「21世紀型スキル」という言葉を聞いたことがありますか?情報化やグローバル化が進み、常に変化し続ける子供を取り巻く環境や社会を生き抜く力として、「21世紀型スキル」は学校をはじめとする様々な教育現場で注目されています。今回は「21世紀型スキル」について、わかりやすくご紹介していきたいと思います。
21世紀型スキルとは
2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう。
(引用元:米デューク大学キャシー・デビッドソン氏 2011年8月 ニューヨークタイムズ紙)
アメリカのデューク大学のキャシー・デビットソン教授は、2011年8月にニューヨークタイムズ紙のインタビューでこのように語りました。実際に、私たちの周りには「YouTuber」のような数年前・数十年前では考えられなかった職業が生まれ、「YouTuber」は子供に人気のある将来の夢の一つにさえなりました。そして、これからもVRやドローン、AIなどの新しい技術と一緒に新しい職業が次々と生まれてくることが予想されます。
このように、社会はめまぐるしく変化し続け、子供たちはその変化に柔軟に対応しながら、さまざまな課題と向き合うことが求められます。このように変化し続ける社会を生き抜く力を「21世紀型スキル」といいます。
21世紀型スキルとは具体的にどんなスキルなの?
では、21世紀型スキルとは、具体的にどのようなスキルなのでしょうか。
2009年1月に、インテルやマイクロソフトなどをスポンサーとして、「21世紀型スキルの学びと評価プロジェクト(Assessment and Teaching of Twenty-First Century Skills Project)」、通称「ATC21S」が始まりました。その後、諸外国が参加し、「21世紀型スキル」を4つのカテゴリー、10のスキルという形で定義しました。
思考の方法(Way of Thinking)
- 創造力とイノベーション
- 批判的思考、問題解決、意思決定
- 学ぶことの学習、メタ認知(認知プロセスについての知識)
仕事の方法(Way of Working)
- コミュニケーション
- コラボレーション(チームワーク)
仕事のツール(Tools of Working)
- 情報リテラシー
- 情報通信技術のリテラシー(ICTリテラシー)
社会生活(Skills for Living in the World)
- 地域と国際社会での市民性
- 人生とキャリア
- 個人及び社会における責任(異文化の理解と異文化への適応力を含む)