通信制高校について情報を集めていると、「サポート校」という言葉を目にすることがありませんか? サポート校は、通信制高校と同じもののように見えますが、実はまったく異なるものです。この記事では、通信制高校とサポート校の違いや、サポート校のサポート内容、それぞれの見分け方についてご紹介します。
もくじ
通信制高校とサポート校の違い
通信制高校とサポート校の違いを知る前に、まずそれぞれの立ち位置について把握しておく必要があります。サポート校はあくまで通信制高校を補うために生まれたものであり、単体で通って学生生活の主体となるような場ではありません。
以上のことを踏まえたうえで、具体的な通信制高校とサポート校の違いを知っていきましょう。通信制高校とサポート校の違いは、大きく分けて2つあります。
高校卒業資格が取得できるかどうか
通信制高校とサポート校の最大の違いは、「卒業とともに高校卒業資格が取得できるかどうか」というところにあります。通信制高校とは、その名の通り通信教育で学習する高等学校のことです。このため、通信制高校を卒業すると、高校卒業資格を取得することができます。
一方サポート校は、通信制高校に通う生徒をサポートする学習塾のような施設で、学校ではありません。このため、サポート校を卒業しても高校卒業資格を取得することはできません。
また、「特定の通信制高校と連携しているサポート校」というものも存在します。例えば、大手サポート校の「トライ式高等学院」では、鹿島学園高等学校、日本航空高等学校、高松中央高等学校、ルネサンス高等学校、鹿島朝日高等学校の5つの通信制高校と連携しています。
サポート校に入学すると、自動的に連携している通信制高校にも入学し、同時に卒業するという仕組みです。この場合は、通信制高校を卒業したことになるので、高校卒業資格を取得することができます。ただし、サポート校によっては好きな通信制高校を選択できない場合もあるので、事前によく確認しておく必要があります。
運営元の違い
運営する組織が異なるというのも、通信制高校とサポート校の違いのひとつです。通信制高校には、全日制高校と同じように公立校と私立校があります。公立校の場合は国や都道府県が、私立校の場合は学校法人が運営しています。
一方で、サポート校は正式な学校ではないため、必ずしも国や学校法人が運営元である必要はありません。そのため、学習塾や予備校などの民間企業がサポート校を運営していることが多いです。
通信制高校とサポート校に同時入学するメリット
卒業しても高校卒業資格を取得できないサポート校ですが、通信制高校と同時に入学することによって得られるメリットがあります。
最も大きなメリットは、学力の向上です。通信制高校は、全日制高校のように毎日学校に通わなくても卒業できることが特徴ですが、その分生徒一人一人が自主的に勉強をしなくてはなりません。中には自主的な勉強を怠ってしまい、卒業に必要な単位を取れずに卒業するまでに年数を要する生徒もいます。サポート校では、個別に勉強をしっかりと見てもらうことができるので、通信制高校をストレートで卒業できる確率が上がります。
さらに、通信制高校では学べない多様な分野専門知識や技術が身につけられるというのも、サポート校のメリットの1つです。通信制高校で高校卒業資格を取得しつつ、サポート校で美容師やエステティシャンなどの資格を取得するということも可能です。