中学まではそんなことがなかったのに、高校生になったら授業中に寝るようになってしまったらしい……。学校の面談でそんなショックな話を聞いてきた親御さんもいるかもしれません。授業中に眠くなる・寝てしまう子供は実は珍しくありません。眠くなってしまう原因や対処法についてご紹介します。
もくじ
授業中、どんなときに眠くなる?
まずは子供がいつ眠くなる・寝てしまうのか把握しましょう。可能性が高いシチュエーションをご紹介します。
プールの後
プールの後の授業は寝てしまうという子供は多いのではないでしょうか。水の中は空気中よりも抵抗が強いため体力を使います。また、気温と水温の差で体力が奪われるということもあるようです。
朝練がある日
部活の朝練がある日は、最後の授業まで体力が持たないことがあります。時間割が調節できる単位制の学校でない限り休みの時間を十分に取ることも難しいので、授業中に寝てしまうこともあるでしょう。
塾が夜遅くまであった次の日
朝早いだけでなく、夜遅くまで起きていることも原因になり得ます。子供が自分で夜更かししていることもあるでしょうが、塾や習い事で帰宅が遅くなっていないでしょうか。また、帰宅してから宿題や予習に追われていないでしょうか。
眠気を予防する方法はきちんと寝ること!
上記の通り、まだ若い子供たちが授業中に起きていられないほど眠くなる背景にはそれなりの理由があります。習慣的に繰り返してしまう場合は、慢性的な睡眠不足に陥っている可能性があります。
基本的には睡眠不足のせい!夜しっかり寝る
まずは夜にまとまって寝られる環境づくりをしましょう。「睡眠時間は7〜8時間」などという説もありますが、必要な睡眠時間は個人差がある前提を忘れないようにしましょう。
6時間寝られれば大丈夫な人もいれば、8時間寝る必要がある人もいます。また、その日の疲労度によっても必要な睡眠時間は変わってくるでしょう。画一的に捉えるのではなく、客観的に見たときに子供の睡眠時間が足りていそうか、検討してみてください。
いい睡眠がとれているかどうかは、睡眠時間だけでなく、睡眠の質も大切です。具体的には「眠りはじめの3時間で疲労の8割は回復する」といわれています。入眠後3時間に、できるだけ深い眠りに到達できるようにするべきです。そのためにも、体内時計のリズムを意識して、生活習慣を整えることが有効です。
(引用元:理想の睡眠時間を知るためにおすすめの方法とは?|世界睡眠会議 )
また、ライオン株式会社やダイキン工業株式会社が後援するウェブサイト「世界睡眠会議」によると、眠り始めの質が大切だということも分かってきています。眠り始めてすぐにトイレで起きてしまったりすると、その後の睡眠の質も悪くなってしまうそうです。
これを避けるために、利尿作用のあるカフェインなどが入った飲み物の摂取時間を決めたり、覚醒作用のあるブルーライトを入眠前に浴びないようにしたりといった対策をとってみてください。
ブルーライトというとスマートフォンなどのディスプレイが思い浮かぶ人が多いでしょうが、部屋の照明にも注意が必要です。LEDライトはブルーライトを多く発しています。寝室の照明に使っている場合は早めに消灯するなどの対策をしてみてください。
参考
必要な時間寝られているか一度測ってみて
多少眠くても頑張って起きて、なんとか1日をやりくりするという人は大人でも多いでしょう。そのような生活を繰り返していると、たとえ睡眠不足に陥っていても気づかない恐れがあります。
睡眠不足を繰り返してしまう「睡眠負債」という言葉も有名になってきました。仕事の忙しさとセットで語られることが多いので見逃してしまいがちですが、子供も似たような状況になっている可能性があります。世界睡眠会議では簡単なチェック方法が紹介されています。
必要な睡眠時間には個人差がありますから、自分の体調に聞いてみるのがいいですね。具体的には、週末など朝の時間の制約がない日に、目覚ましをセットしないで、自分が何時まで寝ていられるのかを試してみてください。
いつもの平日と同じような時間に起きられて、日中に強い眠気を感じてしまうようなことがなければ、今の生活習慣、睡眠時間でOKと考えていいでしょう。
もし、何時間も多く眠らないと起きられなかったという人は、慢性的な睡眠不足になっている可能性があります。
(引用元:理想の睡眠時間を知るためにおすすめの方法とは?|世界睡眠会議 )
子供の場合は、夏休みなどの長期休暇を利用して理想の睡眠時間を探してみることができます。可能な限り就寝時間を毎日同じ時刻にして、翌朝目覚ましなしで何時に起きられるかチェックしてみましょう。
睡眠負債がたまっている場合は、最初のうちはかなり長時間寝てしまうこともあります。睡眠不足が解消されてくれば、本人の体質に合った睡眠時間に落ち着いてくるはずです。