『ちょっとだけ』(福音館書店)
しかし、毎日家事や育児に追われて忙しい日々を送る母親を助けられないだろうか、ということを子供は子供なりに考えているもの。妹や弟ができて嬉しい反面、母親を取られてしまったと嫉妬してどこかで現実を受け入れることができないこともあるでしょう。
『ちょっとだけ』では、そういった子供の複雑な気持ちが子供目線で描かれています。子供が両親に言いたくても言えずに我慢していることを教えてくれる心温まる感動的なストーリーです。
『おまえうまそうだな』(ポプラ社)
雲1つない晴れた日に突然、山が噴火して地震が発生。このとき、アンキロサウルスの赤ちゃんが生まれます。しかし、周りには友達も知り合いも誰もいません。大自然に囲まれた広い土地に1人ぼっちのアンキロサウルス。寂しくて悲しくて、1人泣きながらトボトボと道を歩いていると……。
(引用元:おまえうまそうだな|ポプラ社)
『おまえうまそうだな』(ポプラ社)は、ティラノサウルスやアンキロサウルス、といった恐竜の親子愛を描いた感動のストーリーです。親と子はどんな形にせよ、別れなければならないときが必ずやってきます。親子だからと言って、この先も一生一緒にいられるという保証はどこにもないのです。それも、血が繋がった本当の親子でないとすればなおさらです。恐竜好きの男の子への誕生日やクリスマスのプレゼントにおすすめです。
『しろちゃんとはりちゃん』(ひかりのくに)
仲むつまじい様子で鍋の中をのぞき込むのは、『しろちゃんとはりちゃん』の主人公、しろうさぎのしろちゃんと、はりねずみのはりちゃん。森の中にある家で一緒に住んでいる2人は大の仲良し。
ところが、ほんの些細なことで大げんかに発展してしまいます。その結果、家を飛び出してしまったはりねずみのはりちゃん。窓の外を見ると、あたりは一面真っ白な雪景色。なかなか帰って来ないはりちゃんが心配になるあまり、しろちゃんは良からぬ妄想を膨らませてしまいます。
(引用元:しろちゃんとはりちゃん|ひかりのくに)
どんなに仲良しな友達でも、生まれ育った環境によって性格や考え方が違うのは当然のこと。なんでも分かり合えるとは限らないものです。だらかこそ、お互いを尊重して歩み寄る思いやりの気持ちが大切。子供が幼稚園や保育園の友達とけんかしたときに読んであげてください。
『きみなんかだいきらいさ』(冨山房)
……けれど、相手のことが気になって仕方がない。「大嫌い」なんて言うべきではなかった……。
ほんの些細なことで大げんかしてもいつの間にか仲直り。けんかするほど仲が良いということわざがあるように、お互いに言いたいことを言ってぶつかり合う回数が多いほどに絆が深まっていく。そんな子供たちの様子を描いた心温まるハートフルなお話です。
『おかあさんだいすき』(岩波書店)
子供と一緒に読むのは少し照れくさいかもしれませんが、『おかあさんだいすき』を読み終えた後、子供はいつも側で優しく見守ってくれる母親の寛大さを大切に思い、愛情の深さに心が熱くなります。
「おかあさんのたんじょう日」と「おかあさんのあんでくれたぼうし」の2つの物語が組み込まれています。