初版以来、世界中で翻訳され、ロングセラーとなっている『星の王子さま』には、「肝心なことは心で見ないと見えないんだ」という大切なメッセージが書かれています。ではこの『星の王子さま』の読書感想文の書く際のポイントはいったい何でしょうか?当記事では『星の王子さま』の感想文の書き方のコツをご紹介します。
もくじ
『星の王子さま』の読書感想文のポイント
では、『星の王子さま』の読書感想文書くための、具体的なポイントやコツをチェックしましょう。具体的な例文も挙げますので、ぜひ参考にしてください。
『星の王子さま』を読んだきっかけ
例文
私が初めて『星の王子さま』と出会ったのは、小学生の頃だ。その当時は、ただ純粋にファンタジー小説として王子さまの話を楽しんだ。そして今、再び『星の王子さま』を読み返すと、人生の教訓ともいうべき人間の性質が描かれていることに気が付いた。
幼いころに『星の王子さま』を読んだことがあるという人は多いでしょう。これは、そんな人が読書感想文を書くにあたって、もう1度この本を読んだときに使える例文です。
例文
『星の王子さま』というタイトルは、あまりにも有名なので、もちろん知っていた。だが、そのタイトルからして子供向けの本であると勘違いしてしおり、あえてこの本を手に取ることはなかった。しかし、読了した今だからこそ思う。『星の王子さま』は、子供から大人まで、老若男女問わずお薦めしたい一冊であると。
『星の王子さま』の導入文として、この本がさまざまな視線からいろいろな捉え方ができるということを表した例文です。結びの一節では、なぜおすすめしたい本であるのかということを書くと、読書感想文全体にまとまりが出ます。
『星の王子さま』で印象的だった箇所
『星の王子さま』には、地球を含めて7つの星を旅した話が語られています。それぞれの星には、少し変わった人がいて、王子さまはその人たちからいろいろなことを学びました。印象的だった箇所を書くときは、その星の1つや、出会った人や動物を挙げても良いでしょう。
『星の王子さま』から今後に生かせること
『星の王子さま』は、感銘を受けた箇所によって、今の自分に必要なことが分かる本です。先述の「『星の王子さま』で印象的だった箇所」とリンクさせ、今後の展望を示し、結びとします。以下の例文を参考にしてください。
例文
私は、王子さまが4番目に訪れた、実業家の星が印象に残っている。実業家は、王子さまには目もくれず、一心不乱に星を数える仕事をしていた。実業家は、王子さまがやって来たことにも、煙草の火が消えそうなことにも気付いていない。ここでいう星は、現代社会におけるお金を表しているのだろう。王子さまは星に価値を見出せず、働くことにも否定的だった。私は、王子さままで極端な思考にはならないが、人は一体何のために働くのだろうと改めて考えるきっかけになった。身近な変化に気付けないほど忙しい仕事に、価値はあるのか。自分の仕事は、誰かの役に立っているのか。自分の為になっているのか。私は『星の王子さま』から働くことの意義を学んだ。
これは、王子さまが旅をする中で出会った実業家にスポットを当てた例文です。
例文
この本の中で、著者と王子さまは想像力にかける大人を繰り返し非難している。王子さまが旅をする中で出会った大人は、皆自己中心的で、私利私欲のために生きているような人間だったからだ。最終的に地球に降り立った王子さまは、そこで「肝心なことは心で見ないと見えないんだ」ということに気が付く。これは、大人だからできない、子供だからできるということではなく、全ての人間が、人間関係を築く上で肝に銘じておかなければならないことである。私は、物事の表面だけを見て捉えるのではなく、その裏に隠された思いや意図を、しっかり汲み取れる人間でありたいと思った。
これは、物語の全体をとおして訴えられている、物事の本質を見抜く力にスポットを当てた例文です。