の成長にともなって、網膜剥離や眼底出血などをもたらす恐れも。近視の矯正手術は、角膜に処置を施すもので、眼軸を調整するものではありません。そのため、網膜剥離や眼底出血などの合併症をもたらすリスクは変わらずあるようです。手術にも年齢制限もあるため、まずは日常生活から視力の改善を目指してはどうでしょうか。

終わりに

生活習慣の変化や遺伝のために、近視など視力低下に陥ってしまう子供たちは増えています。人生100年時代で、生涯に渡って使う眼だからこそ、なるべく負担をかけない生活を心がけたいですね。親御さんも子供と一緒に、視力改善や予防に取り組んでみてはいかがでしょうか。

参考
4.親が近視だと子どもも近視になるの?|公益社団法人 日本眼科医会
5.高学年になるほど多くなる学校近視|公益社団法人 日本眼科医会
子どもの視力低下|新井眼科クリニック
子供の視力低下とその予防|CooperVision
子供の視力が悪いといわれたら|知っトク情報
学校保健統計調査-平成29年度(確定値)の結果の概要|文部科学省

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