児童手当について知っておくべきこと
家庭の事情は千差万別です。状況に応じて児童手当が支給されますので、児童手当がもらえる条件などを知っておくといいでしょう。この章では、児童手当について把握しておくべき知識をご紹介します。
受給は毎月ではない
児童手当は毎月もらえるものではありません。2、6、10月の年3回、4ヶ月分をまとめて受給します。振込日は市区町村によって違いますので、最寄りの自治体に聞くといいでしょう。
子供が児童養護施設にいる場合
誰が受給者になるかは、家庭の状況によります。子供が児童養護施設などで暮らしている場合は施設の設置者などが児童手当を受給します。また、子供が里親のもとで暮らしている場合は里親が児童手当を受給するルールです。
しかし、「子供が児童養護施設に通所している」「入所といっても短期間の入所だけ」といった場合、親などの保護者が受給できる場合もあります。
子供が海外にいる場合
例えば、両親が日本で働いており、子供だけは留学のためにアメリカの祖父母の所で暮らしているとします。その場合は児童手当は受給できません。
しかし、一定の条件を満たせば支給されます。
- 海外に行く前、継続して3年以上日本で暮らしていた
- 海外居住の目的が留学で、父母(未成年後見人)が同居していない
- 海外に留学して3年以内
その他にも、短期間留学などが絡む場合は児童手当が支給される場合もあります。両親が暮らす自治体に相談しましょう。
両親が別居中はどちらがもらえるのか?
例えば両親が別々に暮らしており、子供は母親と暮らしているとします。この場合、別居理由によって受給者が変わります。
離婚協議中の別居や離婚による別居で、生計も別々の場合は、同居している親が受給します。この例の場合は母親です。
一方、家族を養っている父親が単身赴任のために別居中の場合は、父親が受給します。共働きの場合、所得の高い方となる場合もあります。
児童手当に関する手続き
引っ越した場合などは、新しい市区町村で申請手続きが必要な場合があります。
申請が遅れた場合、さかのぼって受給できないことがあります。すみやかに自治体に相談しましょう。
児童手当をもらうための手続きも大切ですが、逆に手当受給資格を放棄する手続きも重要です。子供がいないのに受給していると返金を求められるからです。
手続きのタイミング
児童手当は申請をしないともらえません。受給の手続きは状況に応じたタイミングがあります。下記を参考にしてください。
子供が生まれた時
子供が生まれたら、すぐに最寄りの区役所の子育て支援課などで手続きをしましょう。区役所に行き、必要事項に記入して提出してください。
請求書類としては現状届の提出が必須です。現状届とは、子供の保護状況や生計関係などを確認するための書類。これさえ出しておけば、万が一申請が遅れても、さかのぼって児童手当が受給できる場合があります。
養子を迎えた時
養子を迎えた時も同じで、手続きをしなければ児童手当がもらえませんので注意が必要です。
養子を迎えた時も、子供が生まれた時同様、申請書類の手続きが必要です。
さまざまな事情で子供の育児を放棄した場合
育児放棄や死別などで、支給対象となる児童がいなくなった場合、受給資格の放棄の手続きが必要です。
住所が変わった場合
引っ越しの手続きとともに、児童手当の手続きも必要です。親の住所が変わらず、育てている子供の住所だけが変わった場合も同様です。
受給している養育者の名前や子供の名前が変わった場合
シングルマザーが再婚して名字が変わると、子供の名字も変わります。改めて手続きが必要です。
海外暮らしの父母が国内で子供を育てている人を「父母指定者」に指定した場合
例えば「ご両親は仕事で海外に、子供は通学の関係で日本国内の祖父母の家で暮らす」といった場合、祖父母が「父母指定者」に指定されます。その際も手続きが必要です。
公務員の場合
一般的に、児童手当は子供が暮らしている自治体から支給されます。しかし、公務員だけは特殊で、自分が勤務している所属庁から児童手当を支給されるシステムです。そのため、公務員の場合は所属庁に申請を行います。
所属庁に申請が必要な場合は
- 現状届を出す場合
- 子供が生まれて受給できるようになった場合
- 第2子以降が生まれ、児童手当の受給額が増額となった場合
- 氏名や住所が変更した場合
公務員を辞めると、児童手当の支給先が変更されます。自治体で申請手続きをしましょう。
まとめ
児童手当がもらえる条件は
- 所得制限限度額を超えていない(超えた場合は5,000円になる)
- 子供が中学生以下
- 子供が日本国内で暮らしている
上記の3つ。そのほか、家庭の事情に合わせて支給されます。
自治体で子育て支援を担当する部署に行けば、「あなたの場合はこれくらいもらえますよ」などと、おおむねの金額などを教えてもらえるものです。気軽に相談してみましょう。「児童手当がもらえなくなったらどうしよう」と、不安に思う方もいるようですが、所得制限限度額を超えても、額こそ減りますが支給されないわけではありません。
児童手当がもらえる状況ならば、しっかりともらえるように正規の手続きを踏んで申請をしましょう!
参考
児童手当 所得制限 2019年|新児童手当まとめサイト
児童手当Q&A- 子ども・子育て支援新制度|内閣府
児童手当について|福岡市
児童手当と児童扶養手当の違いは何ですか|浦安市公式サイト
児童手当・特例給付の計算 |高精度計算サイト
児童手当の「所得制限」見直しへ ‥政府の検討にネットから様々な声 |NAVER まとめ
サクッと理解!児童手当の気になるところ。金額・手続き・所得制限 | キャッシングのまとめ