帰国子女あるある7選!ありがちなことから意外な悩みまでご紹介 - cocoiro(ココイロ)

企業の海外進出が増える現代、親の仕事の関係で海外に転居し、日本に戻ってくる「帰国子女」の人数は年々増え、毎年1万人のペースで増えています。

わが子も帰国子女になる可能性があるという家庭もあるのではないでしょうか。帰国子女になるとどのようなことを感じたり、悩むのか、気になるでしょう。帰国子女ならではの「あるある」や、意外な悩みをご紹介します。

帰国子女あるある7選

帰国子女の子供は、日本に戻ってからどのような気持ちになりがちなのでしょうか。代表的な「あるある」をまとめました。

「英語を喋って」と言われがち

帰国子女に抱くイメージの中で、最もありがちなのが「英語が得意」ということでしょう。帰国子女と打ち明けただけで、「何か英語を喋って!」と促されることは多いでしょう。カラオケに行き、「洋楽を歌って」と言われることもあるかもしれません。

急に「英語を喋って」と言われても困りますし、海外とはいえ英語圏に行っていたわけではない人もいます。何度も言われてしまい、気持ちが疲れてしまう子もいるようです。

英語力を誤解をされる

「帰国子女だから英語は完璧」とも思われがちです。もちろん英語ができる子もいますが、「トークはできても、文法ができない」「英語の長文読解はできても、日本語の文法用語が理解できない」という人も少なくないようです。いきなり関係代名詞、過去分詞、不定詞など英語の用語を伝えられても意味が分からず、日本でも英語をきちんと勉強する必要はあるのです。

「日常会話はできても、ビジネス会話はできない」ということもあるでしょう。英語は分野によって使用する単語が異なるので、ビジネス会話はできない場合もあります。

日常会話でも、定期的に話す場がなければ、忘れてしまい話せなくなってしまう人もいます。実際には海外に何年間いたか、何歳の時にいたか、帰国してから何年経つか、帰国後の学習環境などにより、英語のレベルは全く異ってきます。

「帰国子女=英語圏」のイメージも強いですが、滞在していた国が英語圏ではなく、現地で日本人学校に通っていた場合、英語習得のチャンスが全くない場合も考えられます。帰国子女だから英語できるというわけでもないのです。

「帰国子女レッテル」を貼られる

「帰国子女レッテル」なるものもあります。代表的なものが「すごい、頭がいい、英語ができる、お金持ち」というイメージ。親の都合で海外に行くわけですから、お金持ちですごい人、というイメージを持たれてしまうのでしょう。

「帰国子女=すごい人」というイメージは、帰国子女の人を苦しめることもあります。「親の都合なのに自分自身がすごい人だと思われてつらい」「勉強ができるように思われてしまう」「周囲の期待が上がりすぎてつらい」といった悩みもあります。実際には、「できるのは英語だけ」という人もいます。

何でもすごいと言われることに、長年コンプレックスを感じてしまうこともあります。

「日本では」「海外では」という話をしがち

日本国内でも、住む地域によって価値観や文化は異なります。ましてや海外になれば、価値観や文化はもちろん、食生活、ファッションなど細部にわたって違いが出てきます。

その違いを感じ取った帰国子女としては、「日本ではこうなんだね」「海外ではこうだよ」とつい話してしまいます。逆に「これだから帰国子女は」と思われるのが嫌で、心の中では思っていても、口に出さないよう我慢をする子もいるでしょう。

空気を読むのが難しい

日本語が話せるのと、日本人とコミュニケーションをとるのは、意味合いが異なります。日本語が話せても、日本人と関係を築く上で難しいのが「空気を読む」ことです。

「空気を読む」のは、日本独特の文化。他にも「和を乱さない」「忖度する」「本音と建て前」といったものも、日本独特のコミュニケーションの手法と言えるでしょう。自分の意見を主張するよりも、「行間を読んで理解する」ことや「言わないこと」が大事とされる文化があります。

一方で海外は、国によって異なりますが、基本的に「自分の意見を主張する」ことが大切とされる国が多いものです。周囲も自分の意見を言いますし、学校でも先生は「あなたの意見は?」と聞いてきます。

自分の意見を持ち、きちんと主張し、討論してコミュニケーションをとる国は多くあります。そういった文化の中で学校生活を過ごした後、日本に帰ってくると、戸惑うものです。しっかり発言する帰国子女の人に対して、「空気が読めない」と思う人もいるでしょう。

ただ「空気を読む」といっても、目に見えず感じるべきもので、ある程度の経験が必要です。帰国子女は「空気を読んでと言われても困る」と感じたり、学校生活で違和感を持つこともあるようです。

逆に日本の伝統的なことを始める

意外かもしれませんが、帰国子女の人ほど「自分は日本人だ」と意識するものです。日本国内にいれば自分が日本人だと意識する機会はありませんが、海外で他の国の人と一緒にいれば、「日本の文化や歴史」や「自分は日本に対してどう思い、関わっているか」を聞かれます。

そのため、日本伝統の武道や茶道を始めたり、日本の歴史を学ぶなど、日本の伝統的なものをすすんで学ぼうとするようです。

日本人なのに日本になじめない違和感

帰国子女でも、日本人は日本人です。それでも学生時代を海外で過ごすと、「日本になじめない感覚」を味わうこともあります。

日本にいても、周囲からは「帰国子女だから」とやゆされることも。帰国したばかりのころは日本語やお店、文化、テレビ番組、食生活、価値観といったものに違和感を持つこともあります。帰国後、日本になじむまではサポートが必要です。