全日制高校と同様に、通信制高校でも入学試験で面接を実施する学校があります。人前で話すことに自信のないお子さんの場合、親として不安に思うことがあるのではないでしょうか。この記事では、通信制高校の面接に不安を抱える親が安心して臨めるよう、通信制高校における面接の目的・内容・注意点について解説します。
もくじ
通信制高校の入学試験事情
通信制高校の入学試験方法は、学校によって異なります。一例として、兵庫県相生市にある通信制高校、「相生学院高等学校」の入学試験方法を見てみましょう。
試験種別 | 選考方法 | 免除されるもの |
スポーツ推薦 |
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特別推薦 | ||
推薦 |
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一般 |
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※転編入の場合、学科試験免除 |
(2020年度募集要項(P3)|相生学院高等学校 より筆者作成)
試験の種別によっても内容は異なりますが、一般入試の場合、書類選考、2教科の学科試験、面接といった3つの要素から入学者の選考をします。
学科試験を実施しない学校や、基本的には面接を実施しないが、書類選考の内容によっては実施する学校など、通信制高校の入学試験の方法は多岐にわたります。ですから、まずは志望校の募集要項をチェックしておくことが重要です。
通信制高校が入学試験に面接を実施する目的
通信制高校が面接を実施するのには、学校によってそれぞれ異なる目的があります。実際に入学試験で面接を実施している通信制高校の先生は、自校の面接の目的について次のように話しています。
その人がどんな思いで新しい環境で頑張ろうと思いここに至ったのか、どんな目標を持っているのか。また、不安に思っていることは何なのかを聞かせてもらい、その不安を解消するということが目的です。
本人が自分の意志でこの学校を選び、試験に臨み、合格書を手にすることで、まずはしっかりと高校卒業するまでやり抜こうという意識を持ってもらうために行います。
(引用元:面接ではどんなことを聞かれますか?|ズバット通信制高校比較)
どんな人物かを見ることが目的
上に挙げた例のように、面接を実施する目的は学校によって異なりますが、共通しているのは「生徒をふるい落とすために面接を設けているのではない」という点です。入学したいと思った経緯や今後の目標などを本人の口から聞いて、その人がどんな人物なのかを知るために面接という場を設けています。
ですから、通信制高校の面接はコンテストやオーディションのような「自分を最大限に良く見せる場」ではなく、学校と生徒の「マッチングの場」として捉えておいた方がいいでしょう。
面接の合格率は100%ではない
「面接は生徒をふるい落とすために設けられているものではない」と前述しましたが、選考の一環として実施されているものである以上、100%合格するというわけではありません。面接で攻撃的な態度を取ってしまうと、学校側から授業妨害やいじめといった他の生徒への迷惑行為につながると判断されてしまう可能性があります。