モンテッソーリ教育とは?特徴やメリットについて徹底解説! - cocoiro(ココイロ) - Page 2

「子供の家」での教育内容は?


「モンテッソーリ教育」を実施する施設は「子供の家」と呼ばれています。ここは、年齢も個性も異なった子供達が一緒に過ごし、子供達自身のコミュニティを作る場になります。
そこでの生活はどのようなものになるのでしょうか?主に子供達の「活動」は5つに分けられます。

日常生活の練習

ままごとに代表されるように大人が行うことを真似したいという子供の成長過程を踏まえて、実際に日常生活の動作・ルールを練習していきます。具体的には、洗濯・包丁の使い方・掃除・ハサミで切るというもので、玩具ではなく実際のものを使用し、学びます。できないのではなく、やり方を知らないという前提に立って、子供たちに対して、正確にやり方を伝えていきます。そうすることで、日常生活に必要な動作を学び、自分で行動できる、つまり「自立」に向けて成長していきます。

感覚教育

モンテッソーリが子供への教育に対して関心を持ったきっかけも、感覚器官を使って知能が発達していく子供の成長を見たことでした。現在、「モンテッソーリ教育」においてはこの感覚教育が言語教育・算数教育・文化教育という知的教育の基礎として位置付けられています。感覚をより洗練させ、知性や情緒を発達させることが目的です。
ここでは独自の教具が使われ、感覚を通して抽象的な概念を学んでいきます。例えば、「ピンクタワー」は大きい・小さいという抽象的な大きさの概念を学ぶためのものです。また、「色板」は実際の色の違いを視覚から認識し、同色・濃淡などを学んでいく教具です。

言語教育

子供は周りの環境から言語を吸収していき、量・質は周囲に影響を受けます。「モンテッソーリ教育」では、子供の語彙を豊かにするための指導が行われます。
まずは、実際に書くという作業です。これも、日常生活の練習や感覚教育で養った運動能力を利用するひとつの「活動」です。知らず知らずのうちに、子供たちは文字に親しんでいきます。そこから、絵カードと物を合わせる「シンボル合わせ」に始まり読む活動を覚えていき、ジェスチャーゲームを通して動詞の概念、つまり文法を学んでいくのです。このように、「書く」「読む」「文法」という順序で学んでいきます。

算数教育

子供たちは、年齢や身長という概念を見聞きしていくうちに、数字に対して関心を持っていきます。そこで、「モンテッソーリ教育」では、ただ数を数えるだけでなく、教具を実際に使って、数量を具体的に表したものに手で触れていくのです。例えば、「数の棒」という数字が大きくなるにつれて、長くなっていく棒や、「金ビーズ」と呼ばれる1000個のビーズのようなもので構成される教具を用います。そのような中で、小さな数から1000という大きな数まで、足し算や引き算、簡単な掛け算・割り算を学びます。

文化教育

ここでは、社会科学・自然科学・人文科学の領域について学んでいきます。いわゆる小学校の理科・社会にあたる分野を体験を通して学んでいきます。他の4つの領域が統合された学びとも言え、内容は小中学校レベルにまで及ぶことがあり、主に年長の子供に対して行われます。