幼稚園・保育園の運動会で盛り上がる競技は?準備が大切な理由も解説

子供の晴れ舞台である運動会。保護者にとっては、普段家庭では見せない表情を知ることができたり、子供の成長を実感できたりする機会でもあります。楽しい運動会には、盛り上がる競技を用意するのが不可欠。どのような競技が盛り上がるのかご紹介します。

子供たちが達成感を感じる競技

大人から見て華やかに感じる競技もいいですが、子供自身が生き生きと参加できる競技であるのが一番です。子供が達成感を持って参加できていれば、笑顔が増えて保護者も楽しく観覧することができるでしょう。

竹馬

ある幼稚園では、5歳児クラスの保育参観で製作した思い出の竹馬を運動会で使ったそうです。

 29名全員が乗れるようになり,竹馬でグラウンドの中央から退場門まで全員が竹馬にのって退場した。H男は,毎日挑戦していたが,なかなか乗れず,それでも毎日毎日乗り続けていた。練習では,5,6歩歩いては,降りるを繰り返しながら歩いていたが,当日はほとんど降りることなく退場門まで歩くことができ,母親が感動して泣いていた。

保護者は,頑張った幼児たちにとメッセージを書き,竹馬で幼児たちが退場する際に,メッセージをアナウンスした。H子は,母親からのメッセージを聞きながら「私泣きそう。」と言いながら歩いた。

 (引用元:自信や達成感を育てる運動会づくり | DSpace at University of Teacher Education Fukuoka

竹馬は乗れるようになるまで時間がかかりますが、コツをつかめば、どんどん歩く距離を伸ばすことができる遊びです。「運動会までにみんなが乗れるようになる」という目標はややプレッシャーにもなりますが、その分成功したときの達成感が強く、子供の自信になると言えそうです。

ダンスの振り付けを一緒に考える

子供同士でよく手が出てしまったり、言葉が強かったりするある幼稚園のクラスでは、みんなで力を合わせるという経験をするために「パラバルーン」を発表種目にしたそうです。

自分たちの好きなことしかしない率直なクラスの幼児たちなので,曲の前半のダンスは思いっきり幼児に任せて一緒に振り付けを考えた。歌詞に合わせながら動きを幼児たちが出し合い,教師がまとめ役になりながらつくっていった。

(引用元:自信や達成感を育てる運動会づくり | DSpace at University of Teacher Education Fukuoka

子供たちが達成感を得るためには、主体性をもって取り組むことが重要でしょう。このクラスでは、「自分たちの好きなことしかしない」という子供たちの特性を生かし、楽しみながら競技を組み立てていったようです。

運動会後はそれ以前よりもクラスの雰囲気も良くなり、トラブルも少なくなったそうです。みんなで取り組む試みがうまくいった事例といえるでしょう。このように教育的な目的を持って競技に取り組む場合は、子供の年齢に応じた達成度を設定してあげることも重要と言えそうです。

よさこいソーラン

小中学校で人気の「よさこい」と「ソーラン節」を合わせた「よさこいソーラン」に取り組む幼稚園もあるそうです。

A園のよさこいソーランは、札幌市で毎年6月に行われる『YOSAKOIソーラン祭り』웫워웗で披露される踊りをもとに独自のアレンジを施したもので、専用の楽器である鳴子と、専用の衣装である半被を着て、陣形移動を組み合わせ、掛け声を出しながら踊るものである。よさこいソーランはA園の教育課程における表現活動の一環としての位置づけを持つと同時に、A園の運動会における「花型種目」であり、年長学年が活動を通して「ひとつにまとまる」ことが期待されている(園長への聞き取りによる)。

(引用元:運動会練習初期における活動規範の形成と共有 : ある幼稚園の年長遊戯に着目して | HUSCAP 41ページ )

上記の論文では、よさこいソーランを通じて年長組がどのように「ひとつにまとまる」のかを考察していました。子供たちは当初子供同士・クラス同士でうまさや達成度を競っていますが、練習が進んでいくにつれ、運動会で披露するというところに向かって全体がまとまっていったそうです。このような経過をたどるためには、教師や保護者の働きかけも必要となっていくでしょう。

リレー

完成度を披露するタイプのダンス競技とは違い、リレーなどの種目は当日の駆け引き・勝ち負けのスリル感が大きい競技です。ただし、「速さを競って順位を決める」というルールをすべての子供が最初から理解できているわけではありません。

ある幼稚園では、リレーで速く走ることよりも周りからの応援がもらえることが楽しく、声援に返事をしたりしながら走った子供がいました。結果的にチームの順位が下がってしまい、同じチームの子供からは不満が出ました。

その子供は運動会が終わってから、自分がおどけて走ったことでチームの順位が下がってしまったことに気づきました。クラスメートに謝ったことで、運動会終了後ではありますが運動会をきっかけとして子供達同士の理解が深まり、関係性が良くなったそうです。

この幼稚園の運動会を考察した論文では、運動会をきっかけに子供たちに知ってほしいことを以下のようにまとめていました。

運動会では、とかく競争心が育つことが表に出るが、その中でぜひ育てておきたい心情・態度として

☆他児をみて自分が向上するための目標として競い合うことは悪いことではないが、「比べる」ことが主になり人をけおとすのではない

☆友だちの良さをすなおにみきわめ、その良さを自分の喜こびと思える心、又。自分と他の人との違いを実感する。

☆ルールを守る・約束を守ることは、社会のルールであることに気づく。

(引用元:<論稿>幼稚園における運動会のあり方と子どもの育ちをさぐる | CiNii論文