教育改革について徹底解説!2020年からの学校教育はどう変わる?

教育改革について徹底解説!2020年からの学校教育はどう変わる?

ICTの登場により、これから数ある職業のうち、いくつかが機械に代替されるようになる時代がやってこようとしています。それにともない、教育の現場も将来的に活躍できる人材育成を目指して動き出しており、それが教育改革とも呼ばれています。2020年に本格的に実施される教育改革は1979年の共通一次試験の導入以来、実に42年ぶりです。

大事な子供の将来を見据える上で、教育改革がどのようなことであるのかを知っておいて損はありません。ここでは教育改革によって、学校教育がどのように変化していくのかをご説明します。

教育改革の全体スケジュール

「社会に開かれた教育過程」をうたっている教育改革。これまで作り上げられてきた形を変えていくというのは、すぐにできるものではありません。教育の現場では2020年を目標に徐々に移行していくように動いていますが、幼稚園から大学までどのような運びで移行していくのかを見ておきましょう。

2018年度

新学習指導要綱領の移行措置が開始する

2019年度

高校生のための学びの基礎診断が実施される

2020年度

新学習指導要領が小学校で全面実施され、大学入学共通テストも実施される

2021年度

新学習指導要領が中学校で全面実施される

2022年度

新学習指導要領が高校で実施される

このように、2018年から2022年までの5年間で大きく動いていきます。では、幼稚園から高等学校に分けると、どう変わっていくのかを次にご紹介します。

幼稚園

2018年から始まっています。まず教育改革の優先課題として幼児教育の現場が変わっていきます。というのも、子供の基本的な生活習慣や態度が育まれていくため幼児期への教育が重要視されているからです。今後の方向性としては、幼稚園施設と家庭と地域社会の3者が連携して幼児教育を推進していくことが前提にあります。また幼稚園などの施設以外でも生涯学習振興施策などを通じ、教育力の向上が求められていきます。

つまり生活の場である家庭環境と、発達や学びの場である地域社会や幼稚園施設の連携が今後、密になっていくのです。

参考
第5節 今後の幼児教育の取組の方向性

小学校

2018年から2019年までは移行期間とし、2020年から全面実施されます。学校では新学習指導要綱を円滑に実施するために徐々にその内容を取り入れていきます。

小学校における英語教育は、コミュニケーションとして使えるレベルでの学習が目標になります。

2020年から小学校の授業では3年生から英語に親しむことを目的とした英語活動が始まります。また5年生から英語が教科として加わります。内容は文法など総合的な勉強です。新学習指導要綱では「授業は、すべて英語で行うのが望ましい」とされているので、授業は原則として全て英語を使うケースが予想されます。

そのほか、プログラミングも必修として加わります。教科として盛り込まれるという話ではありませんが、基礎となるプログラミング的思考力の体得が目的とされ、各教科で学ぶことになります。

中学校

2018年から2020年までを移行期間とし、2021年から全面実施されます。中学校では知識や技能だけでなく、表現力や判断力、思考力といった能力を重視した学習内容が取り入れられていきます。英語を例に挙げると、それまで単語や文法を重点的に置いてきた授業が、対話するコミュニケーション重視となっていきます。

ほかにもレポートや研究といった取り組みが始まり、自身で執筆、研究することで表現力や判断力、思考力といった力を養います。

高等学校

2019年から2021年までを移行期間とし、2022年から年次での実施となります。公民の新科目「公共」など高等学校では教科や科目が大幅に再編されます。これは大学入試改革と大学教育改革に合わせた教育内容が基本となっています。この背景には、高校の授業で学ぶ内容が大学入試に合格するための効率重視とした内容であったため、教養として身につくことが少なかったことが挙げられます。そのため、高校で学ぶ内容もさまざまな教養が身につけれられるように変わっていきます。また全ての教科において「知識や技能」、「判断力や表現力」、「学習への興味や人間力」など3つの柱で再編されています。

教科や科目構成の見直しでは以下のようになります。

国語科

「現代の国語」「言語文化」「論理国語」「文学国語」「国語表現」「古典探求」

地理歴史科

「歴史総合」「地理総合」

公民科

「公共」

さらに、新科目として「理数」も設けられていきます。

言語能力の育成と統計処理を含めた理数教育のほか、伝統文化や道徳に関する教育の充実、社会のグローバル化への備えとして外国語教育や職業教育の拡充にも展開されるといわれています。

参考
2020年 教育改革 早わかり ~ 学校教育・大学入試が変わる!~|ベネッセ 教育情報サイト
平成29年度小・中学校新教育課程説明会(中央説明会)における文科省説明資料
高等学校学習指導要領の改訂のポイント

教育改革で変わる3つのポイント

教育改革で変わるものは大きく3つに分かれます。それは「学校教育改革」と「英語改革」そして「大学入試改革」です。次にそれぞれの改革をまとめたのでご覧ください。

学校教育の変化

変化の激しい時代を生きるこれからの子供たちのために行われる教育改革。学校教育の場ではどのような変化が起こるのでしょうか?
まずは前提として「資質や能力など、どのような力を身につけるのか」そして「何ができるようになるのか」。この2点に踏み込んで教育の現場が変わっていきます。

これまでの教育では、知識や技能が評価の対象となっていましたが、これからは学んだことを自分で「考え」、「表現し」、「判断していくこと」が求められてきます。具体的には一方通行だった授業が、グループワークや調査学習などを通して、生徒自身が主体的に参加する授業や学習へと変わっていくのです。

英語教育の変化

社会のグローバル化に合わせて、日本の教育現場でも英語力の改革が進みます。英語教育で変わってくるのは次の4つです。

  1. 小学3・4年生で外国語活動が導入される
  2. 小学5・6年生で英語が教科として開始
  3. 中学・高校の英語の授業が基本的に英語で行われること
  4. 大学入学共通テストで4技能評価、資格・検定試験が活用される

④の4技能は「聞く、話す、読む、書く」の能力を指しています。またケンブリッジ英語検定やTOEFLなど、高校3年生の4〜12月で受験した2回までの結果が、大学入学共通テストとして利用されます。

大学入試の変化

グローバル化が進む社会では産業構造や就業構造も転換期を迎えます。また人口減少傾向にある日本で、生産年齢人口が減ってきているため、生産性のある人材を生み出すことが求められています。

大学では自ら課題を発見し周囲と協力して解決する力が養える教育が行われます。まずセンター試験が「大学入学共通テスト」に変わります。英語と数学で記述式問題が導入され、英語は4技能や資格・検定試験が活用されます。英語ではこれまで「聞く」「読む」の2つの技能が評価されてきましたが、今後は「話す」「書く」も加えた4技能の評価となってくるのです。

これにより単なる知識だけでなく自分で考えて答えを導き出す思考力などを測ります。また個別大学試験で開く大学の必要性に応じて小論分野面接などが課されるほか、学校推薦型選抜や総合型選抜でも学力評価が重視されるようになっていきます。

教育改革の背景

教育改革の背景
そもそも教育改革が実施されるに至ったのはいくつかの背景があったからです。大学入学者選抜では、暗記や解法パターンに偏りがちな試験が多かったこと、さらにはAO入試や推薦入試では生徒の学力を不問とみなすことが問題視されることもありました。

21世紀は社会を生き抜くためのスキルが変化する

前述したように、グローバル化にともない教育の現場の変化が求められる時代となってきました。時代が進むにつれて、これまで存在していた仕事もなくなっていくという現実も受け入れなければなりません。

そんな状況のなかでもこれから生きていくために必要な力は、人として幅広く活躍できる地力ではないでしょうか。

21世紀に必要なスキルとは

英語の授業も単なる記憶するものから、実際に活用できるレベルが求められてきます。またそのほかの授業も自分で考え表現していく力を養える学習が展開されていきます。これまでの学習は受け身が基本的でしたが、これからは主体的に行動していく力が必要となってくるのです。つまり21世紀を担っていく子供達にとって、社会で本当に必要な力はなんなのかを見直した結果が「教育改革」なのです。

そして、学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性等の醸成」、生きて働く「知識・技能」の習得、未知の状況でも対応できる「思考力・判断力・表現力等」の育成という3つを習得することが、個人だけでなく社会全体にも好影響を及ぼすと考えられます。

将来必要になる21世紀型スキルとは?そのために必要な教育方法

まとめ

いかがでしたでしょうか。幼稚園時期からの明確な教育方針に始まり、小学校や中学校で学ぶことは、私たち大人がこれまで学んできたような教育方法から少しずつ変わっていきます。これからの時代、子供たちが新たな学習により専念できるよう、教育改革でどう変わっていくのかを捉え、教育をサポートできるようになることが親に求められてくるのではないでしょうか。

この記事をかいた人

cocoiro編集部

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