『大人になった僕』がプーからもらったもの
2018年9月、『くまのプーさん』の未来のお話として描かれた映画『プーと大人になった僕』が、日本でも公開されました。作中では、大人になりビジネスマンとして多忙な生活を送るクリストファー・ロビンのもとに、かつての親友プーが姿を現します。
親元を離れた学校生活、戦争への出兵を経験した後、休む間もなく仕事、結婚と、目まぐるしい現実の中で生きてきたクリストファー・ロビン。仕事や家庭のことで思い悩み、現実が灰色に染まりかけていた彼でしたが、プーとの再会を通じて少しずつ現実に色が戻っていきます。かつてのイマジナリーフレンド「プー」との再会によって、大人になったクリストファー・ロビンはどのような影響を受けたのでしょうか?
人の心に寄り添う想像力
大人になったクリストファー・ロビンは、かつての想像力を失っていました。家族サービスに従業員のリストラ、娘の進学、次々とやってくる現実に対応することに精一杯で、想像力を働かせる余裕などありません。
想像力が乏しくなると、コミュニケーションをとる上で重要な共感性も低くなります。クリストファー・ロビンが子供から大人になるために捨てたはずの想像力は、実は大人になっても必要なものだったのです。
想像力を取り戻したクリストファー・ロビンは、周囲の感情を汲み取ってさまざまな問題を解決していきます。大人になっても、子供の頃の想像力は役に立つのです。
人は人、自分は自分
クリストファー・ロビンがプーとお別れした原因は、親元離れた学校へ進学するためでした。しかしクリストファー・ロビンは昔の自分が親元離れて進学することを嫌がっていたことを忘れ、周囲に合わせて娘を寄宿学校へ進学させようとします。
プーとの再会を通じてクリストファー・ロビンは自分の感覚を取り戻し、娘を寄宿学校への進学を取りやめます。子供の進路に正解はありませんが、周囲の意見に惑わされないで、自分や子供の感覚を大事にし、子供にとって最良の進路を選びましょう。
現実と向き合うための空想力
常に現実から目を背けて空想世界に逃げ込んでいてはいけませんが、現実ときちんと向き合うために空想が必要な場合もあります。
子供の人生がいつも順調とは限りませんし、親がいつまでも子供を守ることもできません。想像力を働かせたり自分だけの空想世界で心を癒やしたりすることが、困難な現実と向き合うための力になることもあります。
まとめ
子供に空想癖があったりイマジナリーフレンドがいたりしても、それほど心配する必要はありません。成長する過程で空想癖もイマジナリーフレンドも自然となくなる場合がほとんどです。むしろ無理やり止めさせると、子供の成長上良くないこともあります。
自分の子供が他と違うと感じても、人に迷惑をかけない限りはそれも個性と認めて、子供の成長を見守るようにしましょう。変化の激しいこれからの時代、もしかしたら子供のような想像力こそが、未来を切り開く力になるかもしれません。
参考
プーと大人になった僕|ディズニー公式
イマジナリーフレンドとは?大人には見えない空想の友達?|女性がキラキラ輝くために役立つ情報メディア
映画『プーと大人になった僕』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も