学んだことを実践する
学習した内容をすぐに実践に移すことも、エピソード記憶につながります。例えば、覚えた英単語を使って、英会話やグループワークを行うと、身体的、心理的情報を含んだエピソード記憶として蓄積されます。また、算数で学んだ内容を使って、おつかいやお小遣い帳をつけてみるのも、いいかもしれません。本来であれば、意味記憶として覚える内容を、エピソード記憶に転換できます。
学んだことをアウトプットする
学んだことを周りの誰かに話せば、それ自体エピソード記憶につながります。また、人に説明することで、自分の頭の中を整理できるだけでなく、自分の声を通して内容を2重にインプットできる効果もあります。親が積極的に「学校で今日何を学んだの？」と問いかけることで、子供がアウトプットする機会を増やすことができるでしょう。
最初はうまく説明できずに失敗することもあるかもしれませんが、失敗した時の方がエピソード記憶として鮮明に残るだけでなく、分かっていない点を明らかにすることができるので、効果的です。
また、子供にとって少し緊張感のある体験も大事です。脳は、ある程度のプレッシャーをかけた方が、記憶力向上につながるという実験結果もあります。
おわりに
小学校中学年ころまでは、意味記憶を大いに活用できる時期です。そのころからエピソード記憶をうまく取り入れていくことが、長い目でみれば効果的でしょう。また、今回ご紹介したエピソード記憶を実践する方法は、特別にお金をかける必要のないものばかりです。塾の高い受講料を払わずとも、親が学習内容を聞いたり、いろんな場所で勉強したり、エピソード記憶を取り込む方法を習慣化させれば、お金をかけずに子供の記憶力を向上できます。意味記憶とエピソード記憶のバランスを取りながら、子供の好奇心をくすぐる方法が、結果の出る学習へとつながっていくでしょう。
参考
エピソード記憶 – 脳科学辞典｜Wikipedia
エピソード記憶と意味記憶とは？記憶力を上げる３つの方法｜留こみ！
意味記憶とエピソード記憶の違いと具体例｜Mayonez
エピソード記憶をマスターし、記憶力を大幅アップする６つの方法｜心理学の時間ですよ！！
エピソード記憶で効率的な学習を!!｜ベネッセ 教育情報サイト
