テレビなどで当たり前のように使われる「核家族」という言葉。うっすらと意味は分かるけれど、本当の意味をきちんとは知らない……という人も多いのではないでしょうか?
核家族にまつわるデメリット、問題点などについてはさまざまなメディアで取り上げられていますが、根本的な改善についてはなかなか難しいものがあるのが現実です。
時代の背景に応じて核家族だけではなく、家族そのものの形体が変化しつつあります。
そこで今回の記事では核家族にスポットを当てて、その対義語や移り変わる家族の形態についてご紹介します。
もくじ
核家族の定義
核家族とは社会生活における家族の形態の一つです。まず最初に、核家族とはどのような定義になっているのかを見ていきましょう。
夫婦とその夫婦の子供が未婚である家族
核家族として代表的なのが、このパターンです。
(筆者作成)
夫婦と子供がおり、その子供が未婚で、小さい子供や学生の子供がいる家庭が当てはまります。
夫婦だけの家族
高齢者の家庭や、子供が独立した家庭などがこれに当てはまります。
(筆者作成)
厚生労働省の調査では、1986年と2016年では単独世帯・夫婦のみの世帯が増加傾向にあることがわかっています。
参考
グラフでみる世帯の状況 平成30年国民生活基礎調査(平成28年)の結果から|厚生労働省政策統括官
父親もしくは母親とその子供が未婚である家族
死亡や離別などにより、両親のどちらかが未婚の子供と同居しているケースです。
(筆者作成)
子供が結婚して同居する3世代家族などはこれには含まれません。あくまでも未婚の子供と両親のどちらかで成り立っている家族をさします。
核家族の対義語は何になる?
よく使われる核家族という言葉ですが、ではその対義語は何なのでしょうか?
大家族
大家族という言葉の定義は
- 人数の多い家族
- 夫婦とその子供の他に、傍系親族やその配偶者なども含まれる家族
とされています。1に関しては核家族との境界線が非常にあいまいになってしまいます。1の場合は同居をしていなくても家族と見なされれば「大家族」となり得るので、2のケースが大家族という定義に一番合致していると言えるでしょう。
拡大家族
拡大家族とは、核家族が2家族以上同居している形態を指します。親夫婦・子供夫婦など、2世帯同居や、子供夫婦に子供が産まれた場合の3世代同居、親の親が同居している場合などもこれに含まれます。
母系家族
現代の日本は家父長制(父が長となり家を守る)が一般的です。母系家族とは次のように定義されています。
母方の親族を優位に認知し合う型の家族。系譜を母→母方の祖母→その母というようにたどり下には娘→娘の娘とたどる場合がその例である。
(引用元:母系家族(ぼけいかぞく)とは|コトバンク)
近年増加している夫婦の妻の親との同居などがこれに当てはまります。古来の日本では、通い婚や婿入りなどという風潮があり、その名残とも言われています。