アドラー心理学に学ぶ子育て3つの実践ポイント
アドラー心理学は子育てに役立つことがたくさんあります。実際にアドラー心理学を取り入れ実践するにあたり、どこに注意していけばいいか、そのポイントをご紹介します。
怒らない、褒めない
「怒らない子育ても褒めない子育ても、どちらにも問題がある」というイメージがあります。悪いことをしたら叱る、上手にできたら褒めるのも子育てには必要とされていますが、アドラー心理学ではあえて怒らない、褒めないを実践します。怒るのも褒めるのも、親目線で判断することです。親の言うとおりにしないと怒る、言うとおりにしたら褒めるというスタンスは、理にかなっているように思えますが、親の顔色を見て行動する可能性が高くなります。
これでは子供のやる気をそぎ、自主性も養われません。アドラー心理学は、怒らないし褒めないものの、その代わりに勇気づけをして子供のやる気を導くのです。押しつけではなく、自然に導くというのがポイントです。
比べない
子供が自分の思いどおりにならないとき、ほかの子供と比べてしまうことがあります。親にも個性があるように、子供にも個性があります。人と比べられるのは誰だっていい気はしませんし、まして自分の親がほかの子供を褒め、自分を叱ったりけなしたりしていると感じたら子供はどう思うでしょうか? もともと自分と他人は違っているのだから比べても意味はない、それがアドラー心理学の考え方です。
失敗経験を積ませる
子供にはつらい思いをさせたくない、いつも笑顔でいてほしいと思うのも親心です。何かにトライして失敗すると、子供が落ち込むのではないかと思い親が先回りして失敗しないようにする、これもよくある話です。しかし失敗からも学ぶことは多く、一度も失敗しないまま成長しても果たしてそれが子供のためになるのでしょうか?
アドラー心理学では、あえて失敗経験を積ませ、そこから学べるよう親が導くのがいいとされています。完璧な人間などいませんので、親自身が失敗してもいいと考え方を変えるのも大切です。失敗を責めず、トライした勇気を褒めてあげるのです。