運動会の作文を作るコツとは?事例も含めて紹介 - cocoiro(ココイロ) - Page 2

運動会の作文事例集

運動会 作文

涙の学級対抗リレー

号砲の合図とともに3年生最後の種目「学級対抗リレー」が始まった。緊張と不安が入り混じったリレーは、歓声を浴びながら追いつかれ追い抜かしと進んでいき、とうとう僕の番が訪れようとしていた。緊張が一段と高まってきた。前の走者が、一歩、また一歩と近づいてきた。
とうとう僕にバトンが回ってきた。とにかく前だけを見続け、全力で走った。次の走者にバトンを渡した。そして、もう一回走るためにまた並んだ。写真
二回目のバトンが回ってきた。次が本当に最後の走りなので、悔いが残らないようにと、今までにないくらい本気で走った。走り終わった瞬間、緊張が一気にほぐれた。しかし、まだ仲間たちは走っているので応援した。
やがて、アンカーのEくんが走り出した。すごいスピードで走り、1組のアンカーに追いついてきた。だが、結果は4位だった。最後の体育祭が終わったのだ。全力を出したから、悔いはないと思いたかったが、思えなかった。
最後にE先生が慰めてくれた。行事にも皆にも、本気でぶつかってきてくれる先生になって本当によかったと思う。次の合唱祭では、この悔しさをバネに、全校を驚かせるくらいの声で頑張りたい。

(引用元:H26 体育祭を振り返って(三年生)|高洲第一中学校

御神楽

私は、今回の運動会で、一番、御神楽を頑張りました。
去年、初めて中学校の運動会での御神楽で、体力もなく、座りや首ふりのところでふら
ついてしまい、なかなか上手く踊ることができず、一番後ろになってしまいました。その中で、二、三年生が上手に踊っており、特に三年生バージョンはとても素晴らしいな、と思っていました。
去年は、二年生や三年生にたくさん教えてもらい、一つ一つが初めてだったので、一番後ろでも仕方がないかなとも思いましたが、今回はもう二年生。踊るのも二回目だし、一年生に教える立場でもあるので、頑張ろうと思い、家でも練習を始めました。すると、部活でも外周や筋トレをするようになったからなのか、座りで安定するようになっていきました。そして、なんとなく太ももに力を入れてみると、今まで、全くと言っていいほどついていなかった筋肉が、少しですがついていることに気づきました。それがとっても嬉しくて、家でも筋トレをしたり、一人でも外を走ったりするようになりました。
はじめは、ランダムで前の方で踊りたい人は来ていいよ、と言われたのにもかかわらず、自分の踊りに自信がなく、後ろに下がるのが怖くて、八番目からのスタートでした。そして、その授業の最後に、並び替えをしました。すると、八番目から、なんと三番目に上がることができました。まだ練習過程なのに、去年一番後ろだったことが嘘のように、一気に御神楽が好きになりました。
でも、それからが大変でした。
毎回の御神楽の授業で、下がらないように、下がらないようにと自分に言い聞かせて、並び替えの時にもハラハラしていました。でも、そう思えば思うほど、自分が自分にプレッシャーをかけてしまっていて、ミスをしてしまったり、自分の思い描く踊りができなくなったりしてしまいました。そして、いくつか下がって五番目となり、諦めてしまいそうでしたが、あの八番目から三番目に上がった時のように嬉しい気持ちを味わいたいと思い、努力しました。
そして最後の並び替え。
これ以上はできない、というくらいの踊りをしました。ですが、一つしか上がらず、結局四番目になってしまいました。そして迎えた本番。ミスもなく、思い切り踊れました。来年は、三年生になるので、一番前を狙っていくのと、共通の太鼓をたたきたいな、と思っています。
今年の運動会も楽しかったです。

(引用元:運動会生徒作文特集|足立区立 第十三中学校

最後の体育祭

 「頑張れ!!」
精一杯に声を出した。中学校最後の体育祭。私は、けがのせいで競技に参加することは出来なかった。写真
体育祭の3週間前、今年初めての長縄跳びの練習があった。クラスの仲間と、何回も何回も跳ぶ練習をしていた。数を重ねるうちに、段々と跳べるようになっていたのがたまらなく嬉しかった。中学校最後の体育祭を最高のものにしようと、仲間と共に努力した。だけどその矢先、私は自身の不注意でけがをしてしまった。昼休みの練習も放課後の練習も、体育の時間の練習も、参加出来ずにただ仲間を見守り、励ます程度のことしか出来なかった。そんな自分が、とても、とても情けなかった。「あの時、けがをするのを防ぐことが出来ていたら…」と、何度も思った。けれど、今自分が出来ること、仲間への応援や励ましに力を尽くさなければと思い、出来ることを精一杯行った。
練習の際、私が昇降口で見学をしていると、周りの仲間たちが、「大丈夫」「無理はしないでね」「君の分まで頑張るよ」と、優しく声をかけてくれた。それが私にはとても嬉しく、なおのこと、「自分も出来ることを精一杯行わなければいけないな!」と、頑張ることが出来た。私は、皆に迷惑をかけてしまっているのに、と申し訳なさとありがたさで胸がいっぱいだった。
いよいよ当日となった5月10日の朝。クラスの中では、「頑張ろう」という声が飛び交っていた。クラス対抗の競技は2つ。長縄跳びと学級対抗リレーだ。精一杯応援した。皆、焦っているようだった。長縄も、リレーも終えた時、皆の表情は暗かった。私も「もっと協力できていれば…」と悔しかった。だけど、ともに励まし合い、進んでくれた仲間への感謝の方が大きかった。思い出に残るものとなった。

(引用元:H26 体育祭を振り返って(三年生)|高洲第一中学校