筑波大学付属小学校の特色
国立大学付属小学校という立ち位置上、研究実験校としての在り方が強いのが筑波大学付属小学校の特徴です。
研究の使命
本校は筑波大学に附属し、初等教育の理論と実際について研究すること使命とし、その成果を一般小学校教育の参考に供する。
また、本校は教師希望の大学生や全国各地から派遣される現職の研修生に対して教育実習、研究実践の場として活用されている。
近年は世界各国からの参観者も多くあり、研究成果などの紹介を通して国際交流も行われるようになってきている。
(引用元:本校の特色|筑波大学付属小学校))
筑波大学付属小学校の児童は、日本の小学生の模範生として日本の教育研究の中枢を担う存在です。
子供の教育に何が必要で、どんなことを実践していけばいいのか、研究授業を通じて議論を進めています。最先端の教育研究が行われている環境の中で、教育を受けられるというのが筑波大学付属小学校の魅力と言えるでしょう。
初等教育研究校としての役割
筑波大学付属小学校は、「先導的教育拠点」「教師教育拠点」「国際教育拠点」という拠点構想によって、現代の教育課題を解決に貢献するという使命があります。
小学校ではありますが研究校ということもあり、全学年を通じて理科、社会、音楽、図工、家庭、体育は専任教員が担当します。
研究公開
筑波大学付属小学校では、年2回の研究成果の発表が行われます。6月に行われる学習公開研究発表会では、研究のテーマに合わせ研究発表や研究授業、研究協議や児童発表などが実施されます。
また、2月に行われる初等教育研修会では、学習公開のほか、教育研究の第一人者を招き、初等教育研究が議論されます。
研究公開は保護者などの一般には公開されていません。児童生徒も研究発表に関わり、研究授業などで普段から人に見られる機会が多いというのも筑波大学付属小学校ならではでしょう。
強い心を育む学校行事
筑波大学付属小学校では、楽しみながら学び知識と力をつける授業を実践しています。学校では、1971年から「総合学習」の時間を続けてきました。総合学習では、子供たちが生活に密着した体験を通して新たな発見や学びを得ます。
学校行事は、3年生から毎年行われる清里合宿や、5年生は雪の中での生活体験、6年生は冨浦遠泳合宿を行います。合宿では、仲間で協力し合うことで仲間を大切にすることを学び協調性を育み、困難に出会った時に恐れずに立ち向かう強い心を育てます。
6年生では、「筑波大学付属小学校3つの山」と呼ばれる課題があります。清里合宿では2,600メートル級の八ヶ岳登山、冨浦での約2キロメートルの遠泳実習、運動会での「帆かて」という
組体操を筑波大学付属小学校で過ごしてきた日々の集大成として挑みます。
子供たち一人ひとりが課題の実現に向けて動くことができるように、低学年からこの3つの「山」を越えることを目指した指導をしています。
また、東京都西東京市に整備されている保谷田園教場では、筑波大学付属小学校の子供たちが年間を通じてさつまいもやじゃがいもの育成に関わり、秋にはぶどう狩りも実施します。土に触れることで命を育てる大変さと喜びを知り、感謝する心をはぐくみます。
国際交流
筑波大学付属小学校では、筑波大学が推進しているグローバル人材の育成を初等教育から実践することを目標とした活動を行っています。
筑波大学に世界各国から留学している学生や研究者を招いた交流会を開催。中、高学年を対象に開催される外国人との交流会では、4人グループに1人の外国人が入り、外国人との交わり方を学びます。
英語のポスターを制作しての自己紹介や外国人ゲストの出身国や文化についてのプレゼンテーションを聞くなどの活動が行われます。
また、希望者向けにアメリカ現地校との日米児童交流会もあり、英語で授業を受け、休み時間に遊んだりランチタイムを一緒過ごすという留学体験をします。これまでにハワイやサンフランシスコで行われました。
外国人との交流を通して、異文化コミュニケーションや異文化理解を深めます。
筑波大学付属校8校との共同生活体験
筑波大学付属の学校8校による「黒姫高原共同生活」が2015年より始まりました。筑波大学付属の小・中・高等学校の生徒のほか、さまざまな支援学校から生徒が集まります。
年齢や性別の差に関係なく、視覚や聴覚障害、支援が必要な生徒との交流を通じて、お互いに支え合いながら生活していくことを学びます。