最初は小さな反抗でも、次第に何に対しても「イヤイヤ!」と言うようになるイヤイヤ期の子供たち。どうしてこんなに反抗するの? と不思議に思ってしまうお父さんやお母さんも多いでしょう。イヤイヤ期が訪れるのには、きちんと理由があるのです。当記事ではなぜイヤイヤ期が訪れるのか、その理由と対処法をご紹介していきます。
もくじ
イヤイヤ期とはどんな時期?
ご飯の時間には「食べない!」と言い、オムツを替えようとすると「イヤ!」とオムツを投げる……。いったい、イヤイヤ期とはどんな時期なのでしょうか?
イヤイヤ期が訪れる年齢は、子供によって異なります。しかしその多くが1歳半から3歳くらいの間と言われています。この時期の子供たちは、「第一次反抗期」と呼ばれる時期に入ります。その名前の通り、生まれて初めての反抗期に突入しているのです。
この時期の子供は「自分」と「相手」が違うものだと認識し、自分の意志を主張できるようになっていきます。これまではお父さんやお母さんの言うように行動していたものの、「自分でやりたい!」、「自分はこうしたい!」と自己主張するようになっていきます。
やってみたいことがすぐにできれば、子供は「イヤイヤ」しないでしょう。やりたいことがうまくできなかったり、それより先にやらなければいけないことがあったりと、なかなか子供の欲求は満たされません。その結果、うまくいかないことに違和感を覚えて反抗したり、泣きわめいたりしてしまいます。
イヤイヤ期はなぜ訪れる?
イヤイヤ期には想像を絶するほどの反抗を見せる子供も多く、頭を抱えるお父さん、お母さんは少なくありません。何もこんなに反抗しなくても……と思ってしまうかもしれません。なぜイヤイヤ期は訪れるのでしょうか?
(1)自分でやりたい気持ちが生まれる
イヤイヤ期が訪れる理由の1つ目は、自分でやってみたい! という気持ちが生まれるからです。ご紹介したようにイヤイヤ期の子供は自己主張することを覚えます。その結果、やってみたい! という気持ちを表現しようとし、うまくいかない葛藤をイヤイヤで表現しているのです。
(2)手先をうまく動かせない
イヤイヤ期が訪れる理由の2つ目は、手先をうまく動かせないからです。自分でやりたいことがうまくできるほど、2、3歳の手先は器用ではありません。「お母さんがこんなふうにハサミを使っていた」と記憶をたどってみるものの、見たようには手を動かすことができません。
その結果、物を投げてしまったり、言うことを素直に聞けなかったりなど、親から見ると反抗的な態度をとっているように見えてしまうのです。
(3)感情を言葉で表せない
前述したような、やりたいことを思ったようにやってみても、うまくできません。しかしできなかった場合の気持ちをどう表現していいかも分からないのです。
どうしようもなくなり、自分の知っている言葉で今の感情を表すものに近い言葉や態度を表すようになります。それが「イヤ」、「やだ」、「○○しない」、「○○する」などの言葉なのです。
大人から見れば何に対しても反抗をしているように見えるかもしれません。しかし実際には子供が意志表示しようと努力した結果が、行動、言動に出ているのです。自分の気持ちをうまく伝えられないことは、子供にとってもはがゆいものでしょう。
イヤイヤ期がない子もいるの?
親を困らせてしまうことも多いイヤイヤ期。誰にでも訪れるかと思いきや、そういうわけではありません。実際、イヤイヤ期がない子もいるのです。
イヤイヤ期に悩む親からすれば「うらやましい!」と思われるかもしれません。しかしいざイヤイヤ期がないと「うちの子、大丈夫かな?」、「イヤって言いにくい環境なのかな?」などと、不安になってしまう親御さんもいます。
中には兄弟でイヤイヤ期がある子、ない子に分かれる場合もあります。3人兄弟で全員がイヤイヤ期がなかったという家庭もあり、イヤイヤがあるか、ないかは子供の特性によるものであると言えます。