お盆のシーズンになると家族そろってお墓参りに行く家庭が多いでしょう。お墓参りの際に飾るものの中で「これ、どうして必要なのだろう」と疑問に思うものもあるでしょう。今回はお盆に必要なものの中でも「ほおずき」にフォーカスを当てて、ほおずきがなぜ必要なのか、ほおずきの飾り方などをご紹介します。
もくじ
お盆にほおずきを飾るのはなぜ?
「ほおずきを見たことがない」と言う人はなかなかいないと思いますが、なぜほおずきを飾る必要があるのかは理解している人は少ないものです。また、ほおずきにもしっかりとした飾り方があるので理解していきましょう。
ほおずきをお盆に飾る理由
ほおずきをお盆に飾る理由は大きく2つあるようです。
1つ目は、ほおずきの形がちょうちんに似ており、先祖が家族の元に迷わずに帰ってこられるよう、導くためという理由です。先祖が家族の元に帰ってくるには迎え火が必要とされていますが、その代わりにほおずきがお供えされるようになりました。先祖がお墓から帰ったお盆の終わりにも、自宅に持ち帰って飾るのが一般的です。
2つ目は、そんな中で墓前を華やかにしたいと考えた人がお供えしたというものです。昔の墓前はとても質素で、今と違って多様に物が置かれていたわけではありません。
現在の派手なお供え物が多く、ほおずきは飾り程度になっていますが、さみしいなと感じた際にはほおずきを添えてあげるといいでしょう。
ほおずきの飾り方
ほおずきを実際に飾るときに、飾り方を気にしている人はあまり多くはないでしょう。案外花の刺し方も決まっており、花器にほおずきを刺すときも、お供え物と一緒にお供えするときにもルールはあります。
まず、花器に刺す時は、ほおずきがちょうちんの代わりをするとされているので、あまり隠れないように飾ってあげましょう。お供え物と一緒にお供えする場合はお皿や蓮(はす)の葉の上にお供え物と一緒に置くようにしましょう。
さまざまな置き方がありますが、一般的なのは、お仏壇や盆棚に吊るすという飾り方です。縄にほおずきを吊るして飾るのが一般的でバラバラで飾っても、束にして飾ってもいいでしょう。
盆棚に飾るときは宗派などにも寄ってきますが、基本的に位碑を中央に置くことと、一番手前にろうそくを置くことを意識すれば大丈夫です。
ほおずきの片づけ方
ほおずきを片付ける際にもいくつか方法があります。ほおずきは植物なので土に埋めて自然に返してあげてもいいですし、お供え物と一緒にお寺でお焚き上げに出してもいいでしょう。もし、それ以外の方法で処分をするのであれば、白い紙に包んであげ、お清めの塩を振り処分するようにしましょう。
もともとは川に流したり土に埋めたりする人が多かったようですが、現在はあまり積極的に行っている人は少ないようです。不安なのであればお寺のお焚き上げに任せる方法が一番いいでしょう。
ほおずきは飾らなくても大丈夫?
ほおずきは必ずしも必要なわけではありません。もちろん、手に入らないときもあります。そういったときは墓前に飾る必要はありません。もし、お盆の季節にほおずきが手に入ったのであれば飾ってあげるようにしましょう。