通信制高校のスクーリングとは?学校選びの前に知っておきたいこと - cocoiro(ココイロ) - Page 2

スクーリングの日数を最小限に抑える方法

通信制高校に入学する生徒のなかには、「できるだけスクーリングの日数を少なくしたい」と考える生徒も少なくありません。そんな生徒に向けて、スクーリングの日数が少ないコースを用意する学校が多くあります。以下では、スクーリングの日数を最小限に抑えた学校選びについて紹介します。

集中スクーリングを実施している学校を選ぶ

前述した集中型および合宿型のスクーリングは、まとめて「集中スクーリング」と呼ばれることが多いです。半年もしくは1年に1回、数日間のスクーリングに参加すれば、あとは自宅学習で卒業までの単位を取得することが可能です。

集団行動に不安があり、集中スクーリングに日帰りで参加したいという場合は、スクーリング会場が自宅から通える距離にある学校を選びましょう。リゾート地で行うスクーリングは宿泊が必須ですが、本校などで行うスクーリングは、通学が困難な遠方からの生徒以外は日帰りで参加するのが一般的です。

ネット学習を実施している学校を選ぶ

スクーリングの日数が少ない学校の特徴の1つとして、ネット学習が充実しているということが挙げられます。通常は登校して指導を受けるような内容を、動画などのネット学習で補うことで、スクーリングの日数を減らすことができるという仕組みです。

文部科学省が定める「高等学校学習指導要領」には、以下のような記載があります。

学校が,その指導計画に,各教科・科目又は特別活動について計画的かつ継続的に行われるラジオ放送,テレビ放送その他の多様なメディアを利用して行う学習を取り入れた場合で,生徒がこれらの方法により学習し,報告課題の作成等により,その成果が満足できると認められるときは,その生徒について,その各教科・科目の面接指導の時間数又は特別活動の時間数のうち,各メディアごとにそれぞれ10分の6以内の時間数を免除することができる。

(引用元:高等学校学習指導要領解説総則編(P90)|文部科学省

※「その他多様なメディア」とは、インターネットや通信衛星等を用いて文字・音声・静止画・動画等の多様な情報を一体的に扱うもの

ネット学習を積極的に取り入れている通信制高校の1つとして、「明聖高等学校」が挙げられます。パソコンやスマートフォンから見ることができるオリジナル動画授業では、先生が黒板の前に立って実際に授業している様子を動画化しており、何度でもリピート学習することが可能です。また、動画授業をしっかり理解できたかをチェックする「サイバーチェック」という仕組みを取り入れることにより、学校側が生徒一人一人の理解力を把握します。こういったネット学習を充実させることで、スクーリングの日数を年間4日に抑えることを可能にしました。

参考

スクーリング | 明聖高等学校WEBコース

子供がスクーリングに行きたがらない場合

これまで、スクーリングの日数を最小限に抑える方法についてお話ししてきましたが、登校に不安を抱える子供にとっては、年間数日のスクーリングも苦痛だという場合もあります。親として、子供がスクーリングに行きたがらない気持ちとどう向き合うかというのは、非常に難しい問題です。

こういった場合、不登校の生徒へのケアが充実している学校を探すことが、解決の糸口になります。不登校経験者・中退経験者を含めたすべての生徒の卒業率100%を誇る「一ッ葉高等学校」では、インターネットを利用した自宅学習がメインの「通学ゼロコース」では、スクーリングの日数を年間4日間に抑えているうえに、どうしてもスクーリングに参加できない場合は相談に乗ってもらうことができます。

また、学校に登校しない生徒にも一人一人担任の先生はおり、電話やSNSで悩みを相談することができるなど、高校生活に不安を抱える生徒をサポートする体制が整っています。

参考

通学ゼロコース | 通信制高校・通信高校の一ツ葉高等学校

学校選びを通して子供の未来を一緒に探す

自宅学習が基本の通信制高校でも、学校ごとに決められた日数はスクーリングに参加しなければならず、スクーリングの参加は高校卒業に欠かせない条件の1つです。スクーリングをどのように行うかは、学校によってさまざま。少ない時間といえども、高校生活においてスクーリングは貴重な人生経験の場です。お子さんの希望に耳を傾けながら、子供の未来を一緒に探すつもりで学校選びをしていくことが大切なのではないでしょうか。

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長ひかり

1989年5月26日生まれ、神奈川県在住のWebライター。 幼い頃から、楽しいことを見つけてもすぐに疲れて辞めてしまう「心の息切れ」に悩む。 「誰もが等身大の自分を受け入れて、楽しく生きられる世の中を作りたい」という思いから、教育やキャリアに関心を持つ。 ライターとしての活動を通して「持続する情熱の育て方」を探求中。
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